松尾大生の独り言

松尾大生の独り言

2010.03.25
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指は六本ないか、手足はちゃんと揃っているか、まだ猿みたいな姿のお前の体を調べ尽くしたものだ。

病院の廊下、分娩室の前には、お前のお爺ちゃんやお婆ちゃん、その他にたくさんの親戚が集まって、お前の誕生を待ちわびていた。

息子よ。初めて歩けた日のことを覚えているかい? あの日、お前の顔は歓喜に満ちていた。お前の一歩一歩が、俺にはどんな風に映ったか、知っているかい? とんなに嬉しかったか……。

一緒によくお散歩したね。ベックもいた。

公園で、芝生に横たわり、一丁前に伸びをしてリラックスしていたお前の可愛いらしさが忘れられない。

まだ赤ん坊の時、一緒によく風呂に入ったね。俺はママに嫉妬して、自分の乳首を無理やりお前に吸わせたね。ごめんね。反省しているよ。でも、俺の乳首を吸ってしまったこと、一生忘れてはいけないよ。

来月から小学生になる息子よ。

お前がランドセルを背負って学校に通うようになるまで、どれだけのみんなの想いがあったか、知っているかい?



お前もやがては親となり、自分の子供ができたら分かる筈。パパがどれだけお前を愛していたか。

その頃、俺はもう、この世にいないかもしれない。

でも、大人になっても、忘れてはいけないよ。お爺ちゃんもお婆ちゃんも、パパもママも、お前の為なら命すら投げ出す程愛している人達がたくさんいたってことだけは。

ラブレター。

成長して、パソコンを使えるようになったら、大昔のこのパパからのお前へのラブレター、読んでくれよな。





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Last updated  2010.03.25 23:08:59


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