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ウンブリア風ポルケッタのレシピはないかと思って、料理書で探して見たのですが、さすがに、豚の丸焼きの作り方は、家庭料理の本には載ってないですね~。色々探した結果、見つかったのは、たったの2つ。それによると、主役は、主にどんぐりを食べて育った脂肪の少ない若い豚で、重さは40~50kg。日本の豚肉関連のサイトで調べてみたら、日本の豚は、生後半年もすると約90kgになって、成豚は、300~380kgあるそうです。ウンブリア風ポルケッタ Porchetta・豚は、毛を焼いたら洗い、表面をナイフでこすって真っ白にします。・背中とももに切り込みを入れて骨と内臓を取り除き(耳と足を切り取るというレシピもあります)、中に、塩約1.3kg、挽いた黒こしょう160g、フィノッキエット(野生のフェンルネの房の部分)200gとにんにく最低5個のみじん切りをまぶします。・レバー、肺、心臓(腎臓は取り除きます)は、洗ってさっと塩ゆでし、薄く(または小さく)切ったら、豚の中にまぶしたものと同じ材料で調味して、豚に詰めます。・切り口を縫って閉じたら、表面に包丁の先端で穴をあけます。・これを、直径4~5cmの木の棒に刺し、薪で熱したパン用の大きなかまどで焼きます。豚の大きさにもよりますが、200度で約5時間焼きます。・焼いている間、肉の下に容器を置いて、滴り落ちる肉汁を受け止めます。・この肉汁に、にんにく、塩、こしょう、セージ、ローズマリー、フィノッキエットを加え、小さく切ったすね、尾、耳を入れて煮るそうです。きのうも紹介したポルケッタを作る過程の写真はこちら。このポルケッタは、残念ながら、ウンブリアではなく、アブルッツォのメーカーのものです。調味は、塩、ローズマリー、こしょう、にんにく、白ワインだそうです。これを読んで、よーし作ってみようと思う人は、さすがにいないでしょうが、もっと小さな豚を使えば、家庭でもできると書いてありました。ただし、子豚は、最低でも10kgのものが必要なんだそうです。子豚、売ってました~! 小豚一匹まるごと ↑それにしても、このアングルは、ちょっとなにですねえ。この子豚ちゃんは5~6kgだそうなので、ポルケッタにするには、ちょっと小さいですね。でも、この大きさなら、サルデーニャ風ポルケッタ、正確には、ポルケット(サルデーニャの方言ではポルチェッドゥ)にぴったりです。ポルケットの話は、また明日。
May 24, 2005
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お土産好適品のイタリアのドルチェ、今日お題にするのは、トッローネ。多分、免税店でも売ってます。トッローネは、ヌガーの一種。チョコレートじゃないけど、ヘーゼルナッツ入りが多いイタリアのチョコレートとは、ナッツつながり。ヘーゼルナッツは、ハワイのマカダミアナッツみたいなもの。イタリアで、チョコレートに組み合わせるナッツと言えば、ヘーゼルナッツ。ちなみに、ヘーゼルナッツはイタリア語ではノッチョーラ。で、ヘーゼルナッツ入りのチョコレートは、ノッチョラートと言います。こちらは、ノッチョラートのチョコレート。 ↓www.dolcipensieri.it/cioccolatonocciolato.htmそしてこれは、トッローネ。 ↓www.albanesi.it/alimentazione/cibi/torrone.htmちょっと似てるなー。でも、トッローネは、チョコレートじゃなくて、卵白と蜂蜜がベース。そして元来は、アーモンド入り。イタリアで一番有名なトッローネは、ストラディヴァリで有名な、クレモナのもの。 ↓www.panzamia.it/dati/prodotti/imgprod_041204170734_panzamiatorroni024piccola.jpgストラディヴァリとクレモナの話(日本語です) ↓http://nippon.zaidan.info/seikabutsu/2003/00787/contents/0010.htmトッローネは、1441年に、ビアンカ・マリア・ヴィスコンティと、フランチェスコ・スフォルツァという、当時のセレブ一族の結婚式のために、クレモナで考え出されたドルチェ、という言い伝えがあります。町のシンボルの鐘楼を、ドルチェで再現したんだって。これがクレモナの鐘楼。 ↓www.urlaub-lombardei.de/Bilder/Staedte/Cremona/1.jpgそしてこれが、結婚した二人(のその後の姿^^;)。 ↓www.taccuinistorici.it/newsbrowser.php?news_id=332&news_dove=1#でも実際には、トッローネって、スペイン語の“トゥロン”て言葉が語源ていう説が有力とか。トゥロンの語源は、ラテン語で「トーストする」っていう意味の“torreo”だって。スペインのトゥロン。こっちが元祖か? ↓www.directoalpaladar.com/archivos/2005/10/16-un-dulce-con-tradicion-el-tu.phpトッローネの原型は、アーモンドに蜂蜜、砂糖、卵白、ローズウオーターなどを加えて固めたアラブの菓子。これがスペインやシチリアに伝わって、徐々に地中海全体に広まっていったんだって。伝わった先で、それぞれ地元の素材を使うようになって、今では、イタリア各地に、名物のトッローネがあります。トッローネを作ってるとこ。 ↓www.pruneddu.it/PrunedduEn/COMPANY.htmlサルデーニャのトッローネ。くるみ入りもあるなあ。 ↓www.pruneddu.it/ピエモンテのは、もちろんヘーゼルナッツ入り。 ↓www.torrone.it/delicatezze.htmこれは、カンパーニアのベネヴェントのメーカーのもの。ジャンドゥイア入りとか、オレンジ風味とか、チョコレートコーティングしたものとか、一口サイズとか、色々。 ↓www.dolciariaserio.com/catalogo/torroni_teneri.htmlシチリアのノートでは、ブロンテ特産のピスタチオ入りが有名。 ↓www.volpetti.com/scheda.asp?idgl1=94&c=Dolci+e+torte&idgl2=129&sc=Torroni+ed+altro&idp=791同じくシチリアのモディカには、アップルストリート(トーストしたという意味)というタイプのトッローネもあります。 ↓http://www.bonajuto.it/prodotti2.cfm?idprodotto=10そうそう、トッローネには、柔らかい“テーネロ”と、硬い“フリアービレ”というタイプがあります。今まで紹介して来たのは、テーネロ・タイプ。そしてこちらが、フリアービレ・タイプ。 ↓www.sebaste.it/prodotti/tipico_it.htmlこれだけトッローネを見てると、歯を磨きたくなってきた~。
Jul 24, 2006
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きのうに続いて、シチリアのおいしそうなマグロ料理のレシピです。実は、私が一番食べたいのは、今日の料理。1つめはマグロのポルペッテ、いうなればマグロボールです。トラーパニのリストランテ・ダ・ペッペという有名店のレシピをどうぞ。マグロのポルペッテ/Polpette di tonno(ポルペッテ・ディ・トンノ):6人分1) マグロ500gを刻み(または挽きます)、パンの白い部分一握り(白ワイン1カップに浸して絞ります)、卵2個、にんにく1かけ+イタリアンパセリ1房+ミント数枚のみじん切り、干しぶどう50g(ぬるま湯で戻して絞ります)、煎った松の実50g、塩、こしょうを加えて練ります。2) これをミートボール大に丸めてパン粉をつけ、たっぷりのエクストラバージンオリーブオイルで揚げて塩を振ります。サラダ菜を添えてもよいし、トマトソースに入れてパスタのソースにすることもできます。これはトマトソースでなじませて、ブジアーテというシチリアのパスタのソースにしたダ・ペッペの1品 ↓ これもダ・ペッペの料理。番外編で、生のマグロじゃなくて、ボッタルガの料理です。ボッタルガ入りフォカッチーネ/Focaccine alle uova di tonno(フォカッチーネ・アッレ・ウオヴァ・ディ・トンノ):4人分1) スキアッチャテーネ(アラブパンのような中が空洞の平たくて丸いパン)タイプのフォカッチャ4個を2段に切り、間にできるだけ薄く切ったマグロのボッタルガ計16枚をはさみます。2) ボッタルガにレモン汁、こしょう、エクストラバージンオリーブオイルをかけてサンドイッチにします。3) 熱いオーブンにさっと入れて温めます。トマトとセロリの小角切りのサラダ(オリーブオイル、レモン汁、塩、こしょうで調味します)を添えてもOK。食べたいー!ワインが進みそう ↓ そして3つめは、マグロのインヴォルティーニ。ロールマグロ(?)みたいな料理。マグロのインヴォルティーニ/Involtini di tonno(インヴォルティーニ・ディ・トンノ):6人分1) 塩漬けアンチョビー1尾、種を抜いた黒オリーブ30g、ゆで卵1個を刻み、イタリアンパセリのみじん切り大1、にんにく1かけのみじん切り、タイム少々、パンの白い部分一握り(牛乳に浸して絞り、刻みます)と一緒にエクストラバージンオリーブオイル大さじ2で炒めます。2) これに白ワイン大さじ2をかけてアルコール分を飛ばし、トマトソース大さじ3、塩、こしょうを加えて2分煮ます。3) 火から下ろしておろしたペコリーノ大さじ1を加え、卵黄1個でつなぎます。4) マグロの薄い切り身300gに塩、こしょうを振り、混ぜた材料をのせて巻きます。糸で縛り、たっぷりのオリーブオイルで揚げます。レモンの輪切りを添えます。メッシーナのカジキのインヴォルティーニが有名だけど、マグロ版もありました。マグロにペコリーノという組み合わせ ↓ リストランテ・ダ・ペッペ Ristorante da Peppe : via Spalti 50, Trapani, tel/0923.28246、週末は要予約HPはこちら今日の1品~小ビンもありますお徳用サイズ【シチリア産レモンの100%果汁(1リッター)】おまけの1品~今や日本の缶チューハイのレモン果汁はシチリア産が常識!キリンチューハイ 氷結果汁レモン 350ml×24本
Feb 13, 2005
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今日はメカジキ料理のレシピです。日本でも簡単に作れるのが、メカジキのインヴォルティーニ。これはシチリア各地で作られている料理で、場所によってレシピも違います。代表的なのはパレルモ風のようですが、せっかくきのうメッシーナの話をしたので、メッシーナ風のメカジキのインヴォルティーニを紹介します。メッシーナのコムーネのサイト(HPはこちら)に載っているレシピです。レシピのページへは、「トップ」から「TURISMO」→「Pesca al pescesapda」→「Le ricette」→「Braciolettine di pescespada」メッシーナ風メカジキのインヴォルティーニ Braciolettine di pescespada材料 薄く切ったメカジキの切り身、オイル漬けアンチョビー、パン粉、にんにくのみじん切り イタリアンパセリのみじん切り、オリーブオイル、塩、こしょう(1)油にアンチョビーを入れ、熱して溶かす。パン粉、にんにく、イタリアンパセリ、塩、こしょうを加える。(2)これをメカジキにのせてきつく巻き、楊枝でとめる。--------------------------------------------“インヴォルティーニ”とは、小さな切り身に詰め物をして巻いたもののことです。メッシーナ風メカジキのインヴォルティーニは、巻いた後、グリルして“サルモリッリオ”というソースをかけるレシピと、“ギオッタ風”(美食家風という意味)というソースで煮るレシピがあります。--------------------------------------------サルモリッリオがけ alla griglia col salmoriglio(3)インヴォルティーニをグリルパンで焼く。(4)オリーブオイル、湯1カップ、レモン汁3個分、にんにく1片(半分に切る)、オレガノ、塩、こしょうを湯煎にかけ、フォークで混ぜながら5分煮詰める。これをインヴォルティーニにかける。 ↑この料理にはいろんなレシピがあります。左はグリルパンで焼いたもの。これにサルモリッリオをかけますが、詰め物に炒めた玉ねぎのみじん切り、チーズ、卵を加えてリッチにすれば、ソースをかけなくてもOKです。右はインヴォルティーニを串に刺し、パン粉をつけてオーブンで焼いたもの。ギオッタ風 a ghiotta(3)玉ねぎ1個とセロリ1本のみじん切りをオリーブオイルでしんなり炒める。薄く小麦粉をつけたインヴォルティーニを入れ、白ワインをかけてアルコール分を飛ばす。(4)トマト(皮と種を取る、缶詰でもよい)、シチリア産オリーブ、ケッパー、塩、こしょうを加えて煮詰める。 ↑きのう紹介したメッシーナのレストラン、ピエロの“インヴォルティーニのギオッタ風”サルモリッリオがけも、ギオッタ風も、インヴォルティーニでなく、普通の切り身で作ることもできます。
Apr 24, 2005
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ちょっと前に、子牛のスカロッピーネのレモン風味を、豚のヒレ肉で作ってみました。厚さ5mmぐらいに切った肉を叩いて広げて、小麦粉をつけて焼く料理。超簡単で、初心者向き。柔らかくて、なかなかおいしくできた~。写真を撮るほどのものじゃなかったので、写真はなし。で、それ以来、豚のヒレ肉が、プチマイブームの予感。スカロッピーネは、こんな料理。 ↓www.topfkucker.de/images/recipe39.jpgそして次に挑戦したのが、メダリオーニ。スカロッピーネは、厚さ3mmぐらいの薄い料理だけど、メダリオーニは、メダル形で、もっと厚みがある料理。豚ヒレの場合は、厚さ数cmの筒切りで、イメージとしてはこんな感じ(これは子牛肉だけど)。 ↓www.metzgerei.ch/media/2guete/kalb/k029b.jpgメダル形の料理なら、肉じゃなくても全部メダリオーニ。ちなみに、1個だったらメダリオーネ。フランス語だとメダイヨン。料理はど素人だから、なるべく簡単なのがいいなあ。そう思って、イタリアのサイトのレシピを参考に、適当に作ってみました。メダリオーニのケッパー風味。当然ながら、元の料理とは、かなり違うものになってしまったあ。まず、レシピには、肉は直径10cm、厚さは4cm、重さ150gのヒレ肉と書いてある。でも、うちにあったのは、塊りで200gの、細長い極小サイズ。さーて、どうすればこれがメダル形になるんだろう。しょうがない、半円形を2つ作って、1個に合わせるか。で、でき上がったのがこれ。 ↓わざわざ写真に撮るほどのものじゃないけど、一応ね^^;肉は全部で150gぐらいかな。ほんとは、直径10cmの肉を、形が崩れないように縛って焼きます。レシピは、・EVオリーブオイルにセージとローズマリーを入れて熱し、肉を入れて両面を焼きます。・白ワインをたっぷりかけてアルコール分を飛ばし、塩、こしょう、刻んだケッパー(多め)を加えます。・蓋をして火を通します。それだけ。これにそばの芽を添えました。う~ん、厚みのある豚肉って、柔らかく仕上げるのは難しいよお。どうすれば、もっとジューシーで柔らかい肉になるんだろう。研究の余地、多いにありだな!次は、豚ヒレの家庭料理の定番、ミルク煮に挑戦しようと計画中。
May 7, 2006
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オレッキエッテとブラチョーレ、作ってみました。残念ながら(と言うか、ほっとしたことにと言うか)、馬肉は手に入らなかったので、牛肉で。パスタは手抜きで乾麺。やっぱり本物とはかなり違うけど、どんな料理かは、だいぶ見えてきましたよん。この料理、パスタと肉で、二度おいしいんですよ。普通、パスタの場合、肉のソースはラグーが定番。挽肉を煮る、いわゆるミートソースのラグー・ボロニェーゼが代表的。だけど、他にもラグーと呼ばれるものがあって、例えば、塊肉を何時間もかけて煮込んで煮汁だけを使うナポリのラグー、ラグー・ナポレターノも、めったに見かけないけど有名。この場合、肉は後でセコンド・ピアットに。そしてこのブラチョーレ。これも実は、ラグーなんだって。ラグー・ナポレターノと同じで、塊肉を煮て、その煮汁をパスタにかけて、肉はセコンド・ピアットとして食べる料理。南イタリアでは、ラグーのオレッキエッテと言えば、ブラチョーレのオレッキエッテのこと、というのも新発見。そう言えば、この「オレッキエッテとプラチョーレの日」のポスターにも、“ラグー”って書いてある。 ↓ カレーやシチューのように、塊肉を煮て、その旨みを煮汁に溶け込ませるのがこのタイプのラグー。だけど、ブラチョーレは薄切り肉を使うんだよね。薄切り肉をどうやってご馳走に変えるのか、それが腕の見せ所。南イタリアの知恵が詰まった料理でした。それでは作り方~。まずは馬肉のブラチョーレ Braciole di Cavallo。プーリアの観光関連のサイトのものを訳してみますね。原文はこちら(「Braciole di Cavallo」をクリック)。材料:4~6人分薄く切った馬肉(薄すぎない)・・800g裏漉しトマト・・300gEVオリーブオイル・・1カップ赤ワイン(プリミティーヴォなどプーリアのもの)・・1カップ薄く切ったペコリーノ(プーリアのもの)・・2~3枚赤玉ねぎ・・1個にんにくイタリアンパセリローリエ塩、こしょう●肉を広げて塩、こしょう(たっぷり)をし、イタリアンパセリを数枚のせます。↓●中央ににんにくの薄切り数枚、小角切りにしたペコリーノ数個をのせ、肉を巻いて楊枝でとめます。▼赤玉ねぎの薄切りをオリーブオイルでしんなり炒めます。↓▼肉を入れ、中火で表面全体に焼き色をつけます。↓▼赤ワインをかけてアルコール分を飛ばし、裏漉しトマトを加えて蓋をして2時間煮ます。■オレッキエッテをアルデンテにゆでます。↓■オイル大さじ数杯とにんにく1片を熱し、オレッキエッテを入れてなじませます。↓■にんにくを取り除き、ブラチョーレの煮汁の2/3を入れて和えます。↓■仕上げにおろしたペコリーノを散らします。ブラチョーレと残りの煮汁はセコンド・ピアットにします。お勧めワイン:プリミティーヴォ・ロッソ・ディ・プティニャーノ、ロッソ・デル・サレント、ロッソ・ディ・チェリニョーラ私が参考にしたレシピでは、肉を叩いて広げて、パンチェッタをのせましたよー。普通はパンチェッタをのせるんじゃないかなあ。かなり味のポイントになります。にんにくとイタリアンパセリはみじん切り。肉は、糸で縛るっていうレシピの方が多いかも。楊枝でとめると焼きにくいし、穴もあいちゃうしね。2時間も煮てられないので、今回は30分。このレシピではブラチョーレとパスタは別々に食べるみたいだけど、同じ皿に盛り付けるのがプーリアの習慣なんだって。ペコリーノ は塩味がぴりっと利いてるチーズで、その辛さと、馬肉 の甘味がよく合うらしいです。でも、馬肉もペコリーノも手に入らなかったので、牛肉とパルミジャーノ・レッジャーノで代用。パンチェッタとチーズを詰めた牛肉っていうのも、おつなもんですなあ。赤ワインががんがん進むパスタですよー。残念だったのは、パスタが乾麺だったこと。オレッキエッテは乾麺だと、味や歯ごたえが全然違う~。
Dec 10, 2006
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すっかり忘れてたけど、キリスト教の世界では、クリスマスから12日後、つまり1月6日は、“救世主の御公現の祝日”、イタリア語では「エピファニーア」、別名、「ベファーナ」ですね~。pepe犬さんやぴっぴいさんの日記を見て、思いだしましたー。と言っても、キリスト教のことはよく知らないので、宗教上の意味は、ぜんぜん知りませ~ん。ただ、イタリアでは、この日のために、お菓子を作る習慣があるので、覚えてました。イタリアだけでなく、各国で、同じようなお祝いをするんですよね、確か。エピファニーアとは、イタリア語の辞書によると、「東方の三博士によって代表される異邦人に対して、キリストが自己を顕示したことを記念する1月6日の祭り;クリスマス後12日目にあたる。一般にBefanaという」だそうです。よく分からないけど、とにかく、この日で、クリスマスのシーズンが終わりになるんだって。そしてその前夜、ベファーナと呼ばれる魔女のような姿をした老婆が、良い子たちが暖炉に吊るした靴下の中に、お菓子を詰めてくれるそうで。こちらはマルケ州のウルバニアという町のサイト。トップページのベファーナのアニメで、どんな日か、ちょっとイメージが湧くかな。靴下の中に入れるのは、クッキーやヌガーのようなお菓子。たちえば、こちら(arsia.toscana.it)は、ベファニーニというクッキー。ガレット・デ・ロワも、この時期のお菓子なんですね。フランスのボルドー地方が発祥地で、今はヨーロッパ中に広まってるんだって。イタリア語では、トルテ・デイ・マージとか、トルタ・デイ・レ。中に乾燥空豆を1粒入れて焼き、空豆入りの部分に当たった人が、冠をかぶって、御公現の祝日の王や女王になります。といっても、王様ゲームをするわけじゃないみたい^^今は、空豆の代わりに小さな陶器などを詰めたりするんですね。こちらは、“フェーブ”と呼ばれるガレット・デ・ロワの中に入れる陶器のコレクション。イタリア語で空豆は“ファーヴェ”だから、フランス語で空豆ってことかなあ。 ↓ こんなに可愛いと、フェーブに当るまで食べ続けたくなる~。ガレット・デ・ロワも、おいしくて、大好き~♪
Jan 6, 2006
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何日かずっと貝の話をしてきましたが、締めくくりとして、今日のお題は、私の中では「イタリアで食べたい」貝料理ナンバー1の、スパゲッティ・アイ・フルッティ・ディ・マーレ、つまり、いろんな貝がいっぱい入った、貝好きにとってはとびきりゴージャスなスパゲッティです。「貝」のスパゲッティではなく、「フルッティ・ディ・マーレ」のスパゲッティという呼び方がぴったりなのが、この料理。1種類でもおいしい貝を何種類もたっぷり使って、貝のうまみをパスタにたっぷりからめた1品です。殻つきの貝は、一見すると食べるのが面倒そうだけど、実際は、パスタに貝のこくのある味がしっかりしみ込んでいるので、麺だけをフォークに巻きつけて食べても十分においしいんですよね。その後に、貝のマリナーラを食べる感覚で、貝もしっかり味わえます。つまり、1度でパスタと貝料理の2品が楽しめる料理です。食べ終わった後に、殻が取り皿に山盛りになっているのを見ると、大満足。私のこだわりとしては、海辺のテラス席で、青い海を見ながら、できれば昼間にいただきた~い。イタリアの料理関係のフォーラムのこちらのサイトでは、過程の写真つきで、作り方を紹介しています。この人は、アサリとファゾラーリ(小さなハマグリのような貝)を使ってますね。まず貝を熱して開け、殻から出して汁を漉します。「貝に砂が残っていると嫌なので、私は別々に開けます」、と書いてあります。次に、にんにく、イタリアンパセリ、赤唐辛子のみじん切りをEVオリーブオイルでしんなり炒め、貝、貝の汁、ワインを加えて煮ます。そこにゆでたスパゲッティを入れてなじませます。貝を殻から出すと、ゴージャスさはかなり減っちゃいますねえ。でも、おいしそうとか、おいしかったというコメントがいっぱい寄せられています。プーリア州のヴィエステという町のエノテーカ・リストランテ、パードレ・ピオのサイトには、なかなかおいしそうなスパゲッティ・アイ・フルッティ・ディ・マーレの写真があります。こちらです。こんなスパゲッティを、海辺でのんびり味わうのは、至福のひと時!この店の、タコのルチアーナ風というこちらの料理も、なかなかおいしそう~。さて、上の写真のスパゲッティの作り方は、次の通りです。スパゲッティ・アイ・フルッティ・ディ・マーレ Spaghetti ai frutti di mare4人分(1) EVオリーブオイル大さじ4に、にんにく1片、生の赤唐辛子の輪切り1本分(種は取ります)、オレガノ少々を入れてしんなり炒めます。(2) そこに砂抜きしたアサリ300g、ムール貝250g、ルマキーネ・ディ・マーレ(小型の巻貝)250g、殻から出したシャコ貝100gを入れて白ワイン1/3カップをかけ、蓋をして貝が開くまで熱します。(3 スパゲッティ300gを表示のゆで時間より2分短くゆで、貝の鍋に加えてじっくりなじませます。仕上げにイタリアンパセリのみじん切りを散らします。あー食べたい。イタリアに行くまで、もう少しの我慢だー。
Jul 13, 2005
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このところずっと、ポルケッタの話をしてますそれにしても、子豚ちゃんが丸ごと焼かれる姿は、写真で見ると、かなりグロテスクですね。実物が目の前にあって、香ばしい匂いが漂っていれば、それほど気にはならないとは思うのですが・・・。ポルケッタは、豚の丸焼きという意味ですが、豚以外の素材でも、似たような姿の料理は、ポルケッタと呼ばれます。代表的なのは、うさぎのポルケッタかな。他に、鶏のポルケッタや鴨のポルケッタ、変わったところでは、マスのポルケッタというのもあります。うさぎのポルケッタは、マルケの伝統料理として知られていますが、エミリア・ロマーニャの町、リミニの名物料理でもあるようです。リミニのコムーネのサイトによると、うさぎのポルケッタの本場は、エミリア・ロマーニャとマルケにまたがっていて、州境を流れるマレッキアという川の流域だそうです。特に、サンタルカンジェロ・ディ・ロマーニャという町と、ペンナビッリという町の間が、うさぎのポルケッタの“聖域”だそうで・・・。ほとんど知られていない地域ですが、サン・マリーノ共和国のすぐ近くです。うさぎのポルケッタは、リミニの内陸部のレストランなら、たいていは出している料理のようです。フィノッキエット・セルヴァティコの香りが特徴なので、味わうのに最適なのは、夏の間、6月から8月いっぱいとのこと。レシピは色々ありますが、リミニのエセドラというホテルのものを紹介します。レシピの原文はこちら。ホテルのHPはこちら。うさぎのポルケッタ Coniglio in porchetta・うさぎは、皮、頭、足を取り除いた掃除済みのものを1羽(約1.5kg)用意します。レバーも使います。肉は洗って水気をふいておきます。・刻んだフィノッキエット(野生のフィノッキオの細い房の部分)1房、うさぎのレバー、ラード80g、にんにく2片、挽いたこしょう、岩塩を混ぜて肉に詰め、切り口を糸で縫って閉じます。・脚を胴につけて糸で縛り、鍋に入れます。削ったラード40gを加えて白ワイン半カップをかけ、180度のオーブンで最低1時間焼きます。・この間、30分ごとに肉を裏返します。焼き上がる直前にレモン汁1個分と白ワイン半カップをかけます。・輪切りにしたら、じゃがいものローストかインサラータ・ミスタを添えます。 ↑これはマルケ風のうさぎのポルケッタ(レシピのものとは違います)。全体像は、やっぱりちょっとグロテスク。 ↑でも、スライスして皿に盛りつければ、おいしそー(上の写真とは別の料理です)。これは空豆を付け合わせにしています。マルケ風の場合、空豆が一番柔らかくなる5月は、空豆をオリーブオイルと白ワインで煮て、フィノッキエット、にんにく、イタリアンパセリのみじん切りを散らして付け合わせにするそうです。
May 27, 2005
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「イタリアに行ったら、この魚料理を食べよう」編、今日は、シチリアです。イタリアのある料理雑誌によると、シチリアの代表的な魚料理と言えば、まず、カジキ(ペッシェ・スパーダ pesce spada)だとか。中でも代表的なのが、ペッシェ・スパーダ・アッラ・ギオッタ pesce spada alla ghiotta、カジキの美食家風です。この料理の写真とレシピは、2005.4.24の日記(こちら)にのせました。カジキ料理の本場はメッシーナですが、シチリア中に広まっています。アラブ料理の影響を受けている、と言われるのが、パスタ・コン・レ・サルデ pasta con le sarde。イワシのパスタ。これも、2005.4.17の日記(こちら)で紹介しています。サフラン、干しぶどう、松の実、アーモンド入りで、確かに異国風。パレルモを始めとする、シチリアの西側の名物料理です。同じく西側でも、特にトラーパニ県の名物は、クスクス cuscus。クスクスは北アフリカの遊牧民の食べ物でした。それがシチリアのトラーパニ地方に伝わって、魚と組み合わせるようになって、独自の料理として根付きました。この辺の詳しい話は、2005.5.1の日記(こちら)に書いてあります。シチリアのマグロ (トンノ tonno)については、ブログを初めて間もない頃に、2005.2.11(こちら)~14と、4日に渡って書いてました。なつかし~い。マグロの上質の部位は、大部分が日本やアメリカに輸出されているそうなので、その事実を踏まえた上で、味わいたいです。マグロのボッタルガのことはあまり書かなかったけど、これも、シチリアの名物の1つですよね。ただ、サルデーニャの方が有名かな。こうやって振り返ってみると、シチリアに旅行に行くぞー、と決めた直後に、かなりいろいろ調べてるなあ。もうすっかり忘れてました。このうちいくつ、実際に食べることができるかな。次のお題は、ヴェネチア&ヴェネト州の魚料理の予定で~す。
Jul 17, 2005
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先日、シタビラメのムニエルを作ったのですが、それ以来、ムニエルという意味のイタリア語、「ムニャイア」という言葉が頭から離れません。「ムニャイア」って口に出して言ってみると、なかなか可愛いんですね、これが。マイブームになりつつあります。ムニャイア、ムニャイア・・・^^一度聞いて、しばらく頭から離れなかったイタリア料理の名前は、他にもいろいろあります。例えば、ナポリのドルチェ、「ババ」。会話の途中にこの言葉をはさむと、「ババー」と聞こえます。NHKのテレビのイタリア語会話で、イタリア人のモニカさん(だっけ)が、多分うっかり「ババー」と発音して、それを加藤ローザちゃんが、思いっきり「ババー」と繰り返したところ、モニカさんはあわてて「ババ」と言い直してました。すごく印象に残ってます。ナポリのお菓子 "BABA'(ババ) " 300g 瓶入りそうそう、イタリア語会話と言えば、今年の新しいオープニング曲は、「ヴィヴァ・ラ・パッパ・コル・ポモドーロ」という歌だそうですね。「パッパ」というのは、お粥状の食べ物をちょっとばかにして言う時に使われた言葉だそうです。「パッパ」という言葉も、なかなか耳に残ります。最近ではあまり聞かなくなったのですが、「オッソブーコ」のことを「オーソブッコ」と言っちゃう人がいます。日本人には、「ブーコ」より「ブッコ」の方が言いやすいんですよね。「オッソブーコ」、「オーソブッコ」・・・うーんまぎらわしい。まぎらわしいと言えば、「マチェドニア」。これは正確には「マチェドーニア」と発音するのですが、なんとなく、「マチェドニーア」と言ってみたくもなります。フルーツたっぷり!美味しいケーキコレを知らないと【アルソリ】は語れない・・・(>_ローマ料理の「サルティンボッカ」は、とても軽快な発音で、日本人にも言いやすくて覚えやすいイタリア語。最後に、番外編。フィレンツェの方言では、カキクケコをハヒフヘホと発音します。フィレンツェの人が「コカコーラ」のことを「ホハホーラ」と発音するのを聞きたくて、カフェでよくコーラを頼みました。
Apr 7, 2005
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来月、右も左も分からない北ドイツに旅行に行くことになって、インターネットで情報をあれこれチェックしてます。いやー、どれもすごく助かる!ここも、少しでも誰かの役に立てたらうれしいなあ。そんなことを思いながら、初心に帰ってる今日この頃です。そんなわけで、このところのテーマは、「初めてのイタリア旅行」。バールや露店でパニーノを注文できるようになったら、次は果物屋さんでフルーツを買ってみる、なんてどうでしょう。果物屋さんは、フルッティヴェンドロと言います。露店の小さな店から ↓www.adventurers.it/images/giulia%20s/Fruttivendolo.jpgこんな圧巻な店まで、いろいろ(写真をクリックで拡大)。 ↓www.milanomia.com/VIA/SOLFERINO/GALANTINO/GALANTINO.htm3輪トラックでやってくるシチリアの果物屋さん。 ↓www.italie.nl/toerisme/fotos/images/100905.jpgイタリアで食べるなら、やっぱり、地中海ならではのフルーツ。というと、まずは柑橘系かな。イタリアで真っ赤なオレンジジュースを飲むと、たいていの人は、はまるよねー。この果肉の赤い★ブラッドオレンジ★には、タロッコとか、サングイネッロとか、いくつか品種があります。 ↓www.lanormanna.it/AranceRosseVarieta.html#uno赤いのもオレンジ色のも、イタリアのオレンジの70%は、シチリアで栽培されてるんだって。オレンジの原産地って、インドや中国辺りらしいですね。でも、イタリアの文献では、「中国や日本」って書いてあるものも多いんですよー。日本のみかんが、イタリアに伝わってブラッドオレンジになったとしたら、すごいなー。それこそ、地中海の太陽の力だあ!★レモン★も、南イタリアは本場。 国産レモンの90%はシチリア産らしいけど、ナポリやアマルフィ周辺も、おいしいレモンが有名。こちらはカプリの隣の島、プロチダのレモン。レモン祭りってのがあるんだー。 ↓www.ilregnodinettuno.it/prodotti.htmこの辺りでは、おやつにレモンを食べたりしてるようですねー。日本の一般的なレモンより大型で、なかなかいけます。★野いちご★は、日本ではあまり食べないけど、イタリアではおいしいフルーツ。フランス語ではフランボワーズって言うのかー。イタリア語では、フラゴリーナ。 ↓www.cesititalia.org/agrigento/fragole.htm★いちじく★も、おいしいよねー。 いちじくは、イタリア語では、フィーコ。そして、フィーコ・ディ・インディアは、★サボテンの実★。ここではおなじみ~。 ↓イタリアは“生ハムとメロン”の本家だから、★メロン★を食べる機会は多いはず。 ↓色んな種類があるけど、カンタルーポっていうメロンが気になってます。 ↓www.cesititalia.org/agrigento/melone.htm、www.lafontedelmiele.it/cantalupo.jpg★アマレーナ★は、ワイルドチェリー。シロップ漬けの方が一般的かなあ。 ↓www.gelandia.com/files/images/FOR00003591/043_F1_900N.jpgナッツ類なら、ピエモンテの★ヘーゼルナッツ★。 ↓www.prodottigianduja.com/Principal/The_quality/Hazelnuts/hazelnuts.htmlそして、ブロンテ(シチリア)の★ピスタチオ★ ↓www.bronteinsieme.it/4ec/pist.htmlまだまだあるけど、このへんで。さあて、何種類ぐらい見つけられるかな。
Jul 19, 2006
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