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2004年06月21日
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テーマ: モンゴル!(22)
カテゴリ: カテゴリ未分類
 草原に来たからには是非ともしておかなければならないことが二つあった。一つは草原をさっそうと馬に乗って駆け抜けること。そしてもう一つは草原に寝そべって満天の星を眺めることである。ところが間の悪いことに、今は満月で、そのお陰で星はほとんど見えない。月明かりがあんなにすごいものだと初めて知った。朝早くなら月も沈んでいると思ったが、午前5時でも月は沈まない。だから、満天の星はあきらめるしかなかった。

 そこで、馬である。ここでは一日5ドルで馬に乗せてくれる。もちろん日本のどこかの牧場のように子馬にのって、誰かに引っ張ってもらいそこらを一周するとはい、おしまいというような物ではない。2時間も3時間もガイドに案内されながら草原を駆け回るのだ。まさに、理想どおり。早速お願いして、午前中から張切って馬に乗せてもらうことにした。もちろん、馬に乗るのは生まれてはじめてである。

 まず最初は馬を捕まえるところから始まる。これは、もちろん僕がするわけではなくて、ガイドが捕まえてくれるのだが、馬に乗って、投げ縄を使って手ごろな馬を一頭捕まえてくる。ちなみにこの集落には馬が20頭ばかりいる。そして、一つの馬ばかりに乗って、その馬を疲れさせないようにまんべんなく乗ることにしているのだそうだ。もちろんここにいる馬は誰が乗ろうと、言うことをきくように訓練されているのだそうだ。

 乗り方、降り方、止まり方、曲がり方、進み方など、基本的なことを一通り教わっていよいよ出発だ。最初のうちはガイドが僕の馬の手綱を引っ張って歩く。これだと、あまり操作ができなくてつまんない。それでも、最初のうちはのんびりと歩いていたので良かった。次第に調子に乗ってきたガイドは、少しスピードを増し、馬も小走りになり始める。そうすると、馬の上下運動が激しくなり、それが僕のケツにもろにあたりはじめる。スプリングの全く無い車で、でこぼこの砂利道を走っているような感じだ。すこし腰を浮かしてみても、全然効果がない。ここに来る前に、「モンゴル語」が僕に「最初は楽しいけど、だんだん苦痛になるよ」と助言してくれていたが、もう初っ端から苦痛だ。

 この、上下運動が、僕の膀胱をがんがん刺激して、だんだん小便がしたくなってきた。そこで、ガイドにそのことを必死に伝えようとするのだが、ガイドは「わかった、わかった」とにこにこ笑うばかりで、一向にとまろうとしない。別のことを考えて、必死に耐え続けて30分。彼はようやく休憩しようと止まってくれた。僕が小便を始めると、隣で僕が乗っていた馬も、放尿しはじめた。お互い、同じ気持ちだったようだ。

 しばらく休憩した後、僕らはゲルに帰ることにする。連れション仲間の馬とも、どうやら以心伝心がうまく行っているようだし、帰りは手綱を自分で握って、ガイドとは少し離れてゲルを目指す。上下運動が激しくないほどのゆっくりしたスピードで歩いて欲しい僕と、疲れるのであまり速く歩きたくない馬との間の意志疎通は完璧だったのに、速くゲルに帰りたいガイドとの意志疎通がうまく行かず、彼は何かと僕らをせかす。終いには、僕らの後ろにぴったりくっついて、僕の乗っている馬を追い立てる。その度に上下運動が激しくなり、僕のケツは悲鳴を上げた。馬に乗ってみて、僕は心底高橋英樹などの時代劇スターを尊敬した。あんな重たい衣装を着て、馬を走らせるなんて。きっとあそこまで行くまでに、彼らの尻の皮は2~3回むけているにちがいない。

 期待していた昼食は昨日と全く同じメニューだった。ご飯が、スパゲッティーの出来損ないみたいなのに変わっただけだ。まあ、昨日の今日だし、こんなものだろう。午後は、のんびりとした時間を過ごす。ゲルの中で寝そべったり、外に出てひなたぼっこをしたり、思い出したように、子供たちと遊んだり。ここに来てから、時計を外しているので、太陽の高さだけが時間を計る尺度だ。ゲルの中に子牛が迷い込んできた。僕らの持ち物を珍しそうに見つめ、そして匂いをかいでいる。そのままだと、僕らのかばんが食べられそうだったので、首輪をつかんで外に追い出した。子牛は意外と従順に僕に従った。ゲルの裏手ではやぎ達が一心不乱に草を食べている。遠くでは子馬が親馬にじゃれついていた。

 夕方目が覚めた。いつのまにか眠っていたようだ。目が覚めると、そこに「おしゃべり」とデンマーク人が立っていた。彼らは今日からこの隣のゲルに滞在するのだそうだ。あたりが、少しにぎやかになった。しいて腹が減っていないのに、もう夕食が出される。夕食も昨日と同じメニューだった。ただ、今回は同じ材料がスープとなって出てきた。「たそがれ君」によると、食事はこの一週間ずっと同じらしい。そうか、昨日は喜んだがずっと同じメニューはちと、きついなと、少し思った。でも、この食事はこちらの人から見れば、とても豪華なご馳走なのだそうなので、ありがたくいただくことにした。

 食事を終えても日はまだ高い。だから僕は一人、また南側のゲルを訪れて、写真撮影大会の続きをした。





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最終更新日  2004年06月21日 13時52分20秒
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