駄目人間は箱の中

駄目人間は箱の中

邦画編

『運命じゃない人』
2005年公開 ★★★★

劇場で観た『アフタースクール』が高感度だったので、期待しつつ観ました。

話自体は難しくないし、描かれている時間も半日足らず。完成したパズルをバラバラにするように、面白い組み方をして形を見せていく手法に脱帽です。
サスペンス以外で頭を使う映画は『アフタースクール』とこれ以外、知りません。私が知らないだけだろうけど、邦画の中でも特異な部類かと。

CMでキムタクの息の人やドラマ『ロスタイムライフ』の審判団にもいた中村靖日がはまり役。個人的に山中聡がダサ格好良くて好みのタイプです。
お兄さん(山中崇史。相棒シリーズのレギュラー)よりもなぜか西村和彦に似ている彼の台詞「早く地球に住みなさ~い!」も言い得て妙。
最後の20分くらいはなんだかヤクザが可愛らしく見える、不思議な味わいの一本でした。

『アフタースクール』同様、主人公には最悪でないエンディングも良いです。(2009年1月)


『魍魎の匣(もうりょうのはこ)』
2007年公開 ★★★

京極堂シリーズを初めの何冊か読んでいることと、前作の映像が凝っていたのでわくわくしながら観ました。

小道具やセットで昭和初期の雰囲気作りに入れ込んだのはよくわかりますが、何か物足りない。赤い布を使ったシーンなど、はっとする映像は盛り込まれていたのに何故か地味。

戦争のシーンから始めなくても別にいいんじゃないか、という気がするし、演出が原作のいろんな部分を拾おうとして、満遍なく浅くなった感が否めません。

京極堂の蛇行するような長話はかなり割愛され、憑き物落としのシーンで「あ、堤真一が主役だったんだ」とやっと気づく。それくらい、今回は阿部寛の榎木津が目立ちます。
監督が代わるとこうも違うものかな、と。
代わったといえば、関口役の椎名結平。独り言をいいながら暗くなっていくところが前の人(永瀬正敏)より関口っぽいです。噛み合ってないというか、空気読めてないというか。

不満なのは頼子が嘘をつくシーン。
黒衣の男が現れて、級友がやられたと言うが、実は愛読していた小説の登場人物を勝手に犯人に仕立て上げただけ、というところ。
小説の作者は関口で、男のモデルは京極堂だったことだから「僕だ!」と京極堂が種明かしするシーン、入れてたら尚良かったと思う個人的意見。

おまけ。京極堂には合ってないけど、エンディング、東京事変の歌が気に入りました。(2008年12月)




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