[51RAW]のプリント職人への道

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December 22, 2005
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が、読書は日課なんで。

読んでました。僕の場合は基本的に『気付き』を本の中に求めるんですが。


しかし今回読んだ本は珍しく自分で選んだ物ではなく、友人から貸していただいた物でした。

以前のブログの中で 【お店の店頭看板を描いてくれた男】 として紹介したことがある、

写実画家の 【栗林 毅(くりばやし つよし)】 のお気に入りの本です。


タイトルは 【青空のルーレット】 といって

という作品で’00に太宰治賞も受賞されている、

【辻内 智貴(つじうち ともき)】 といわれる方です。


この本は表題の 【青空のルーレット】 と 【多輝子ちゃん】 との2本立てになっていました。


・バンドや、芝居、漫画家。将来『それら』で食っていけることを夢見ている主人公達が、『ビルの窓拭き』という、いわば危険を伴う肉体労働系のその職業を通じて出会う様々な人達との人間模様を描いた、表題作【青空のルーレット】

・海沿いの田舎育ちで素直な女の子。というキャラの多輝子ちゃんが都会の高校に進学するとともに恋に目覚め、心配する田舎町の両親やご近所の人達の思惑をよそに様々な経験を経ていく、といった多輝子ちゃんの半生と、そこで出会った人や歌について作者独特の観点から描いた受賞作【多輝子ちゃん】


どちらも正直面白かったです。


でもそれより僕が思ったのは、

【青空のルーレット】に出てくる主人公その他の人間関係や、肉体労働的な仕事の内容など、

今も栗ちゃん(栗林毅を僕はそう呼んでいます)が身を置いている

『青白のボーダーの運送屋さんの、夜間のホームでの仕分け作業』

の環境に似ている気がしたんです。



そこには年齢層も昼間の仕事の種類も幅広く、

色々な夢や目標をもった人達、

とりあえずコレといった目標はないけど、「お金がいいから」といった理由でそこに身を置く人達、

借金に追われて朝も昼も、そして夜でさえも働かざるを得なかった当時の僕、



食うために、家賃を払うために、実家を離れて今ココで暮らすために、


時には自分の体重の倍ほども重い荷物を『引き込みレーン』に力任せに引っ張り

自分の身長よりはるかに高く、配送トラックの『ハコ』の前に積み上げていく・・・

そんな作業を空が白み始めるまで黙々と続ける男達。


現場のことなど解りもしないで口だけ動かし、間違った指示を何度も平気で出す管理職。

すぐ人が入れ替わり立ち代るたかが派遣の、あごで使われる立場のアルバイト達。

でも、しばらくでも続いた者になら自然に寄せる無言の信頼感。

そんな様々な人間達が、様々な思いを抱いて、毎晩集まってくる職場・・・

それとすごく似てる部分があるんです。


「だから栗ちゃんはこの本が好きなのかなぁ・・・」 なんて思いました。


当の本人はそんな部分に惹かれていることには気付いていないのかも知れません。

でも、僕がその本を読んだ時に、

当時のアルバイト用に割かれたプレハブの休憩所が、

そこで働く当時の栗ちゃんや、僕や、当時の仲間たちの

わずかな休憩時間でも雑魚寝して仮眠をとる姿が、鮮明に思い出せたんです。



本の向こうに中間達が見えたんです。

それだけでも「この本に出会えて(正確には出会わせてもらって)よかった」と思いました。




『国盗り物語』(司馬遼太郎著) を貸してあげようと思います。





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Last updated  December 22, 2005 11:50:16 PM
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