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サリィ斉藤

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カテゴリ: 本の話
旅行が好きで時々家を空ける私は、それゆえに今はあきらめている夢が二つあります。

一つは、生き物を飼うこと。
そしてもう一つは、自分でぬか床を作ってお漬物を作ることです。

ペットはもちろんですが、ぬか床というのも、毎日かきまぜて手をかけてやらないとすぐにダメになってしまうもの、というイメージがあります。
何かのマンガで、お母さんが旅先にまでぬか漬けの甕を持ってくる…というシーンを見たのが印象に残っているせいかもしれません。

でも、最近になって、あきらめていたはずの「自家製ぬか漬け」に対する意欲が、再び頭をもたげてきています。
きっかけは、わが家で購読している読売新聞(朝刊)に連載中の小説「にぎやかな天地」です。

宮本輝さんが書いているこの小説は、自主制作の本を作る仕事をしている主人公が、依頼主から、日本各地の発酵食品を紹介する本をつくるよう注文を受けるところから始まります。
主人公を取り巻く状況はドラマティックに動いていて、毎朝読むのがとても楽しみにしているのですが、物語と並行して、主人公が丹念に取材を重ねていく数々の発酵食品(お醤油や鰹節や魚の熟れ鮨など)の描写が、とても面白いのです。


鉄分を加えるために、南部鉄の風鈴(!)を入れてみたり、鮭の頭や昆布茶や、味を良くするためのアイテムをどんどん加えてみる描写が、壮大な実験を見ているようで、(わー、やってみたい!)と好奇心をかき立てられます。

それから、仕事の途中で体調を崩して寝込んでしまった主人公が、家から出られず、ずっとぬか漬けとご飯だけを食べていたら、体がスッキリして、発酵食品の威力を改めて自覚する、という場面もありました。

体にいいもの、安心できるものを口にしたい、それも出来れば美味しく手軽に…と、常々虫のいいことを考えている私にとって、野菜を突っ込んでおけば体にいいぬか漬けが出来るなんて、ぬか床はまるで魔法の壷のように思えます。
あぁ、でも美味しいぬか漬けを作るには、一日も欠かさず丹精こめてお世話しないとダメなのだろうなぁ。
これはやはり、旅先にぬか床を持っていくしかないのでしょうか?

読売新聞は、土曜日の朝刊でも、一面を使って小説を連載していて、なかなか面白い作品が読めます。
とくに、よしもとばななさんの 「海のふた」 という小説は、土曜日の朝、新聞を読むたびに涙が出てしまって困るほど好きでした。
今は小川洋子さんの「ミーナの行進」という小説で、これも最初から、物語の世界にぐいぐい引き込まれています。

この度、おかげさまでこのHPのアクセス数が10000件を超えました。
10000のキリ番を踏んでいただいたのは、 ~おたま~

いつも読んでくださる方、コメントをいただいた方、これまで私の文章を読んでいただいたすべての皆さまにお礼を言いたいです。
本当にありがとうございます。これからも、どうぞよろしくお願いいたします。





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最終更新日  2005.03.13 02:01:15
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