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2006/10/17
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カテゴリ: 仕事
なんだか小難しそうなタイトルですが、今日あった出来事からまとめてみました。

ひとつは、職場での話。
私の職場は老健施設で、「医療機関と家庭の中間的リハビリ施設」ということで、退院後の生活リハビリのためなど介護の必要なお年寄りが入ってこられます。

その中に「ショートステイ」というサービスがあり、普段は家庭で生活されている(介護の必要な)お年寄りが、家庭の事情(冠婚葬祭など)で短期間お泊りになることがあります。
そのサービスを受けに来られたあるお年寄りなのですが・・・・・

息子さんが連れて来られたのですけど、突然「やっぱり、家に連れて帰る」とか言い出して、それでお帰りになるのはかまわないのですが、どうも、うちの施設(1階は病院の入り口になってます)を出る時になって、おじいさんを「帰って来るんだったら自力で帰って来い!いいな!?」と置き去りにしてひとりさっさと帰ってしまったらしい・・・・・病院の受付の方が老健に連絡をくれて、それが発覚した次第で。

それで、おじいさんを自宅にお送りしていいものか、息子さんの携帯にも家にも、何度も何度も連絡を入れたにもかかわらず、全くつながらないのです。
とりあえず、サービス利用の申し込みはまだ生きていたので、一晩お泊りいただくことで一件落着。

そもそも、そのサービス利用に至った経緯も複雑でして~


病院としては手術をしない人をいつまでも入院させておく余裕はない、しかしいきなり自宅に帰すのも危ない(どうも息子の介護放棄もあるらしい)、ということで、ひとまずうちの施設を利用するような方向で話はまとまり、ご本人も息子さんも納得の上、ショートステイに来られたはずなんですが・・・・・

「棄てられる」ような状態でうちの施設に入っている方って、結構いらっしゃるんですよね。
一旦入れたら、家族に連絡がつかない。最悪の場合は、利用料も払わない(全入所者の2%ぐらいいますよ)。
で、おじいちゃんおばあちゃんの年金は、自分達が通帳を預かって、使い放題♪・・・・・みたいな。

もう、いったいなんなんだーって感じですね。自分の家族でしょ?普段のお世話は私達に任せてくれてよいから、何かあった時にはきちんと連絡がつくようにして欲しい。使ったサービスの対価も、きちんと払って欲しい。っていうか当たり前でしょ。今すぐ払えない事情があれば(家業の失敗で破産、とかね←あるのよ、実際)、ちゃんと手続き取ってくれれば猶予もできるし。無銭飲食は犯罪なのに、医療と福祉は踏み倒しOKなんですか?

昔あったのですが、子供はなく九州に住む甥が身元引受人という方が亡くなられて、身柄のお引き取りをお願いしたら「そっちで勝手に火葬して、遺骨だけ宅配便で送ってくれ」って。なんじゃそら。
結局、市の福祉関係の方が間に入って、とりあえずお葬式だけはして、遺骨は・・・・・どうなったんだったっけ?


「生きている」ということを大事にしてくれー。


かと思うと、 <分べん中意識不明>18病院が受け入れ拒否…出産…死亡 (毎日新聞 - 10月17日)みたいなこともあって。

「CT撮ってたら助かった」みたいな言い方があるけど、CT撮ってても、他院へ即刻転送しても、残酷なようですがはっきり言って助かるとは限らない。うちの病院でも言っていましたが、CTの台に移動させたり、救急車に乗せる段階でさらに大量出血してアウトだったかもという意見もあります。

マスコミが煽る「診てもらえば絶対助かる」っていう幻想は、いい加減捨てた方がいいような気もします。現在の医学、今の人間の能力では、完全に人の命をコントロールすることはできないのですから。


報道されている限りでは、医療機関側の「だって、しょうがないじゃん」的なコメントばかりで、いや、たしかにしょうがなかったのかも知れないけど、もうちょっと話の持って行きようがあるでしょうに・・・・・と、昔は救急病院、現在は中毒情報で救急医療と関わる私は、思ったりするわけです。

でも、このお母さん、意識のあるうちに赤ちゃんと会いたかっただろうな・・・・・と、ひとりの母親としては普通に、このお母さんが助からなかったことを残念に思います。
そして、「生きる」ということを、医療系職業人としても、ひとつの「いきもの」としても、大切にしていきたいと思いました。





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Last updated  2006/10/28 12:16:43 PM
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