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Ryu-chan6708

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2006.06.26
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カテゴリ: 読書感想
「シートン動物記」集中逆読み9冊目(知的街道「シートン動物記」終点)

ジョニー 母親グマのグランピー といっしょに、 イエローストーン国立公園 の森でくらす甘えん坊の子グマ。
  シートンのこの物語で、子グマのジョニーベアの名は世界中の人々に知れわたった。実は、 テディベア のもとはこのジョニーベアであることを知る人は少ないであろう。

残飯の山 :イエローストーン国立公園に住む野生動物は人間がいかなる危害を加えてならないという野生動物の天国であった。しかし、ファウンテン・ホテルの近くの森に住むクマたちは、事情が異なっていた。
     それは、ホテルの支配人が、クマに気持ちよく食事してもらおうと、ホテルの調理室からでる 豊富な食べ物のくずを、森に捨てていたからだ。

 シートンは、 この臭いのすごい食べ物くずの中に穴を掘り、何日も隠れて過ごし、詳細にクマたちの観察をする。

注目した親子 :目をひいたのは、グランピーとジョニー親子である。この豊富な食べ物を食べにくる常連であった。しかも、他のクマが食べていると追い払い、ジョニーが好きなように食べさせた。ジョニーは、甘いジャムの缶など、残りをきれいに食べた。
 ジョニーは体が弱そうであった。 シートンはジョニーがおなかをこわすような甘いもの、あぶらもの、くさっているものを食べているのでしかたがないという。
 しかも、 母親のグランピーは、ジョニーが何を食べようと干渉しなかった。放任であった。ジョニーが甘えん坊であったのは、グランビーの子どもへの無関心のせいであった。ほんとうの野生のクマの母親なら、厳しくしつけたであろう。

グリズリーとのたたかい :あるとき、いつものように、グランピーとジョニーがこのゴミ捨て場で食べていると、大グマの グリズリー が来た。
 グランピーはおそいかかるが、敵ではない。一撃で投げ飛ばされ、逃げてしまう。木の上に置き去りになったジョニーが鳴き叫んで、おそるおそる木からおりて逃げた。

ネコとのたたかい :あるとき、ジョニーは好きな紫色のプラムのにおいを追って、ホテルの料理室に向った。ところがその日、コックが猫を連れてきていた。調理室の入り口にはネコの親子がいた。
親ネコはグランピーにとびつき、鼻をかじり、背中に乗って引っかいた。 グランピーは木に登って逃げた。ネコはそこで背中からおり、コックが呼んだのでひきあげた。

 だんだん、 グランピーは、ジョニーをかまわないようになった。

ジョニーの保護 :ある日の朝早く、ジョニーはグランピーについて調理場の裏庭に入る。調理室では新人の ノラ というアイルランド娘が早起きして働いていた。グランピーはノラを見て逃げ出した。ジョニーはあわてて柱にのぼった。ジョニーが声を出してもグランピーは助けに来なかった。
 従業員たちは、ジョニーはグランピーに世話してもらえないのだから、ホテルで保護したほうがいいということになり、首輪と鎖で柱につないだ。
 夕方、ノラが持ってきた食べ物を食べるようになった。その後、数日のあいだは、 グランピーはゴミの山にしばしば姿をあらわしたが、ジョニーのことは忘れたように、調理室には近づかなかった。

ノラのしつけと愛情 :ジョニーはノラになつくようになった。あるとき、ジョニーは食べ物をもってきてくれたノラをひっかいた。
ノラは怒り、ジョニーが悲鳴をあげるほど強くぶった(2006.06.21のゼロトレランス参照) 。ジョニーははじめて自分のわがままをきびしく注意された。それからというもの、ジョニーは新しい保護者を尊敬するようになった。ノラも愛情を深めた。
  あるとき、鎖をはなして自由に歩かせたが、ジョニーは森に行かなかった。ネコとも仲良くなった。

病気と死 :霜が降りる頃、ジョニーは成長してきたが、一方で 悪い咳 が出るようになった。獣医にみてもらったら、 内臓が悪いことが分かった 。咳は次第にひどくなったので温かい調理室でくらした。
 しかし、数日後、高い熱と咳ばかりがつづき、ホテルが冬で閉鎖される数日前、ノラのひざにのせてくれるようにせがんだ。ノラはひざにのせた。
そして、声が弱くなり、ノラが仕事に行こうとひざからおろしたときには、すでに死んでいた。

 この物語で、人間のぜいたくな食べ物残りをあたえ、甘やかし、「野生」をうばって自立できないようにするということが、 豊かなようで、実は野生動物にみじめな、貧しい暮らしを強いるということが理解できる。ジョニーベアはその犠牲者であろう
     飽食の日本では子どもに成人病が増えているという。考えさせられた。

  さようなら、数十年ぶりの「シートン動物記」と登場する動物たちよ。再度の教訓ありがとう。次は私の孫たちと会ってほしい。孫たちによく教えてほしい。そして、縁があれば、そのときに会うことがあるかもしれない。

  とりあえず、さようなら。

ジョニーベアー





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Last updated  2006.06.26 07:04:49
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