不破雷導

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不破雷導

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Apr 9, 2005
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テーマ: 小説(12)
カテゴリ: 小説
暑い。熱かった。その日、その瞬間。夏。真夏。真夏の昼下がり。照りつける太陽。全身を包み込む湿気。アスファルトから立ち昇る陽炎。音が聴こえる。太陽光線の降り注ぐ音が。いや、それは、蝉の声か。幾重にも重なり、身体中の穴という穴から浸入して来る。いや、鼓膜を破ろうとするかのように、耳に輻湊する。熱線は、遠く近く、肌を刺す。騒音は、遠く近く、耳を突く。ふらふらしながらも、足は地に着き、私の体重を支えている。いや、ふっと体重が消え去り、光と湿気と蝉時雨の海の中に漂う感覚。錯覚? いや、錯覚ではない! 金属音。ゴムとアスファルトが軋む音。上下左右の感覚を奪う、強い衝撃! 何処が痛いのか判らない程の、激痛! 目に映るのは、光か闇か。鼻の奥に漂う鉄の匂い。そして意識が、消えていった……。


(2000年9月)





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Last updated  Apr 9, 2005 10:58:35 PM
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