イー・モバイルは2010年12月14日、モバイルWi-Fiルーター「Pocket WiFi」シリーズの第2弾端末「Pocket WiFi S」を発表した。大きな特徴は、Android 2.2を搭載したスマートフォン型の端末であることだ。あくまでモバイルWi-Fiルーターとしての利用を主目的としつつ、メールの送受信やアプリの利 用、音声通話などが利用できる。
発表会で登壇したイー・モバイルのエリック・ガン社長は、Pocket Wi-Fi(D25HW)の販売が発売以降好調に推移しており、1年間で累計60万台を販売したと語る。現在ではノートパソコンだけでなく、音楽プレー ヤーや携帯ゲーム機、さらには据え置き型のパソコンにまで広く利用されるようになった。利用者層も女性が3分の1を占め、男性も20代の利用者が多いな ど、女性や若者から高い支持を集めているという。
一方、Pocket WiFiの提供以降、さまざまなユーザーから「メールが見たい」「通話がしたい」「カメラが使いたい」などの声が多く寄せられた。そこでイー・モバイル は、従来のPocket WiFiにこれらの機能を“+α”した、新しいモバイルWi-Fiルーターを投入することを決めたという。
その端末が「Pocket WiFi S」(S31HW)である。最大5台の機器を無線LAN経由で接続できるPocket WiFiの機能はそのままに、タッチパネルで操作できるAndroid 2.2搭載機としたのが大きな特徴だ。ワンタッチでWi-Fiルーター機能を起動できるウィジェットを用意し、これを用いることでWi-Fiルーターのオ ン・オフができるようにした。
Android 2.2を搭載していることから、GmailやGoogleマップ、Androidマーケットなどの各種機能はもちろん、音声通話も可能。外見や機能を見る と、まさにスマートフォンといってもそん色ない内容となっている。実際、この端末は海外でスマートフォンとして販売されているモデルがベースとなっている が、イー・モバイルではあくまでデータ通信端末の1つとして扱う。
Pocket WiFi Sのサイズは、約54.8(W)×104(D)×13.5(H)mm、約105gとなっている。約48.6(W)×95.5(H)×14.1(D)mm、 約80gのPocket WiFiよりは若干大きいものの、「ポケットサイズで小型」というコンセプトは維持している。
無線LANによる接続可能台数は最大5台で、USB接続でさらにもう1台利用可能であることから、最大6台まで同時に接続できる。無線LANは IEEE802.11b/g/nに対応するが、セキュリティーはWPA2-PSK(AES)のみの対応となるため、WEP接続に限られる携帯型ゲーム機な どで利用する際は注意が必要だ。
通信速度は下り最大7.2Mbps、上り最大5.8Mbps、連続通信時間は約4時間と、Pocket WiFiと大きく変わらない。一方、連続動作時間は大幅に伸びており、Pocket WiFiは約100時間であったのに対し、Pocket WiFi Sは2倍以上の約240時間となっている。
スマートフォンとしての側面を見ると、先に触れた通りAndroid 2.2を採用しており、Bluetooth 2.1+EDRやGPSにも対応する。だが、CPUはクアルコムのMSM7225、ディスプレイは2.8インチQVGA(240×320)サイズのTFT 液晶、カメラは有効画素数約320万画素CMOSを採用。性能面で見ると、国内で販売される一般的なAndroid端末と比べてロースペックに抑えられて いる。
Pocket WiFi SのWi-Fiルーター機能は、Android 2.2の標準機能である“テザリング”という機能を用いている。他キャリアのスマートフォンは、この機能を開放していないのでテザリングが利用できない。 だが、イー・モバイルはデータ通信が主力となるだけに、これを開放することでテザリングを実現したわけだ。
Pocket WiFi Sは、SIMロックフリーとなっているのも注目だ。W-CDMAの周波数帯は1700MHzだけでなく、2100MHzにも対応している。
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