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Ryuju220

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September 4, 2005
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実は村上龍を読んだのは初めてだったりします。

直感的な印象は「とてもあり得る話」。
そして「『アキハバラ@DEEP』(石田衣良)のグレードアップ版。」

話の設定はとても細部までしっかりしている。
作戦名「半島を出よ」に従い、北朝鮮の特殊部隊9人が九州制圧のため「反乱軍」と名乗り密かに上陸する。
福岡ドームを派手に制圧する部隊に、北朝鮮政府も「反乱軍」だから放っておく。

これまで侵略などされたことのない日本政府は全く無力。
何の具体的な策も打てず、思惑とおり封鎖するしかできない。

一方で、さまざまな問題を抱えてきた結果ホームレスになった集団の、どうにもならない破壊への鬱憤が北朝鮮部隊に向けられる。それは日本政府とは全く関係のない、異なる次元で実行に移される。



数多い登場人物それぞれの人物像や背景は、それぞれが必然であるように描かれており、そこには共感できる部分が多い。

特に、福岡を封鎖しておきながら、北朝鮮軍を攻撃するために「多少の犠牲」に踏み切れない日本政府へのもどかしさや危機感を、筆者は強く感じているという印象を受けた。

また、核心をつかないマスコミ、無駄な説明ばかりして具体策を論じない評論家、侵略者に対して無条件にへつらう福岡市役所や業者、などなど、こういった日本人気質に、筆者は大きな疑問符をつけていると思う。

制圧に成功しかけた北朝鮮軍も、彼ら自身が「制圧」された人生を送ってきていることが現実として語られている。制圧者でありながら同情をかってしまう。

北朝鮮軍隊、日本政府のしくみ、医学、爆薬など、その取材量は驚愕モノだ。
クライマックスであるホテル爆破に向かってそれらは着実に波を大きくしていった。

爆破後のそれぞれの人生が語られていたが、上巻ででてきた横川という記者の考えや、日本政府で降格になってしまった官僚など、鋭い視線でこの事件を見つめていた人たちがどう考えたのかが書かれていなかったのが残念。

こういった侵略は本当にあり得る話だと思う。
しかし、ホームレス集団にここまでの実行能力はない。
とすれば現実的には、日本政府が日頃から対策を考えねばならない。

政府とマスコミにはぜひ読んでもらいたい。








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Last updated  September 5, 2005 12:44:10 AM
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