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私 : 図書館 は 1月8日まで休館 で、借りた本は「 オッペンハイマー 」 下巻 と他に1冊だけの計2冊だ。
A氏 :なんで、「 オッペンハイマー 」は 下巻 から借りたの?
私
:わからないが 上巻の予約者
のほうが多くて、 下巻のほうが早く俺の順番が来たんだ。
しかし、 下巻
のほうは、 日本への原爆投下
から始まるから、「 世界を不幸にする原爆カード・ヒロシマ・ナガサキが歴史を変えた
」の 知的街道
には丁度いいね。
A氏 : オッペンハイマー は、「 原爆の父 」として アメリカのヒーロー となるが、 原爆の怖さ を知っており、 早期に情報を公開し国際管理下に置くことを提唱 しているね。
私
:しかし、 原爆を外交カードに使うトルーマン大統領
にはそれが理解できず、その後、世界の人は 抑止力に頼る原爆競争
に悩まされることになる。
オッペンハイマー
は、原爆は安いコストでできるようになるから、 テロリストの使用も可能
だとして、まさに、現在を正確に予測していたね。
A氏 :「 世界を不幸にする原爆カード・ヒロシマ・ナガサキが歴史を変えた 」ではトルーマン大統領の資質の問題をとりあげているね。
私
:この本の最初のほうで、 1945年10月25日
、 オッペンハイマーが米大統領執務室でトルーマン大統領に最初に会ったときの興味あるエピソード
が紹介されている。
パターソン長官
による紹介後、3人は着席した。
トルーマン
は 原子力の管理権を永久に軍に委ねるとした法案が議会で可決
されるよう、 オッペンハイマーに応援
を求めた。
A氏 : オッペンハイマー は、国際管理を考えていたので、大統領と基本的な考えが違うね。
私
:会話の途中で、 トルーマン
は突然、 ソ連はいつ自前の原子爆弾を開発すると思うか、とオッペンハイマーに尋ねた
。
オッペンハイマー
は「 分かりません
」と答えた。
トルーマン
は自信を持って私は知っていると言った。
「 彼らは絶対に開発できない
」
A氏 :実際に、 4年後にソ連は原爆を開 発し、 オッペンハイマー が予測していた通りに50年余にわたる核爆弾の競争が始まるね。
私
: オッペンハイマー
は トルーマン
の無理解さに心臓が飛び出す思いがしたという。
オッペンハイマー
は言った。
「 閣下。私は手が血で汚れているように感じます
」
A氏 : トルーマン は怒っただろうね。
私
:このコメントは トルーマンを怒らせた
。
後に伝えられた話では、 トルーマン
は「 私は彼に、血で汚れているのは私の手だ。君は心配しなくてよろしい
」と言ったという。
一説によると「 気にするな。洗えば落ちる
」とも言ったともいう。
もう一説によると、 トルーマン
がハンカチを胸ポケットから引き出して、 オッペンハイマー
に「 さあ、これで拭くかい?」
と言ったともいう。
A氏 :会話は決裂だね。
私
:気まずい沈黙が流れ、トルーマンは立ち上がり、会談は終わったという合図をした。
二人は握手をした。
その後、 大統領
がつぶやくのが聞こえた。
「 手に血が付いたって?ちきしょう。俺の半分も付いていないくせに!ぐちばかりこぼして歩くな
」
大統領
は後に ディーン・アチソン
に「 俺は二度とあの野郎に、このオフィスで会いたくない
」と言ったという。
A氏 :しかし、「 血が付いた手 」という言葉は、トルーマンの心に深い傷を与えたろうね。
私: 大統領はよほど、この「 血が付いた手 」が気になって忘れることができなかったようで、 半年くらい後のアチソンへの手紙 で、 オッペンハイマー のことを「 私のオフィスに来て、話の間ずっと手をもみながら、原子力を発見したために 手が血だらけ 、とぬかした泣き虫科学者」 と書いているという。
オッペンハイマー のこのような性格や 寸鉄人を刺す言葉と冷戦 が「 原爆の父 」の後半生を不幸にしたようだね。
明日は、その後半生にふれよう。
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