りゅうちゃんミストラル

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2009.01.19
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カテゴリ: 読書


(この記事はネタばれあり)



最初の「落下る(おちる)」と次の「操縦る(あやつる)」は、ドラマになった。
このドラマについては、昨年記事にした。

ガリレオΦ「操縦る」

「エピソードΦ」と「ガリレオの苦悩」は少し設定を変えている。
例えば、ドラマの「落下る」では宅配ピザのアルバイトは草薙だった。
事件現場にいたため、彼は警察からマークされることになる。
後の捜査一課であるにもかかわらず。

疑いを晴らすべく、草薙はベランダで実験を行う。
しかし、小説で実験を行うのは内海薫。小説で彼女は初登場。
実験を見ているのが湯川であるところは同じ。

「操縦る」も設定が違っている。
小説で「メタルの魔術師」と呼ばれた男は湯川の恩師。
つまりは元帝都大学元助教授。
ドラマでは助教授ではなく元経営者という設定だった。

ガリレオシリーズの続編を待っていたファンに、この短編集は売れるだろう。
だが、私は「聖女の救済」とともに物足りなさを感じた。

第三章の「密室る(とじる)」は、田舎のペンションで起きた事件。
湯川が旧友から密室事件について助言を求める。
詳しくは書かないが、このエピソードは底が浅い。
こんな作品を書いていれば、「東野は才能が枯渇した」と解釈されてしまう。
少なくとも、私はそう感じた。

第四章「指標す(しめす)」は少女が水晶を使ったダウジングの話。
湯川はダウジングが本物か否かをすぐに判断してしまう。
これも、もう少し読者に真偽の期待を持たせるべきではなかったか?

本格的だったのは第五章「攪乱す(みだす)」。
警察と捜査に協力している湯川に対し、挑戦状が届く。
「悪魔の手」と名乗る犯人は、事故に見せかけた殺人ができると豪語。
挑戦状のとおりに人が事故で死ぬ。
その事故に、「悪魔の手」が関わっていた。
このエピソードはもっとページ数が欲しかった。

「自分がどこで恨まれているかわからない」という怖さはあった。
それをもう少し引っ張れなかったか?
東野は「天空の蜂」「宿命」など長い作品も得意だ。
このエピソードだけで2時間ドラマ、又は映画にもできたのではないか?
私はそう感じた。

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関連記事

東野圭吾「ガリレオの苦悩」

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最終更新日  2010.10.17 19:16:53


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