Rainbow Meister

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カボチャ大王

カボチャ大王1
ある秋の日、パンダのサンジは
丘の上の木の下に
カボチャがなっているのを見つけました。


カボチャ大王2
「これは、もっともっと大きくなるよ。
 すっかり熟したら、おいしいものを作ろう。」
それを聞いて、うさ吉とカエルのミッチーは大はしゃぎ。
何がいいかな、何がいいかな。
スープに、てんぷら。
タルトやプリンもおいしそうです。


カボチャ大王3
それを聞いて、カボチャはビックリ!
「食べられたら、大変!!」
とばかりに、誰かが近寄ると
ぺぺぺぺぺぺぺぺぺッ
と、タネやわたを吐き出して
近づけないようにし始めました。


カボチャ大王4
カボチャはどんどん大きくなりました。
そして、タネを飛ばすだけではなく、
誰かが食べ物を持って、丘のふもとを通ると、
長くのびたツルで、その食べ物を取り上げました。
「わはははは!
 食べられるんじゃなくて、
 俺が食べてやる!!
 俺はカボチャの大王さまだぞ!」
ミルク、ベーコン、セロリ・・・カボチャはますます大きくなります。
丘のそばを通ることが出来なくなって、
困ったみんなは相談をしました。
「生のタマネギを食べたら泣くんじゃない?」
「コショウをふりかけたら、くしゃみがいっぱい出て、何もできなくなるかも!」
「よし!その間になんとかしよう!」


カボチャ大王5
うさ吉がタマネギとコショウを持って丘のそばを通ると、
さっそく、カボチャはツルをのばしてきました。
うさ吉は、タマネギとコショウを取られるふりをして
走って逃げました。
カボチャはまず、タマネギをガブリ!
「カライ~!」涙がぽろぽろこぼれます。
「こっちはなんだぁ?」
カボチャはいきなり、コショウを全部、自分にかけてしまいました。


カボチャ大王6
クション、ヘクシュ、グシュグシュ、ハ~ックション!
カボチャのまわりはコショウでもうもうとし、
あまりのくしゃみの激しさに、
森のみんなも、空の雲も何ごとかと集まってきました。
雲なんかは集まりすぎて、あたりが薄暗くなるくらい。
そして、あんまりにも押し合い、へしあいするので
カミナリが起こり始めました。
そして、とうとう・・・
ドンガラ ガッシャ~~~~ン!!
カミナリが丘の上の木に落ちました。


カボチャ大王7
カミナリの火は、木の下にあった、
たくさんの落ち葉に燃え移りました。
そして、その上に居座っていたカボチャ大王は
逃げるまもなく、グツグツと煮込まれ・・・
カボチャが食べた物が、いい具になって
おいしい、おいしいスープになったので、
みんなで、おいしく食べました。


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