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サリィ斉藤

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カテゴリ: 旅の話
昨日の日記

友達から遊びに来るという連絡をもらってから、色々とプランを考えていました。
東京方面から新幹線でやって来る彼女は、名古屋で乗り換えになるので、せっかくなら愛知万博を見に行ってもいいかな?と思ったり。
ところが、彼女の仕事の都合で、当初の予定が一週間ずれこみ、来る日が15日になりました。
たまたま、情報誌で「春の高山祭」が14・15日に行われることを知り、名古屋から特急で2時間、いい機会だから足を運んでみよう!ということになったのです。

お弁当を買ってホームで集合し、特急「ワイドビューひだ」で高山へ。
とってもいいお天気で、うれしいことに、沿線の桜はまだ満開のところが多くありました。
思いがけず、お弁当を広げてお花見をするという、楽しい旅の幕開けでした。

本来なら、100個近い提灯が屋台に灯されるという、一日目の「夜祭」が見どころなのでしょうが、日程の関係でそれは断念。

辺りには、裃や祭のための衣裳をまとった人々が大勢行き交っていて、街全体が時空を超えて、昔ながらのお祭りの空気に染まっているようでした。

TVのニュースでもよく紹介されている、からくり人形のついた屋台が次々と繰り広げる「からくり奉納」は、強い日差しに肌が焼かれるのも気にならないほど、見ごたえのあるものでした。
あやつり人形のように手足を動かすくらいのものかと思っていたら、とんでもない。
早変りあり、美しい踊りありで、その面白さは想像以上でした。一体どうやってあんなに繊細で巧妙な動きが出来るのか、からくり人形の歴史自体は200年近く昔にまでさかのぼれるというからすごいです。

友達は「万博でロボットを見るより驚きだったかも」と、興奮を隠せない様子でした。

その日は名古屋に一泊し、翌日は彼女のたっての希望で、近鉄に乗り伊勢神宮へ。
私にとっては、去年の秋以来、久しぶりに訪れる神宮です。
夫も車で合流して、お参りの後は赤福の出しているぜんざい(秋に来たときは「赤福氷」でした)を食べ、鳥羽まで車を飛ばして、美味しい海の幸を味わってわが家へ帰ってきました。

夜更けまで、パジャマ姿で思い出話に花を咲かせました。
皆、学生時代からの長いつきあいなので、久しぶりに会っても何だか時間のブランクを感じません。むしろ、顔を合わせると未だに学生の気分に戻ってしまうようでした。

でも、現実はキビシイ。


お父様の容態が安定し、リハビリ施設の整った病院への入院がやっと実現して、ホッとひと息、今回の旅に出てきてくれたのでした。

親の世代の「老い」は、私たちの誰もがいつかは向き合わなければいけないテーマ。
一人で何もかも抱えて本当にしんどい、と言いながらも、笑顔を絶やさない彼女を見ていると、同じ立場になったら、私はそんな風に笑っていられるだろうか…と、心から尊敬します。

古来、「せめて一生に一度でも」とお伊勢参りを決行した人々は、念願を叶えて神宮へ御参りし、生きる力をもらって帰って行ったのでしょう。
慌しい毎日を送ってきた友達にも、今回の旅が安らぎと、明日への活力になってくれることを願いながら、彼女の乗る列車を見送りました。

飛騨さしこキット
旅のおみやげに買いました






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最終更新日  2005.04.18 14:26:50
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