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私 : 多賀谷 氏のこの記事は 貴重な企業経営の視点 を提供しているね。
米ハーバード大のマイケル・ポーター教授 が 2006年に提唱した考え方 で、 企業と社会の共通価値の創出(CSV=Creating Shared Value) と呼ばれるものがある。
CSV は、 短期的な利益を重視する企業経営ではなく、社会のニーズに応え、長期的な視点から利益を生む活動を続けるべきだ 、という考えに通じるという。
A 氏 :そして、 最近の日本の 3 社の例 をあげているね。
キリンの「復興応援 キリン絆プロジェクト」の一つとして、福島産の梨と桃を使った缶チューハイ「氷結」の限定販売 。
ネスレ日本の神戸市 とともに「介護予防 カフェ」を約60カ所で開いて、集会所にコーヒーマシンを提供し、高齢者が集会所まで歩く、会話する機会をつくっている活動 。
伊藤園 は、「お~いお茶」の茶葉を得るために、耕作放棄地 を茶畑に造成し、茶葉の全量買い取り契約を、農家と結んでいる活動 。
私 :これらはまったく別の事業だが、 自社の生産、営業活動が社会的な課題の解決につながっているという共通点 がある。
キリン は、旬の原料を確保して、「 放射能汚染」という風評被害に悩む農家への信頼を高めようとしている し、 ネスレは、介護予防への支援 が、「 ネスカフェ 」を継続的に購入してもらう機会になっているし、 伊藤園は、農業の振興と安定的な原料確保
A 氏 :しかし、日本では「 企業は公器。もうけのためだけにあるのではない。社員も給料のためだけに働いているのではない」という価値観 が 伝統的 にあるね。
私 : 日本資本主義の父と言われた渋沢栄一 はその著「論語と算盤」で有名で、「 道徳経済合一説」という理念 を打ち出し、 経済を発展させ、利益を独占するのではなく、国全体を豊かにする為に、富は全体で共有するものとして社会に還元すること を説いた。
近江商人 には、 売り手、買い手、世間のためになる商いを「三方よし」と呼ぶ言葉 があり、 稲盛和夫 氏は、「 人のため、世のために役立つことをなすことが、人間として最高の行為である 」と語り、日本には現在も こうした考えに賛同する経営者も多い と 多賀谷 氏は指摘する。
一橋大学大学院の名和高司教授(国際企業戦略) は「 日本は課題先進国 と言われ、 企業の視点 から、 この国の社会的課題の解決策 を見いだせば、それは イノベーションにつながる 」と言う。
目の前にある製品、商品の改良 も必要だが、それだけに追われていては、 社会や市民生活を変えるようなイノベーション は難しいということだと 多賀谷 氏は指摘する。。
アベノミクスの
3
本目の矢
はそこにあるべきだろう。