男の羅生門 ‐ Guitar&Bike Life ‐

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EDWARDS E-RS-32M ミニランダムスター





こういうオモチャが化けるというか、大幅な音の変化が体感出来てこそカスタムに醍醐味を感じます。
そんな中 『 ミニギター 』 で暇潰しに検索している中で出会ってしまった『 ​ミニ ランダムスター​




既に10年位前に発売されたモデルで絶版、LOUDNESS がオリジナルメンバーで復活したときにLIVEで少しだけ使用されました。
高崎晃氏のモデルということで人気も高く、通常のミニギターの様に寝落ちもせず相場も安くはない(3~4万位)




​ESPのランダムスターは持ってるしなぁ・・・​ と思っていた矢先、めちゃくちゃ良い個体を発見してしまいました。
えェ・・・買ってしまいました・・・だからこその紹介ですので・・・

一般的にこういった安価なモデルは材の選定やグレードまでの品質管理はされず、木材の種類は同じでもグレードはバラバラ。
ただ、逆を言えば管理されていない、管理が雑だからこそ本来であれば価格に似つかわしくない良質な材が稀に混じるといった・・

​​俗に言う 『アタリ個体』 というのがあります。​​

今まで基本的にアタリ個体を探しまくって見つけては各ギターを購入してきた私ですが、
今回、そんな中でも過去見たことが無い『 アタリ 』のミニランダムを発見してしまったのでした。






​それがこのメイプルネック! ​スゲーじゃん!!​​
ご覧頂ければ分かりますように 普通では出ないであろう豪華な杢 が出ています。

​・・・これは個人的にかなりのアタリ!今買わなきゃ絶対次は出てこない!​​
・・・ということで、結局のところ、この出会いに対して購入しました。

通常のままではフロントスピーカー・ピックアップのリア シングルハムバッカー仕様。
今回は標準ピックアップ外してダブルハムバッカー仕様へカスタマイズしようかと思います。






ミニランダムスターは数種類ありますが、初代以降はボディバックに電池を入れるスペースがパネルとは別に設けられます。
初代のみバックパネルのネジを外してパネル同スペースに電池を入れる方式を採用していますので裏面は見た目にもスマート。
今回行うカスタムでは2ピックアップ仕様のランダムスターを作りたいので、電池収納スペースは不要となります。


ミニギター総じての欠点がチューニングの狂いやすさ。
スケールが小さく、太い弦を張ってもテンションが弱いので、チョーキングするとすぐ狂ってしまいます。
特にミニランダムスターはミニレスポールよりもスケールが短く、狂いやすい&弾きにくい。標準では使い物になりません。

そういう意味でもペグのグレードアップは必須項目に感じます。 今回は純正に近い外観のマグナムロックをチョイス。
また、プラスチック製のナットから立ち上がりを良くする為に牛骨にアップグレードします(自分で出来ないのでショップで)




合わせてピックアップはストックで持っているサンダーインジイーストでも入れようかと思いましたが流石に勿体ないので却下。
逆にESP ランダムスターにサンダーを装着して、外したLH-200を移殖しようかとも悩みましたがLH-200の音も好きなので今は却下。
Killer PRIMEにサンダーを装着したときに外したダンカン製もありますが、何せゼブラカラーなのでデザイン的に崩れてしまうので却下。




結果的には中古で安く手に入れられた KILLERのLQ-500 Dyna-Bite (高崎 晃が開発に携わったモデル)




装着に当たりポッドの交換、ジャックの交換、エスカッションの交換と3WAYスイッチ(ボディ穴拡張)と全配線引き直し。
リペア担当者にとっては、そこそこ大掛かりな作業が待ち構えておりますが、その辺はいつもお世話になっているESPにお任せします。
ついでにワンボリューム仕様でトーンコントロールはありませんが、ハイパスコンデンサを仕込んでハイ落ちを押さえようかと。




購入の決め手となったネックに関してはコストダウンで塗装がされていない(?)のでXOTIC XP-OG1でネック全体をコーティング施工。




XP-OG1 』 はネック用の硬化オイルということでニスの様なもので数時間放置すると塗装の様に固まります。
これを繰り返すことで艶が出てきます。塗ってすぐ乾くのでミスしてしまうと乾いてから削って整えるといった工程。
自分としての最大の失敗は瓶を倒して部屋の絨毯(じゅうたん)にオイルをぶちまけたことです・・・でもネック本体は成功!




そんなオイルを念入りに10数回重ね塗りして、最終的に研磨して出来上がったのがコチラ。
保湿効果は勿論、色艶と杢も際立ち、高級感が大幅にUPしています! いいじゃん! 格好良い!​





最後にゴトー製のマグナムロックを組みつけてボディにボルトオン・ジョイント! イイネ!
ここからの作業は自分では出来ないのでプロにお任せ。完成が待ち遠しいぜ!
※この後、マグナムロックによって悲劇が待ち受ける。

​​​おんどりゃぁああ!! クソが! コエダメがぁあああ!!!​​​
・・・マグナムロック・・・使えねェじゃねェかよ(泣) ゴミじゃねェかオラぁああっ!!

低音側6連ペグを逆付けで装着するランダムスターは4~6弦側が逆さ付けの為
そのまま普通に弦を巻こうとすると緩む方向(逆方向)に巻くことになりまったく使えねェ。。。
ロックペグに対してユルペグになっとんがな、畜生めぇええええ!!! ボラがぁああ!!!








まぁ自分が悪いですし考えても仕方が無いので通常のペグを再度準備・・・良い勉強代になりました。
何かに使う為にストックするか売るとしましょう。こだわって買ったのになぁ・・・痛い。。

​そんな誤算もありましたが完成!​
未塗装ネックは美しい輝きを放ち、アタリ個体である杢目を輝かせる。
そしてハイグレードなゴトー製ペグに牛骨ナット・・・いいすね。高級感と性能が見ただけで読み取れる。
当初ペラペラだったテンションバーもESP製に変えて装着(再度穴あけ穴埋め必須)




​相当格好良くなったのではないでしょうか!?​​​​​






何だかんだで『 ​音は変わります​ 』と、言われるがままにジャックもクライオ処理(軍用規格)されたグレードのものへ、
さらにポッドは通常サイズは入らなかったので小型ですが今の中華製よりはマシなアルファ製に変更しました。


勢い余ってESP Custom Lab製の Fixed Bridge (ブラス削り出し最上級グレード)とテンションバーも追加!
ミニランダムスターにここまでハイグレードパーツを入れるというのは我ながら馬鹿げていますが・・・その馬鹿さ加減が良い!



装着に伴いイレギュラーだったのが前期型のミニランダムは後期型のスピーカー型 ピックアップ『 ​Speak Up​ 』ではなく、
専用ザクリとデカいエスカッションが装着されている(気付かなかった)ので絶妙に隙間等がありますが上手く仕上げてもらいました。

ピックアップがは KILLER製 ですが、この辺は・・まぁ・・・ESP直系ブランドなのでコンセプト的には間違っていないかなと。
出音は芯があって後に高崎氏が愛用したSH-2 JAZZ と TB-14 CUTSOM5と同系統ながら出力抑え目でニュアンスが出るタイプです。

そしてスピーカーのON/OFFスイッチ部をボリューム調整に変更
・・・いわゆる『 ​​ ​普通のランダムスターと同じ配置​ ​ ​ 』にしました。




見た目は普通のランダムスターをそのまま小さくというのが醍醐味。
現行モデルでバンドリ 香澄モデル(ランダムスター)の2ピックアップ ミニギターはありますが高崎晃モデルは廃盤で無い。
特にこの時代のミニランダムは現行型ミニギターよりもさらに小さいので見た目は相当小さいです。
今さら旧デザインをミニギターで新規投入してくる可能性も無いので貴重な存在でしょう。

​攻撃的な高崎サウンドをこのミニサイズで生み出す!​​​​​

言わばオモチャなのですが、『 ​通​ 』なパーツで武装され、分かる人には分かる仕様かと思います。
特に高崎ファンとしては『 ​俺も欲しい!​ 』となるギターに仕上がったのではないでしょうか。​​​​​​​​​​​​
メインにはなりえませんが、こういう変なこだわりがあるギターもアリですね!




ただ未だ1つ課題があって、言ってしまえばミニすぎるランダムスター故にチューニングの安定。
そして『 ​良い音​ 』という意味では求める領域までは到達してません。

この辺はネックであったりピックアップであったりとシビアで肌感覚的なセッティングになるので、
本気で使えるまでにはもう少し煮詰める必要があり時間がかかりそうです。ミニ故に相当難しい・・・。

12-54ゲージですら短いスケールではテンションが稼げず、緩い音になってしまうのではないかと・・・
ピッキングに対して弦振幅も大きく、歪ませたときの粒が揃わなかったりサスティンや音のハリも弱い。
試しに2音上げてみたらバッチリだったのでそうなのかと。レギュラーチューニング諦めるしかねーかな(汗)​​


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