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もしかすると、あの冬の朝以来、私は他人を頼らなくなったのではないかと・・・
今頃、気がつきました。もし思うことがあるなら、自分自身で行動するしかないのだと、、、
私の行動規範は、あの時の強烈なショックから生れ、現在に至っているような気がする。
3学期に入ると、病気で通院しているせいもあるのか、休む日が多くなっていた。
ある日の放課後、担任の先生に用事があり、職員室に行くと、彼のお母様と先生が何やら、
深刻な表情で話し込んでいるのが目に入り、私は入り口で佇んでいると、先生が手招きした
のでそばに行った。
「あっ、ちょうどよかった。○○にも話しておきたかったんだ」
「○○君はしばらく学校を休むらしいので、クラス副委員の君に代行を頼みたいと思って」
彼はクラス委員長をしていたので、定期的に開かれていた、学級会はいつも彼が司会進行
を務めていた。副委員の私は補佐のようなものだったから、ほとんど何もせず(^^;
ただ、連絡事項などを黒板に書き、消すのが仕事みたいなものだった。
これからは、私が~~!と、ちょっと動揺?した表情をしたのかしら・・・
「すみませんが、宜しくお願いします」
彼のお母様が立ち上がり、丁寧に私にまで挨拶されたものだから、すっかり恐縮して・・・
「は、ハイっ!」 なんて直立不動!挙動不審?になってしまった~(^^;)
彼に似て?色白の上品で知的な、お母様だった。
彼は一人っ子で、お父様は物理学者?だったような気がする。
一年の入学時の自己紹介文に、将来の夢として「父のような物理学者になりたい」と書いて
いたことを憶えていたから。。。
成績も優秀で理科系の頭脳の持ち主の彼と、文系、感性優先の私・・・
同じクラス委員として話し合いすることも多く、衝突することもしばしばだった(--;)
「どうしてそうなるのかナ~。君の考え方がわからないよ」
「私こそ、どうして、そんなに理屈っぽく考えるのかわからないわ~」
どちらかと言うと・・・嫌いなタイプだった。(^^;)
だから、あのクラスのマドンナ?に相談した時、「あなたは○○君が好きだから・・・」
という噂がたっていることには、正直驚いた!と、同時に悲しくなった・・・・
どうして、そういう「好きとか、嫌い」のレベルになるのか?
私は個人的好意からイジメないで!と言っているのではなく、イジメそのものについて止めよう
と言っているだけなのに・・・
休みがちな彼が、たまに登校しても、誰も話しかける者はいなかった。
私は、顔を見れば「あっ!久しぶりだね~。」と普通に喋っていたけど・・・
そうして、、、1年生の3学期も最後のホームルームの日がやってきた。
2年になると、クラス替えがあるので、この顔ぶれが揃うことはないから、この1年間のクラス
の感想を一人づつ話そう、という担任の提案で、順番に話すことになった。
先生は後ろに座って聞いているから、自由に思ったことを話してほしいと。。。
私は最後の方だった。
「2年になっても仲良くして下さい」
「楽しい1年でした」etc.....
あたりさわりのない、感想が続いていた。。。
いよいよ、私の番が近づいて来た。
あたりさわりのないことを言って座ろうか・・・いやっ、今日言わないともう機会はない・・・
でも、もし言ったら??? 今日も○○君は休んでいるし、彼が聞く心配もないから・・・
どうしよう!どうしよう!・・・・心は千路に乱れ~~やがて私の番になった。。。
「あのぉ~、言いにくいのですが、、、私はこのクラスのみんなに失望しています。」
「多分、クラス替えで、もう、ここにいる人達が一緒に集まることはないと思うので、言います」
「○○君を、みんなで無視したり、冷やかしても見て見ぬふりしていたことに失望しました。」
あの瞬間の、シーーーンっとした空気を一生忘れることはないだろう。。。
カタッと音がして、先生が立ち上がり、そして、、、静かな声で言った。
「○○の言ったことは本当なのか?」
誰もが沈黙し、重い空気が流れた。
「○○、悪かった! 先生は気付かなくて・・・」
担任の先生の顔は蒼褪めていた。。。
それから、どういう風にホームルームが終了したのか思い出せない。
多分、私は虚脱感で、しばらく頭の中が空白になっていたのだろう。
今でも、その後のことが思い出せない。記憶の底に封印したいのかも知れない。
それから数日で春休みに入ったのは救いだった(^^)
最後のホームルームの後、誰も私に話しかけては来なかった。
私はクラス全員から完全に孤立した。
「あいつは先生にチクッた、嫌な奴!」 そう云われていたかも知れないけど。。。
そんなことがあっても、環境が変わるとすぐに立ち直るのが~私のいいところで?^^
2年に進級すると、かなり顔ぶれも変わり、クラブでは、あの初恋君との出逢いがあったりで
イジメの記憶は心の奥にしまわれていた。。。
思春期の日々は、駆け足で過ぎてゆき、、、やがて卒業の日(早やっ!紙面の都合上^^;)
私達卒業生が、在校生がまく花吹雪の中を通り抜け、それぞれの教室に戻るために歩いて
いると、向こうから、あの○○君がやってきて、(彼は休学してい卒業は1年遅れた)
「卒業おめでとう!」「君にお礼を言いたくて・・・」
「僕は聞いて知っていたんだよ、、、ありがとう!」
「僕はあと1年通うけど、君のおかげで何とか卒業できるよ」
それだけを言うと、すぐにさ~っと、立ち去って行った。。。
突然のことに~驚いた私だったが・・・嬉しかった!
きっとあの時の担任の先生から、聞いたのではないかと思う。
自分の無力さを痛感し、絶望感さえ持っていた私だったけど・・・
彼の言葉で、全てが昇華するような、穏やかな温かい感動が心の底から湧き上がり・・・
私にとっての、最高の卒業の贈り物になったのだった☆^^
そして、、、一年後、彼は中学を卒業し、高校に進学したと風の便りに聞いた。。。