おすすめ温泉宿

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2008.05.29
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カテゴリ: 温泉
天声人語の書き出し&結語【名文集】

『お茶』

八十八夜だ、新茶だ、といっているうちにもう6月である。茶どころでは、初摘みの季節がすぎていまは二番茶の作業を待つ、というところだろうか。

夏目漱石はよほどお茶が好きだったのだろう。『草枕』に「眠られぬと訴うるものあらば、眠らぬも、茶を用いよと勧めたい」という一節がある。「濃く甘く、湯加減に出た、重い露を、舌の先へ一しずくずつ落して味って見るのは閑人適意の韻事である」。まことに風流な話だ。

有機農法でつくられた緑茶には、若葉の清香がある。味にこくがある。しかし一般的にいって、最近のお茶は味も香りも薄くなってきたように思う。日本人の好みの変化なのか。それとも人工肥料のやりすぎで、土が貧しくなったせいだろうか。


【掲載年月日】1983/06/07





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Last updated  2008.05.29 23:47:18


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