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Ryu-chan6708

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2006.08.23
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テーマ: お勧めの本(8032)
カテゴリ: 読書感想


私: 高校野球も早実の初優勝で終わったね。
 37年ぶりの再試合で盛り上がったね。

A氏 :高校野球の歴史に残る名勝負だったね。

私: 実は、この本で高校野球のことが出てくるのだよ。

A氏 :エッ!天皇と高校野球とは関係ないだろう。

:ところが、関係があるんだね。
夏の甲子園野球大会で「英霊」に黙祷するのは、日中戦争以降の1939年からだという。

A氏 :今は、毎年、8月15日の12時に黙祷するね。

保坂氏は、この黙祷に意味がないと新聞の文化欄に書いたことがあるという。

12時ピッタリにサイレンを鳴らし、頭を下げるのを十七、八の子に強要することが、日中戦争以来続いているほうが問題ではないかとしているね。

A氏 :エッ、朝日新聞に書いたの?

:いや、北海道新聞にだよ。

A氏 :それを言えば、国旗掲揚も国歌斉唱もあるのではないのかね。
考えてみると俺たちの小学校時代に、軍国主義教育とか、神道とかいうけれど、経典のようなものはなかったね。
 時間に決められた通り、頭を下げるとか、万歳をいうとか、毎日、奉安殿に最敬礼するとか、形ばかりが厳しかったね。

私: 12時に全国民一斉黙祷などというのをこの対談では 「時間支配」 といっているね。
一億一心となっていく。
1938年頃から年10回くらい、時刻をきめ、ラジオを通じて国民が一斉に黙祷する。

 先生が授業中に「天皇陛下」という単語をいうと、即座にロボットのように姿勢を正すという 動作をしたのもそうだね。
歴代天皇の丸暗記 もそうだ。
 俺はいまだに、10代くらいまで、天皇の名前を言えるよ。
 それが神道教育の実態だよ。

思想の支配でなく、日常行動の支配だね。

 この本で教育学者の広田氏の指摘として 「天皇制システムは、人々にイデオロギーを内面化することを不可欠とするシステムでなく、日常の対面行為のルールの習得とそのルールにそった行動の連鎖によって支えられたシステムであった」 を引用しているね。
難しい言い方だが、要するに 中味は空っぽだ 、ということだね。
 その意味で、この本は昭和天皇をテーマにしているが、天皇制システムを具体的に扱った濃密な対論だね。

A氏 :天皇システムには思想がないのだね。日常行動のルールがあるだけか。

:だから、満州の傀儡政権も、思想は儒教でも形は日本の真似はできるから、一斉に万歳などやるのは真似る。
 ことばの統一も必要ないね。

A氏 :今の北朝鮮が同様だね。
 イデオロギー支配というより、個人崇拝であり、その背景に壮大なマスゲームや、一斉の万歳があり、これが将軍様との一体感を作り出す。

:この日本のイデオロギーがないことに関して丸山真男の「日本の思想」から 「国体を特定の『学説』や『定義』で論理化することは、ただちにそれをイデオロギー的に限定し、相対化する意味をもつので、慎重に避けた。
と引用しているね。
 先の広田氏と同じような意味だね。

A氏 :積極面というのは、ある思想に基づき自主的に考える場合だろうね。

:だから、軍国主義で問題になった 神道というのは一体宗教なのかというのは当然、問題になるね。
 これは軍国主義解体のときアメリカも困ったらしいね。
軍国主義神道の「核心は茫洋とした厚い雲層に幾重にもつつまれている」のだからね。
 第一、東条英機に宗教心などなかっただろうね。
 神道の専門でもない。
 常に戦勝しか考えていない。

A氏 :ところで、俺たちは戦争中、天皇陛下が来ても頭を下げて見てはいけないと教えられたね。
 不敬というわけだ。
 このような 天皇の神秘化 が軍国時代に行われたね。

私: 俺たちは、敗戦後、この対論でふれているようなちょっと猫背の、発声や、言葉数がすくない天皇を見てびっくりしたね。
 だから、この対論を読む前に 「大正天皇」 を読んだのは参考になったよ。

A氏 :大正天皇は比較的、気楽に民衆の前に出て、会話をしたようだね。

私: その反省か 昭和天皇は明治天皇を真似するように教育されたようだ。
 だから、逆に会話用語が不十分だったようだ。
 皇太子時代から、元老たちから、寡黙だと言われていたようだね。
 天皇が神道の頂点になると神格化され、民衆の前に出なくなる。
 このあたりから、神道が絡み、基本的に天皇は頂点に存在し、下からきた決定事項にお墨付きを与えるだけの形式的な存在になる。

A氏 :なるほど、天皇制というのは、実は奥が深いようだね。
 天皇はいまだに伊勢神宮をお参りする。
 これは神道だろ?

:知的興味が湧くね。
「国家の品格」街道 は、その方向に進むことになるね。

対論昭和天皇





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Last updated  2006.08.23 07:55:12
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