さくさく堂のシナプスな存在

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2005年02月18日
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小論文、コンピューターで自動採点 入試センターが試作

面白いのは、「文の長さ、漢字・かなの比、言葉の多様さ、受動態の割合、接続詞の使い方などの統計分布」から割り出した得点と従来の採点方法での得点に大きな差がなかったということだ。

このシステムでは文章の細かい意味までは読み取っていない。ということは、従来の入試の採点も文章の体裁部分の配点が多いということか? もともと入試では文意なんか重要視していないのか?

例えば着眼点、論理展開、結論と三拍子そろって素晴らしい小論文だが、文体が稚拙で、一度も段落を変えず、誤字脱字が多かったりしたら、大学入試の場合はよい点数はとれないんだろうか。

そういえば、大学入試予備校の小論文添削の在宅ワークをしていた知り合いがいた。今は旦那さんの海外赴任のため、タイ在住。←どうもネット環境が芳しくないそうだけど、このブログ読んでたら手振ってね。

「だんだん慣れてきて、添削も速くなってきたわ」
「赤入れって言っても、『この辺を少し……』なんていうのは結構ちゃんとしたレベルで、構造とか論点とか、もう中身まるっきり全部書き直したほうがいいのも中にはあるんでしょ?」
「あるね~」
「そういうのはどうするの」

「そうだろうね」
……という話をしたことがある。

自分の身の丈に合った文章しか書けないということはわかる。

関係ないけど、70年代に愛とか恋とか歌っていたフォークシンガーたちが80年代にニューミュージックとか言われるようになったころ、自分も四十代に突入してきて、急に平和とか人類愛みたいなことを歌い出した時代があったんだよ。あれ、当人が四十代になったんだし、なんとなく流れはわかったけどさ、「もうそういうことしか歌えなくなっちゃったのね」なんて思ってた。それでそういう人たちったら、五十代になってまた恋の歌とか歌い出しちゃって、時代は巡るってーか、人は子供に帰るってーか。←違うか。
で、高校生がそういう聞きかじりの知識で人類愛とか平和とか宇宙の神秘とか大風呂敷を広げると、一応的外れなことは言わないし、なんとなく格好いいんだけど、大抵底の浅い文章になるよね。身の丈に合ってないんだ。別な場面なら、「日本の未来はWowWowWowWow」(←既にかなり古い歌ですみません)って勢いつけるのも若さの象徴っぽくてかなりの有効打だと思うけど、小論文じゃあ、ねえ。「オレが地球の環境を守るゼWow!」ってか?
それよりは、自分の体験した範囲から書いたほうが、たとえ拙くとも真実の文章になる。

それはわかるんだけどさ、「環境問題について書け」なんていうベタな設問があるのかどうか知らないけど、そんな問題出したら、半分以上がごみの分別問題に帰結させるぞ。
「通学途中にごみの集積場の前を通る。……今まで自分はごみについて真剣に考えたことがなかった。……自分も明日からごみを分別するところから始めよう」ってなやつ。
私が試験官だったら、「ごみだな」……「またごみか」……「ごみばっかりだな」……「こいつもごみか」……「みんなごみだな」……「ごみだな。テーマが陳腐。マイナス5点」となる。

機械には飽きるということはない。「テーマが陳腐」という採点基準もきっとない。
プロの評論家や小説家だったら、着眼点や展開のユニークさは作品の価値そのものだ。着眼点が陳腐な評論は「文の長さ、漢字・かなの比、言葉の多様さ、受動態の割合、接続詞の使い方」などで体裁が整えられていても食指が動かない。



「こんなの実用化するまでどれぐらいかかると思ってるんだ」とか、「日本語みたいな複雑な言語を理解できるソフトができるわけがない」とか、「機械なんかに採点してほしくない」などとは言わないほうがいい。音声認識ソフトもすごい勢いで進化している。「ワープロは長文作成や高速入力には適さない」とほとんどの人が思っていたのはたった25年前だ。

例えばこのシステムから応用開発して、文章校閲システムをつくる。

まず音声認識ソフトで原稿作成するでしょ。それから校閲システムで文章を整えるでしょ。そうしたらテープ起こし者は要らないな。みんなで転職だ。

……という テープ起こし者総転職計画 は半分冗談だけど、「小論文」というのはちょっとミソっぽいかなと思っている。小論文ならどういうのがよい文章かというのはある程度妥協点がありそうだ。


この採点システムだって、きっと減点方式で採点してるんじゃないかと思うけど、どうだろう。
よい文章を書くアプローチとして、 よくない部分を排除していくというアプローチ方法 は結構有効なのではないか。システムの採点基準の中身はちょっと見てみたい。





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最終更新日  2005年02月18日 13時20分25秒 コメント(2) | コメントを書く
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