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石川賢の『魔獣戦線』です。この作品は、双葉社『少年アクション』1975.9.8創刊号~1976.9.20休刊号まで連載されました。当時、『少年アクション』は隔週刊であったため、休刊までは全28回の連載でした。1975年当時、『デビルマン』の影響にありながら、ダイナミックプロの石川賢がその個性を最大に発揮した作品が、この『魔獣戦線』です。ストーリーを簡単にご紹介いたしますと・・・実の父親と12人の科学者により、母親を殺され、自らも生体実験の犠牲となった来留間慎一。恐るべき実験のため、野獣と合体し、魔獣として蘇った慎一は彼らに復讐を誓い、闘いを挑みます。だが・・・科学者たちの背後には旧人類一掃を謀る「神」が存在し・・・というところから始まります。前述のような時期に書かれていることもあり、この作品は『デビルマン』をかなり意識して描かれております。神vs悪魔という構図を基にした壮大な設定の作品です。『デビルマン』は、そのハードな展開の終焉として、静寂に満ちた哀しいまでの美しいラストシーンを持ってきたのに対し、こちらはかなりショッキングなエンディングとなっております。(デビルマンの終焉もショッキングと言えば、ショッキングですが・・・)当時、少年アクションの最終回を読んだとき、まだ子供であったのですが、なんとも後味の悪いような・・・トラウマになりそうなほどインパクトを与えられました。『神よ・・・きさまがマリアの体と血が欲しければとりにこい』という慎一の最後のセリフを読んだときには、『神』というものは一体どういうものなのか、人類にとって敵の存在なのかということも子供心に考えさせられました。当時、ラストシーンはあらゆる意味で壮大に感じさせられました。来留間博士以下13人の科学者たちは、現代のイエスの使徒であり、来るべき神の時代に備えて人類進化の任務を負っていた。預言者・天外の村は、イエスが没した地であり、そこへ来た使徒のため村は一変、慎一は真理阿と富三郎とともに脱出します。その経緯とともに語られる黙示録の時代。神の恐怖の力の前に一人立ち向かう「獣」の姿。が、その最中、天外は村の追手に殺されてしまいます。同じ復讐の相手のために、慎一は真理阿・富三郎とともに戦いに出ます。襲い来る魔獣たちとの戦いの中、猿を自在に操る魔獣の前に危機に陥った慎一。だが、真理阿が「奇蹟」を起こし、助け出します。更に進む一行は謎の「箱船」を製造中だった使徒の一人・バルビア博士と遭遇。慎一は彼の命を奪って、最初の復讐を遂げます・・・ <内容紹介より> comics♪リンク
2007.09.06
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石ノ森章太郎の『スカルマン』です。『スカルマン THE SKULL MAN』として、テレビアニメーションシリーズで、2007年春より放映開始予定のようです。『スカルマン』とは・・・1970年『週刊少年マガジン』の3号に、100ページの読み切りとして掲載された作品です。この『スカルマン』が掲載された『週刊少年マガジン』では、石ノ森章太郎は『リュウの道』(リュウ三部作の第一作目)を連載してる最中で、他の連載作品では『巨人の星』、『あしたのジョー』、『アシュラ』などがありました。自分の父母を殺され、日本中の企業、財界、政界までを牛耳る陰の大物に、果敢に挑む孤高のダークヒーローが『スカルマン』です。この単発の読み切り作品が、石ノ森章太郎ファンのみならず、広くその名が知られたものになっているのは、この作品の魅力だけではなく、その翌年の1971年4月からテレビ放映され、爆発的な“変身ブーム”を巻き起こした『仮面ライダー』の原点となる作品としても知られているからです。“スカルマン”が“仮面ライダー”になり、コウモリ男やワニ男などに変身する相棒の“ガロ”は、ショッカーの改造人間に姿を変え、その相棒の役割は、“滝”に姿を変えます。“仮面ライダー”の原作では、ショッカーの改造人間にされてしまった本郷猛がショッカーの怪人と闘いながら、改造人間であるがゆえの苦悩を描いております。“スカルマン”も異常天才の父母の間に生まれ、父母が作り上げた人造生物“ガロ”と自分の生まれに苦悩する姿が描かれております。そして、生前の石ノ森章太郎自身からご指名で「続編をお前が書け。」と言われていた島本和彦がその遺言どおり、コミックα1988年創刊号(4月7日号)~月刊フラッパー2001年5月号に連載したのが、島本版『スカルマン』です。デザインもさることながら、ストーリーも“仮面ライダー”へのブリッジ的な展開を示しています。ところどころに“石ノ森へのオマージュ的いたずら”も入っており、石ノ森ファンであれば、( ̄ー ̄)ニヤリとさせられる場面が結構あります。(石ノ森作品では超有名なあの方も出てきたりします。)ラストもしっかりと“落ち”がついていて、いい感じです。全7巻で刊行されましたが、現在は文庫版で入手可の状態です。“仮面ライダー”の前身にあたるこのダークヒーローですが、石ノ森版から島本版、そして仮面ライダー(原作版)という具合に読むと非常に楽しめます。
2007.01.04
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