リク☆ラグナロク(花男SS/質問素材etc)

2006.08.03
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テーマ: 花より男子(79)
カテゴリ: 花男短編小説
俺が単身NYに渡ってから、3年ほど経った。

俺が日本に戻ることは、年に数回ある。

だが、その殆どは仕事の都合で。

そんな時は、自由になれる時間なんて全然なかった。




でも、年に1度だけ…

1度だけ、完全オフのプライベートで来日する日がある。


それは、日本時間で7月7日。

俺が唯一日本に戻れる日。












*七夕物語*
















別に七夕の伝説が好きなわけではないけれど。



太平洋を隔てて暮らし、滅多に会うことが出来ない俺たちに似てると思ったから。


だから、ちょっと因んでみた。














電話やメールでのやりとりをしょっちゅうしているとは言え、やはり実際会うと感極まってしまう。

それは牧野も同じようで。

今回もそう。

夕方日本に降り立ち、空港から牧野のアパートに直行した俺を、あいつは、目に涙を浮かべた微笑みで迎えてくれた。



それから俺は、優しく牧野を包み込むように抱きしめる。

すると牧野は、言う。


「おかえり」 ―――――― と。


それに対し、俺はもちろん、「ただいま」と返す。





その後は、牧野が用意した夕飯を食べる。






夕飯後は毎年決まって、2人で夜空を眺める。

去年も一昨年も晴れていたのに…

何故か今年は曇っていて、天の川を拝めそうもない。



「織姫と彦星、今年は会えないのかな…」


牧野が物寂しげに呟いた。





少し涙ぐんでいる。


たかが伝説の物語に対して大袈裟だと思うかもしれないが、俺たちは織姫と彦星の気持ちがよく解る。

1年に1度だけの許された日だというのに、気まぐれな天候ごときに振り回されるなんて最悪だ。















「それにしても、織姫も彦星も凄いよね。

 遙か昔から1年に1度しか会えないって言うのに、愛は不変なのね…。」


深夜。

ベッドの中で微睡んでいると、また牧野が七夕伝説の話を始めた。


「会えないくらいで相手への想いが変わってたまるかよ。

 会えなくても俺は毎日お前を思っているし、お前だって…そうだろ?」


「う、うん……。

 だけどさ、あたし達はこのまま一生ってわけじゃないんだよ?

 約束を守ってくれるなら、来年の春に道明寺はあたしを迎えに来てくれるんでしょ?」


「バカだな、約束は守るに決まってんだろ。

 何のために俺が頑張ってると思ってんだよ?」


俺はただ、お前と過ごす時間を確保したいがために頑張っているんだ…。


そう考えると、やはり彦星達は凄いのかもしれない。

いくら頑張ったって、2人には永遠の時間はやってこない。

年に1度の逢瀬を糧に生きていくしかないのか…。

辛いな……。
















「もう、行っちゃうの?」


8日の朝。

牧野は、身支度をしている俺を見て、悲しそうな声を掛けてきた。


「悪いな…。

 もう少しで出ないと、フライトに間に合わないんだ。」


「うん…。

 寂しいけどさ、約束まであと1年ないんだし、ガンバんなよ!」


笑顔で見送ってくれる牧野。


後ろ髪引かれる想いで、俺たちは別れる――――――。





来年の春には牧野を迎えに行く。

…と言うことは、七夕の逢瀬も今年で終わり、か。

来年の今頃は、もっと充実して、穏やかで幸せな時間を牧野と共有できているだろうか。















fin...















*あとがき*

06.07.06~06.07.23のweb拍手話です。
でも、ボツにしようかと思ったSSなので、後ろの方に放り込んでありました((笑
読み直すのも億劫なので、無修正♪((藁
(“無修正”という言葉をいやらしく感じてしまう私って…/汗)


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Last updated  2006.08.03 19:19:22
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