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カテゴリ: 本の話
朝刊のTV欄をチェックしていて、びっくり!教育テレビで、毎晩10:25から放映されている「人間講座」。今期、月曜日の講座を担当するのは美輪明宏さんだというではありませんか。

先週の金曜日は「たけしの誰でもピカソ」に出演されていたし、「ジャスト」で奥様相手の人生相談コーナーはお始めになるし…このところの、美輪さんのTV番組での勢いはすごいですね。
舞台も並行して活動されていて、相当厳しいスケジュールなのでは?と心配な感じも。何だか「今のうちに言えることは言っておかねば」という覚悟が伺えるようで…永年のファンとしては、どこかハラハラするような思いさえしてきます。

8週連続で、愛と美について語るという今回の「人間講座」。初回の今日は、自らのバックグラウンドとして、戦争体験、長崎での被爆体験についてじっくりと語られました。
その中で、「青春時代を、色のない、美しいものが全て否定された中で過ごさなければいけなかった人たち」の思いを見事に代弁している詩…として、大好きな茨木のり子さんの「わたしがいちばんきれいだった頃」を朗読されたのには、鳥肌が立つような思いでした。

茨木のり子さんの詩に初めて出会ったのは、高校時代、国語の時間のテキストとして 「詩のこころを読む」 (岩波書店) という本を読んだことがきっかけでした。

以来、今日紹介された詩や、「自分の感受性くらい」といった作品集を、何度もなんども繰り返し愛読しました。
「わたしがいちばんきれいだった頃」という詩の最終行は、

という一文字なのですが、自分が読みながら頭の中で出していた声に比べ、美輪さんの「ね」の一言は数十倍の深みを持って響いて、ここに、この詩の背景にある「戦争」を実感として体験している人のすごさがあるのだなぁ…と思いました。

今日は、「美しい時代が残っていた戦前の日本」の証拠の品として、当時使われていたようなグラス(ご自宅の私物らしい)をスタジオに持参されていましたが、どれもとってもかわいらしかったです。
「人間講座」、来週からも楽しみに見ようと思います。

【“天声人語”からベストセラーになった茨木のり子さんの詩集】
倚りかからず ( 著者: 茨木のり子 | 出版社: 筑摩書房 )





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最終更新日  2005.02.07 23:55:54
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