勝手に最遊記

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Promise ―18―



『・・あの時と同じ・・!』
時空鬼に飛ばされた時・・光に包まれた、あの時と同じ。

「金蝉っ!あたし・・・元の世界に戻るからっ!!」
桃花は大声で叫んだ。
既に、自分の体が真っ白な光に包まれている。

「・・・桃花っ!」思わず金蝉が手を伸ばす。

「金蝉・・・悟空ちゃんは幸せだから!約束する・・幸せだからっ!!」
その声をかき消すように・・周りの空間が歪んでいく。

「もっ・・・!?」
金蝉がまばゆい光に目を閉じ――――・・・瞼を開いた時には、桃花の姿は無かった。

「・・・・・・・・・・・。」桜の幹に手をあてる。

桜の精・・そんな殊勝な女ではなかったな。
只の人間のクセに、態度はデカイし、口も悪く、その上、面倒で―――――。

「・・・行っちまったなー。」ノンビリした声に、金蝉が嫌そうな顔を向けた。

捲簾が、ヒョッコリと現れた。
続いて天蓬も。

「お前ら、覗きか?」金蝉の皮肉に、捲簾がケタケタと笑い
「覗きって・・まぁ、金蝉童子が女に迫っているのを見れたんだから、もうけもんだよな。」
「捲簾。そんな言い方は無いでしょう?金蝉は、僕の忠告も聞かず、勝手に!
未来の事を聞こうとしただけなんですから・・ねぇ、金蝉?」
「・・・・悪かったな。お前の嫌味だけは勘弁してくれ。」
流石の金蝉も、項垂れる。

桃花の消えた桜を眺め、

「・・・珍しい女だったよなぁ。」
「変わったヒトでしたねぇ。」
「煩い、女だった。」          三人が、思い思いに呟く。  そして、

「俺達は、“今”を懸命に生きるしかない。」金蝉の言葉に、頷く。

例え、どんな未来が待っていようとも。
   どんな別れがあろうとも。

“悟空ちゃんは幸せだから”    その言葉を希望に  約束に

“今”の悟空の幸せを守るように  俺達は 懸命に生きる。


「夜桜を愛でながら・・一杯やるか?」捲簾が酒を差し出す。
「良いですねぇ。」
「・・もらおうか。」

捲簾が 天蓬が 金蝉が 酒を酌み交わす。

大きな桜の下で―――男達が、それぞれの想いを胸に、酒に、花に酔う・・・・。


『温かい・・・・。』
自分の額に、柔らかくて大きな手のひらが触れている。

桃花は眼を開けた。

目の前に、深紅の瞳が飛び込んでくる。

「・・・・ごじょう・・くん?」何だかろれつが回らない。

「桃花っ!?お前・・・っっっわあっ!!?」
イキナリ桃花に飛び付かれて、悟浄はひっくり返った。
「良かった・・・良かったよ~っ・・・。」
自分を抱き締め、泣き出す桃花に面食らっていたが、よしよしと抱き締め返す。

「んだよ・・心配したんだぜ?お前が倒れて・・・。」悟浄が止まった。
「もっ・・桃花っ!離れろっ!!」
無理矢理引き剥がそうとする。
「えっ・・なんでぇ!?」イヤだと言わんばかりに抵抗する桃花。
「お前がンな事すると・・俺がっ・・・「俺が、どうしたんです?」

冷たい声が、悟浄に降り注いだ。

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