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1980年公開の海洋アクション映画。2005年に同名の近未来SF映画が公開されたが、普通なら全く同じタイトルは避けるのでは。本作のあまりのマイナーさに、堂々と無視されたのが何とも哀しい。原作はピーター・ベンチリーで、海洋アクション3部作の最後として製作されたもの。すなわち、第1弾「ジョーズ」、第2弾「ザ・ディープ」に続く作品であったのだ(ストーリーに関連性はないが)。それは製作スタッフの豪華さを見ても分かるだろう。ストーリーは大西洋バハマ諸島に海賊の末裔が人目を避けて住んでいて、その調査にきた新聞記者メイナード(マイケル・ケイン)と子供が危険な目に遭う、というもの。海賊の末裔は近くを通るクルーズ船などを襲撃して食いつないでいるのだが、子孫を残すため女性と子供は生け捕りにしており、メイナードの子供も拉致されてしまう(メイナード自身も、かの海賊「黒ひげ」を倒した人物と同名だったため、子孫と勘違いされて軟禁される)。子供は一人前の海賊になるべく海賊の首領(デヴィッド・ワーナー)に洗脳されるが、メイナードが何とか脱出し、海賊達を一掃。親子の絆を回復する・・というのが大まかな流れ。 本作の最大の欠点は「ジョーズ」「ザ・ディープ」で見られるような、海洋アクションならではの爽やかさが感じられないところだろう。後半は父と子の物語に特化してしまい、折角のアクションシーンが生かされていない点も惜しい。ま、そもそも「あり得なさ」でいったら全2作の比でないところで、すでに決まっていたのかもしれないが。本国でもDVDは出ておらず、再びお目にかかる機会もないだろう。モリコーネ作曲のサントラ盤LPを今でも持っている。監督:マイケル・リッチー 製作:リチャード・D・ザナック/デヴィッド・ブラウン 原作:ピーター・ベンチリー 脚本:ピーター・ベンチリー 視覚効果:アルバート・ホイットロック 音楽:エンニオ・モリコーネ 1980年・アメリカ / 113分 / 評価:3.0点
Aug 31, 2008
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名作『明日に向って撃て!』(1969)の姉妹編。もっとも、ラストで二人は露と消えているから続編ではなく、主人公二人の若い頃、つまり『明日に向って撃て!』の冒頭までを描いたもの。前作のシナリオを書いたウィリアム・ゴールドマンが製作総指揮にまわり、監督はリチャード・レスターが務めた。若き日といっても二人とも既に小悪党であり、その二人が知り合い、妻子も捨てて(サンダンス)、無法の道を突き進んでしまう様子が描かれる。当然ながら二人の友情を軸に進められており、それはそれで良いのだが、時代の無情さというか、悪の道を進まざるを得ない宿命のような部分はちょっと弱い。この点だけならロバート・ベントンの『夕陽の群盗』の方が数倍勝る。とはいえ、下手すればスベリかねない続編物やスピンオフ作品の中では成功した方であろう。ブッチとサンダンスの役はポール・ニューマン(当時54歳)、ロバート・レッドフォード(同42歳)では年齢的にもギャラ的にも無理で、新人のトム・べレンジャー(同30歳)とウィリアム・カット(同28歳)が演じた。そんなに違和感がなかったのを覚えている。前作はバート・バカラックの音楽が洒落すぎていたが、本作では純映画音楽家のパトリック・ウィリアムスが担当し、西部劇らしい普通の音楽となった。監督:リチャード・レスター 製作:ガブリエル・カツカ/スティーヴン・バック 製作総指揮:ウィリアム・ゴールドマン原作:ウィリアム・ゴールドマン 脚本:アラン・バーンズ 撮影:ラズロ・コヴァックス 音楽:パトリック・ウィリアムズ 1979年・アメリカ / 112分 / 評価:4.0点
Aug 23, 2008
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お盆も終わり、8月も終わりに近づいているが、私の夏休みはもう少し先。子供も部活が休みなしなので、どうせ旅行なんかもできないし、暇となった妻はレンタルDVDを観まくっている。一部は私も一緒に見たので、最近観た作品についていくつか。『ライラの冒険/黄金の羅針盤』The Golden Compass原作は有名なファンタジー小説とのことで、子供向きとしては勿体無いくらい豪華。舞台となる世界(パラレルワールド)の設定が特異で、そこを評価する人もいるが、私はどうも中途半端に思えてならない。出演者は悪くないと思うが、クライマックスの戦いが今ひとつ迫力に欠ける(夜だからかもしれないが)。まあ長い話の途中なので仕方ないのかもしれない。(2007年・アメリカ/評価:3.5点)『魔法にかけられて』Enchanted劇場で予告編を観た時、スベり気味だなあと思ったし、まるで期待せずに観たのだが、意外と楽しめた。主演のエイミー・アダムスも嫌味が無くてよい。ミュージカル・シーンに新味はないが、セントラルパークのロケは効果的で、ちょっと『パジャマゲーム』を思い出してしまう明るさだ。ディズニー実写物の良さが感じられる作品で、子供には特にお勤め。(2007年・アメリカ/評価:4.0点)『魍魎の匣』『姑獲鳥の夏』もそうだったが、原作を読んでいないので、何とも評価しがたい。題名から想像されるオカルト要素はなく、手の込んだ推理サスペンスであるが、映像描写は結構ハード。実際に猟奇的殺人事件が多発する現在、悪影響を与えないかと心配したりする。終戦直後の東京のセットをよく作れたな、と思ったら上海での口ケだった。雰囲気は上々で出演者も豪華なのだが。(2007年・日本/評価:4.0点)『ピューと吹く!ジャガー』 これは私が観たかったからレンタル。少年ジャンプ連載の原作漫画は欠かさず見ているし、単行本もすべて持っている。といっても映画化に期待していたわけではなく、つまらないであろうことは百も千も承知なのだが、やはり観てしまった。結果は原作漫画の第41笛「夏祭り・がっかりイリュージョン」のごとく、ひたすらガッカリするだけのものであったが、それは予想通りだから不満はない。昔の映画『俗物図鑑』(筒井康隆の名作小説を映画化した1980年の作品)のようなC級(D級か)感覚が味わえる。出演者は珍妙で、主人公の要潤はまあまあだが、白川高菜役は原作どおりもっと清楚系美人の方が良かったか。ハマー役の小木博明(おぎやはぎ)に要潤が素で笑ってしまっているところは面白かったが。これならアニメ版の方がまし。(2008年・日本/評価:2.0点)
Aug 23, 2008
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DVDのジャケットや邦題は、まるで『トップガン』か何かのようだが、ちょっと変わった戦争物である。ジョン・ミリアス監督による1984年の作品で、当時の若手スターが多数共演していることでも知られる。198×年秋のコロラド州カリュメット町。授業中の高校の校庭に突然パラシュート部隊が降下してきた。何事かと校庭に出て行った教師は一撃で射殺される。部隊はソ連軍だったのだ。実はその頃、米ソの対立は頂点に達していた。ソ連は対米戦争を決意し、先手を打って空挺部隊を送り込む。ジェッド(パトリック・スウェイジ)たちのいる街はロッキー山麓の田舎町だが、近くに大陸間弾道ミサイル基地があるために狙われたのだった。ソ連軍はアラスカ経由で米北西部へ侵入しており、ソ達の影響で共産主義化した中米諸国も同調。キューバ軍はテキサスに上陸、二カラグアもメキシコ経由で米南西部に侵入した。街はソ連・二カラグア軍の共同管理下に置かれ、反抗的な市民は「再教育施設」(と言ってもただの捕虜収容所みたいな所)に送られていた。ジェッドたち6人は山奥に逃げ、持ち込んだ食料が尽きると鹿などを狩って食いつないでいた。しかしある日、山に来たソ連兵に発見され、止む無く返り討ちにしてしまう。またその報復で自分の父親達が銃殺されたのを知ると、ジェッドたちはソ連軍に対しゲリラ攻撃を開始する・・・。前半は「突然戦争に巻き込まれたら、君ならどうするか?」「特異な状況に置かれた若者たちが困難にどう立ち向かうか」という「もしも」のストーリーのように思えるのだが、話が進むにつれ、「ソ連が攻めてきたら、君は戦えるか?」という愛国精神を問う内容に変わってくる。さすがは夕力派監督ミリアスである。ソ連陣営が崩壊した現在ではあり得ない話だが、1980年代の制作当時は中米危機が深刻化し、第三次世界大戦を思わせる緊迫した時期であったのは確か。例えば同じ年に公開された『2010』にもその辺の事情が色濃く反映されていた。とはいえ、本作の設定は余りにも唐突だ。特にただの高校生が対戦車ミサイルを易々と扱い、百発百中の正確な銃撃を行なえるのはどう見ても無理があろう。自国軍による救援や反撃が皆無なのも極端だ。面白いのは相変わらずミリアスならではの世界観、特に自国観で満ちているところ。ミリアスによるアメリカ(人)観は既に他の作品で登場しており、1975年の『風とライオン』ではブライアン・キース演じるセオドア・ルーズベルト大統領に「アメリカは孤独」と言わせ、灰色熊がその象徴としている。本作では共産主義諸国と戦っているのはアメリカだけで、欧州諸国は中立し傍観しているという設定になっているし、主人公たちは誰の援助も受けず(といっても米空軍少佐が一時参加)孤独な戦いを続けている。さて、出演者はパトリック・スウェイジの他にトム・ハウエル、チャーリー・シーン、リー・トンプソンらの若手から、ベン・ジョンソン、ハリー・ディーン・スタントンといったベテランまでなかなか豪華である。しかし若手スター競演という点ではコッポラの『アウトサイダー』(スウェイジ、ハウエルも出演)に先を越されてしまった。『地獄の黙示録』で負けてしまった(?)ミリアスはここでも勝てなかった。さぞ悔しかったことだろう(それで『戦場』を撮ったのか?)。 結構派手な戦闘シーンもあるのだが、設定が特異すぎて今一つ盛り上がりに欠けるのが残念。銃器や戦車・戦闘機にはそこそこ凝っており、さすがは全米ライフル協会重鎮と感心する。監督:ジョン・ミリアス 製作:バズ・フェイトシャンズ/バリー・バッカーマン/フレディ・フィールズ 脚本:ケヴィン・レイノルズ/ジョン・ミリアス 撮影:リック・ウェイト 音楽:ベイジル・ポールドゥリス 1984年・アメリカ / 114分 / 評価:3.5点 / 子供:○
Aug 2, 2008
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