Wound Moon

December 7, 2007
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カテゴリ: お題。
03:空の彼方に消えゆく


しばらく経つと、湊だったモノが部屋から出て来た。
その小さな箱を開けると、白い塊が入っていた。

「湊の骨ですよ」

その時、湊の両親にそう言われた。

この塊が・・湊?

あの笑って煩い位喋ってて・・
あの・・湊が、これ、なの・・・・?


その後何も考えられなくなって



―――信じられない。

これが湊。
ここに居ると思い出してしまう。

湊との思い出。
全て、全て――――。


私はその場に居た堪れなくなり、
部屋を出て行った。

誰かが呼び止める声がしたけれど
私は迷わず走って行く。


外に、出た。


まだ少し肌寒い風に、


だけどあの部屋に戻ろうと思う事は無かった。

「・・・っはは・・」


苦しくて苦しくて

どうしようにもならなくて

何気無く笑った。



腹が捩れる位、ひたすら。

だけど 笑っているのに悲しみは消えなくて
笑みの代わりに目には涙が溢れてくる。

どうすれば良いの?
どうすれば良い?

答えを下さい。




「――――・・・か、円!!!!」

不意に、聞き慣れた声が聞こえた。
聞きたくてどうしようも無かった声。
愛しくて仕方無い声・・・。

「・・み・・・なと・・・?」

自分の視線の先。
そこには、あの時と変わらない無邪気な笑顔で

私を見る、湊が・・居た。

何で・・・?

「円、何泣いてんだよ」
「・・・・ほんと、に・・・?」

馬鹿、泣いてるのは全部、アンタのせいだよ・・。

「本当も何も俺は俺だよ。
 てか・・何だよ、泣くなって」

「だって・・湊がっ居なくなっちゃったから・・」

直ぐに来て欲しかった
そしたら救われた、かも知れない。

「ん、でも俺もう行かなきゃ」

湊は言った。
何となく分かってたけど、聞いてしまった。

聞いてどうするんだろうと思ったけれど

「・・・・・何処に?」

答えは検討は、付いていた。

「―――あの世。」


・・・・あぁ。

もう、湊は

この世界には 居ないんだ・・。

「・・・・・・・やだよ」
「え?」

「嫌だよっ・・」

折角会えたのにまた離れなきゃいけないの?
そんなの嫌だ。

「でも、俺もいつまでもこの世に留まる訳にはいかねぇし・・」

そんな事、分かってる。

「うん、だから・・もう俺行くわ!!!」

行かないで

涙が溢れ出る
嫌だ、離れたくない。だって―――

「私・・湊の事、好きだったからっ」

私がそう叫ぶと、
湊は言葉の代わりに笑みを浮かべて

空の中へと消えていった。

すると体中の力が抜け、
私はその場へ座り込む。

でも、手に確かに残っていた
湊の温もり。

ねぇ 好きです
大好きです。


なのに想いは届かなくて
何時になったらまた

貴方と笑い合えますか?





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最終更新日  December 7, 2007 08:04:27 PM
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