1

かれこれ25年ほど前に出会ったその人は涙を誘う詩を書く人だった。私がSNSでフレンドに囲まれて過ごしていた頃のことである。現実の生活では丁度夫が脳梗塞を起こし毎日獣のような声でわめいたり私を睨んだり、たまに思いがけない一瞬に暴力を振るわれることもあって、苦しい日常を過ごしていた。孫が遠方の県で生まれ逃れるように出かけては過ごしていたが、毎日パソコンを開けるとそこには私より10歳も20歳も若い友達がいて、どこに居てもその楽しい世界に入ることができた。私の周りにも沢山の人が寄っていたが、切り捨てる人と仲良くできる人がいて、毎日男性の友達やわずかの女性の友達とは個人的なメールを交わした。特に親しかった3人の男の友達は創作を通じて親しくしていたが、私とはレベルの違うほどうまい人たちだった。その内の一人は詩で、一人は小説で、群を抜いていた。私は後に彼らを見習って詩を書いたり小説を書いたが上手くはなかった。私がしばらく書いていたのは川柳だった。知識のない私が書くには軽い川柳しかなかった。でも3人は私のよき友であった。中でも一番孤高の人は年は下だけど大きな愛を降り注ぐ詩を書かれ、私も遠くからその愛を受けている気がして、辛い生活の中ではあったが夜になるとその詩を読んで涙を流していた。そのサイトは相手のページを開けると足跡が付く設定になっていたので、私が真夜中に詩を読んでいると、その方が「読んでくれているのだね」とメールが来ることもあった。年月が過ぎ、そのサイトの仲間は全員退会してしまった。みんな大好きな人達だったのにいつのまにか忘れてしまう人がほとんどだった。その中で一番大きな存在であり、遠い人でもある詩人さんがブログを書かれるようになり、今はyou tubeで詩を、他の人が作曲や動画を作成されてアップロードされている。ご本人がアップされているときにはコメントすればお返事をいただける。一番最後まで残った当時のフレンドなので、お互いの気持ちが通じている気がしている。沢山のファンがいてもしっかり受け止められる詩人さん。会いたいという気持ちと、実物には会えないという気持ちが湧く。会えばこれまでの遠い幻想の中の孤高の人は只のひとになってしまうから。
2026.05.15
閲覧総数 13
2

花冷えの日が続いています。菜園に植えたチューリップは盛りを過ぎて散り始めました。大木の桜は毎日花吹雪となり掃除をするのが大変です。今まで庭の日陰でじっと我慢の子だった宿根草たちが勢いを増してきました。この花はその一つ、『白雪草』です。茎がなよなよしていて触れたら千切れそうな柔らかい植物ですが、根強い生命力を持ち合わせています。数年前に何の花だろうとふしぎだった二三本の植物でしたが、花を咲かせ始め年ごとに数が増えてきました。緑の中にこの白い花が沢山咲くと可愛いです。
2015.04.09
閲覧総数 1032
![]()

![]()