路上にて…

路上にて…

2007/01/07
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カテゴリ: その他の映画
硫黄島2部作の第二弾日本サイドの作品です。

まずアメリカ人のクリント・イーストウッド監督が、当時敵国だった日本軍をア
メリカ寄りにならず、当時の日本人の状況や心情を出来るだけ忠実に描こうと努
力した点に驚きです。
矢張り戦後60年以上と言う時の流れが可能にしたのかも知れません。

硫黄島の激戦は日米双方の記録からうっすらと知っていましたが、映像化される
とよりHeavyな状況が伝わって来ます。
あの当時の日本軍にとっては、
『退くも攻めるも地獄、どうせ地獄なら守るべきものを守るために全力で戦う!』

が…)で戦地に赴いた事になっていますが、旧陸海軍の将兵の気持ちはどんなだ
ったんだろうな…。
当たり前ですが想像がつきません…。

毎度のことですが自分たちの側から見てまずい部分って描きたがらないのに、投
降した日本兵をアメリカ兵がちょっとした理由で銃殺しちゃう仁義を冒す行動に
出ちゃうのは、平時と戦時での価値観が全く変わってしまうのは怖いと感じまし
た。

全般的にアメリカ人が作ったにしてはなかなかの出来で評価は★★★★☆です。

ただ、設定上のミスが気になって…。
中村獅童演じる伊藤海軍中尉ですが、戦闘服に付いている階級章は海軍大尉(海
軍では「だいい」と読むらしい…)のものです。

もう、気になって気になって…、旧日本軍の設定考証した奴ぁ~誰でい!
この階級章の間違いは既出らしいのですが、まさか中村獅童の伊藤中尉だったと
は…。
あれは一目見ればすぐ判りますが…。

元憲兵の加瀬 亮演じる清水は階級章が上等兵なのに、パンフでは元エリート士

彼の戦闘配置と役割を考えると兵卒だから上等兵で妥当なので、パンフの記述が
間違っているとしか思えません。
憲兵時代の階級章も見間違っていなければ上等兵のままなんだけど…。
士官となると少尉以上で星3つなら大尉(陸軍では「たいい」と読むらしい)で
すが、いくらエリートでも大尉は若すぎる気がしますし、黄筋ではなく赤一色だ
った気がしますがが、憲兵ってそんなに出世が早いのでしょうか…?
確か一緒にいた上官の階級は曹長(下士官)だった様な気がします。
※旧日本陸軍は星、旧日本海軍は桜の数と下地のデザインで階級が判ります。
上官に対する不服従が大尉から一気に、8階級下の上等兵まで降格させられるの
か甚だ疑問です。
因みに旧陸軍で星3つの階級は下から、上等兵、曹長、大尉、大佐、大将です。
上等兵は文字通り兵卒、曹長は下士官で大尉、大佐、大将を士官と呼びますから
どう考えても設定紹介に無理がある気がします。





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Last updated  2007/01/08 01:34:11 AM
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