大きさは、ボディー、レンズ共に一眼レフより小さい(図2)。これはファインダーに光を呼び込むミラーとペンタプリズム(ペンタミラーの場合もある)を なくしたためだ(図3、図4)。レンズを通って入った光をミラーで反射(reflex)しないから「一眼"レフ"」と名乗らないのである。これにより、フ ランジバック(レンズマウントから撮像面までの距離)を短くできた。ペンタ部と呼ばれるファインダー部分も必要なくなる。このような基礎的要因の積み重ね でコンパクト一眼のサイズを実現しているのである。

もちろん一眼レフと同等の撮影機能は押さえた。手ぶれ補正機能はレンズまたはボディーに搭載。ゴミ除去機能なども備えている。
気になる点があるとすれば、カメラのピントを自動で合わせるオートフォーカス(AF)がもたつく場合があること。光学ファインダーを備えた一眼レフ ではAFセンサーを用いた「位相差AF」という方式を使い、素早いピント合わせができる。これに対し、コンパクト一眼では撮像素子に映った画像をピント合 わせに用いる「コントラストAF」という方式を採用している。これはコンパクト機と同様のもの。精度やスピードは上がっているが、まだ位相差AFにかなわ ない面がある。カメラのサイズや機能に加え、インタフェースにも配慮がある。
従来の一眼レフと同じ操作系では、カメラに詳しくないユーザーには分かりにくい。シャッタースピードや絞りなどの概念を知らずに写真を撮り続けてきた人 に、それが何に影響するのかを考えながら撮影しろというのは難しいだろう。このため、コンパクト一眼は、一眼レフよりもコンパクト機に近いインタフェース を採用している製品が多い(図5)。例えば、一眼レフのボディーに埋め込まれている電子ダイヤルを十字キーに置き換えたり、携帯電話の操作を参考に、場面 に応じた機能が割り当てられているソフトキーを採用したりしている。メニュー画面はアイコンを使うなどなじみやすくした。
製品の価格も手ごろだ(図6)。コンパクト一眼の中心価格帯は6万~10万円。一眼レフのエントリー機と同等かやや安い程度である。
「コンパクト機と、そんなに画質が違うの?」という人もいるだろう。
例えば、ぼけ味。前述のように、コンパクト一眼は被写界深度が浅いので、被写体の背景をぼかした写真になる(図7、図8)。
暗い場所での撮影にも強い(図9~図11)。コンパクト機では、襟元などの暗部に本来ない色(偽色)が出ているのに対し、コンパクト一眼ではそれが少ない。一眼レフにもそれほど見劣りしない仕上がりだ。
従来のデジタル一眼レフは、フィルムを撮像素子とデジタル回路に置き換えただけのものだった。デジタル化による機能拡張はあっても、こだわりは伝統的な 写真機性能にあった。一方、コンパクト一眼は、コンパクト機の使い勝手はそのままに、写真表現の広がりを追求したもの。伝統には縛られない。デジカメ時代 に拡大していく分野になるだろう。
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土日もなんだか忙しいなあ 2016.12.12
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