うららおばさんの中国旅日記

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January 12, 2008
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武の60年は

中国における 戦後の事情の流転の中で・・・

あたかも 捕虜の様な身分の残留孤児として  耐えがたきを忍び

生き抜いた60年・・

ついに   祖国に帰ッて来れた 一人の男の歴史です・・・

帰国した故郷筑豊も・・中国と変わらない特殊な環境で・・

差別や孤立・・・・受け入れられない外国人のように 

扱われているという疎外感に終始戸惑い・・  怒る・・

幸せと 人柄に 関係があるならば・・

武を形成した環境はすこぶる劣悪だった

 

武・・物心ついた時には・・

母みよの再婚相手の養父に・・・気を使い・・

その 間に生まれた妹・ 弟達にも・・遠慮をし

又その新しい家族の母となったみよにも・・・大好きだったからこそ・・ 気を使い・・

日本人として 祖国にも帰れず・・

残留孤児として中国人民の間で目立たず 生き・・

普通の子供が持つ・・・安心して身を委ねられる所も 親も なかった・・

 

子供としての自分の居場所がない武は・・・・時たま

良い子であると 褒められる事が 

唯一自分の 存在価値を自分で確かめられる場所でもあった

それで・・

子供らしい感情や  甘えるという事がないまま・・

一足飛び 大人になった武は

日本人男子という誇りさえも重い荷物のように 肩に背負って・・

幼年期から青年期まで・・ずいぶん 背伸びして大人に成った男なんです・・

だから・・自分の子供に対して・・

幾分・・いやだいぶ  

子供の感情に 疎さを持っていました・・

帰国して ・・・

子供が本当 に困っている時に  手を差し伸べられず・ ・・・

親が子に持つ 自然の愛情を簡単に  示せなかったのです

 

子供をよく怒らせて いました。  (遠距離電話で)

それで・・

5人もいる子供達が・・ ひとかたまりで  同じ地域に住んでいるのに

武は一人離れて生まれ故郷の筑豊に 孤立したまま 生活していました

芳明親子が去った今・・・・老後 身を寄せる所と言えば 

子供のいる所 しかないのです

いろいろ 面子も有ろうし・・ 今更 言い訳も出来まいし・・

此処は素直に  非を認め ごめんなさいと云うべきだろう

が・・

武にそれが・・出切るだろうか・・と  ?

ごめんなさい   って言うのよ  武さん・・

本当に 心配してくれたのは・・

子供さん達だったでしょう!・・・

子供さん達もお父さんが必要だったけど・・・

武さんは子供の難儀を放って置いたんだから…

なんか言われても・・

其処は親子だからね・・・謙虚に ゴメンなさいって・・いうのよ

そんな台詞を 居るならば・・言いて みたかったわ

幸いに 長男は  拒む人では ないらしかったので・・・・・

最後に・・武は

 家や土地の事も  従兄弟の事も  中国人妻のことも すべて 後にして 

筑豊を去ることが 出来たんですわ

移った・ ・・と言ったので 

よく  決めたわね  武さん!・・・

・・・

きっと 武さん 貴方の事だから 

そこ  でも・・・

部屋が暑いの寒いのと  文句を言いながら・・

提供された住まいの苦情を

役所に言って  いるんだろな~

散歩をし・・

見かけた人に声を掛け・・

息子夫婦と 温泉にでも行ったりして・・

また  始めの一歩  から      やり直 しているんだろうな~と

思っていますよ

                  完






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Last updated  January 13, 2008 03:57:48 PM
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