2003年07月10日
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朝刊から:結末が良かったから、紹介します。


 SARSは中国の広東省から広がった。最初の患者のなかに「野味レストラン」の調理人がいた。野味とは、野鳥やサンショウウオ、センザンコウ、田ネズミなどの野生動物を食べる料理。その調理人は、感染した日に「竜虎の闘い」という料理を作った。

 ヘビを竜に、ハクビシンを虎に見立てた高級野味だ。ハクビシンは、鼻のあたりが白いテンのような小動物。肉が果実のように香ばしいというので、中国では「果子狸(クオズリ)」フルーツタヌキと呼ぶ。

 それで一時、ハクビシンがSARSウイルスの発生源と疑われた。広東ではハクビシンの売買が禁止された。事実、香港大学が、市場で売られているハクビシンからSARSウイルスを見つけた。だがその後、ヘビやコウモリ、ネズミ、ネコなどからも次々にウイルスが見つかった。

 ハクビシンも、ウイルスの中間宿主のひとつで、本当の発生源はいまだにわからない。ハクビシンの養殖業者は、風説による被害を受けたと香港大学に損害賠償を要求しているという。それなのに日本ではハクビシン主犯説が定着しかけている。

 東京のほか各地で、野生化したハクビシンが住民に追い回されたり、警察官に「逮捕」されている。もし本当にハクビシンがSARSの発生源なら、捕まえる警察官はウイルス防護服を着なければ危険だ。そうでないなら都会の片隅でひっそり暮らしている生き物はそっとしておいてやりたい。もちろん食べずに。





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最終更新日  2003年07月11日 09時30分17秒
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