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悲しみよこんにちは
フランソワ-ズ・サガンが
カルティエラタン界隈のパリ第4大学
(サンミッシェル)
の大講堂に公演に来ると聞いて、
なけなしのお金でどうにかこうにか
彼女の本を買って
聞きに行ったものだった。
若いパリ大の女学生に、
サガンが18歳で書いた、という
この「悲しみよ こんにちは。」
について今はどう思って
いますか、と聞かれて、
サガンが肩をすくめるように
したのを覚えている。
当時のサガンは少なくとも
50歳は過ぎていた、と思う。
さんざんマスコミから聞かれてきた
質問だったことも
あってか、またかあ、という
感じだったのかな。
そんな昔のことはもう覚えて
いない、と言ったものか
どうか。私の記憶は曖昧だ。
サガンが公演中にたばこを
一本出すと、あるハンサムな
男子学生が、さっと灰皿を
持ち寄り、別の男子学生が
ライターでサガンのたばこに
火をつけた。
(こういうことは覚えているのにねえ。)
そんなサガンにいたれりつくせりの
光景を見て、さすが、
フランスの学生、と妙に感動
したものだった。
(君たち、カフェでバイトしたこと、
あるわね?みたいな。)
いろいろ質問が寄せられていたが、
私のフランス語能力
などたいしたものでもなく、
半分も理解していたかどうか。
公演が終わってから、私はサガンの
結構分厚い小説本
を持って、彼女のそばまで行った。
「すみません。私もサガンさんの本は
和訳で全部拝読しました。
それで、うちの姉も実はサガンさんの
大ファンでお願いですから、サインを
ぜひ姉にしてくださいますか。」
と、フランス語で彼女に頼んだ。
フランソワ-ズ・サガンは愛くるしい目を
丸くしてなんと、お願い通り、サインを
書いてくださった。
「お姉さんの名前は?」とまで
聞いてくださったのだ。
胸どきどき。
え?女が女にどきどきすることもあるのよ。
それで、「親愛なる○○へ」から始まって、
とても優しい言葉を姉に書いてくださった。
公演のあとは、サガンは学生たちに囲まれて
大学の近くのカフェに行き、私も便乗して
一緒についていった。
そして、そのカフェの中で、サガンを
モデルに私は素描を始めた。
サガンとまた目が合ったけれど、彼女は
何も言わなかったし、周囲の取り巻きたちにも
何も言われなかったので、結構、長い間
彼女を素描できた。嬉しかった。
サガンのサインと彼女を描いた素描入りの
本は、後から、日本の姉にプレゼントした。
姉にとって、青春時代を象徴する憧れの
フランスの憧れの小説家だった。
その後、サガンをテレビで見ることがあった。
彼女はとても早口で時々言葉を飲み込んで
しまうので、サガンと同席していたほかの
人に、
「え、今、なんておっしゃったんですか。」
と聞かれていた。
ミッテラン政権下では保護されて
いた感のするサガン。
故ミッテラン元大統領は読書好きだった
から、文人が好きだった。
サガンはあの後、2度くらい、
マリファナ保持で
逮捕もされていた。
(いけませんよ、マリファナは!)
いつ頃、亡くなられたのかよく覚えていない。
彼女が18歳で文法の間違いもなく、
素晴らしいフランス語で、
感じやすくてある意味残酷な
年頃の若い女の子を描いたこの
「悲しみよこんにちは。」は、
バカロレアに落ちて、夏休みに
自分の力試しに書いた作品だった、と思う。
「悲しみよ こんにちは」
は、エリュアールの詩から引用されている。
素晴らしい和訳で、「エリュアールの詩集」
が出ていた。誰の訳だったのだろう。
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悲しみよこんにちは(限
フランソワーズ・サガンの原作を映像化。
17歳の少女を主人公にし、
若い世代の心理を描いた作品。
【DVD 用】
【アーティスト名:
オットー・プレミンジャー(監督】
●悲しみよこんにちは(限(カナシミヨコンニチハ)
●1958年 アメリカ
●原作: フランソワーズ・サガン
●監督: オットー・プレミンジャー
●出演者: ジーン・セバーグ、デボラ・カー
●DVD :1枚
●画面 :カラー、シネマスコープ
●音声 :英語(モノラル)、日本語(モノラル)
●字幕 :日本語字幕、英語字幕
●本編収録時間:94分40秒
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