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サリィ斉藤
ふたり暮らしの日々雑記＆お気に入りのご紹介。お気楽な共稼ぎ生活から一転、夫の転勤で初めての地方暮らし。そんな私の苦闘？日記でもあります。
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2005.10.18
テーマ： ★つ・ぶ・や・き★(566209)
カテゴリ： 今日のつぶやき
昨日、早朝のニュースで「小泉首相、今日靖国参拝？」という第一報が流れたと思ったら、１０時からのＴＶ番組は各局、靖国神社からの中継特別番組に変更。
「あっ、ポケットに手を入れました、お賽銭を投げたようです！」
…なんて、冗談としか思えないような実況中継のもと、首相の参拝はあっという間に終わり、黒塗りの車で去っていかれました。
実は私、大学生の頃ずっと、九段にある教育系の出版社でアルバイトをしていました。
事務手伝いの雑用係みたいなものでしたが、多いときには週に３日か４日、九段下の駅から坂を上ったところにある仕事場に出勤していて、靖国神社の前をいつも通り過ぎていたのです。
そんなこともあって、ＴＶで靖国神社が映ると、報じられている問題の深刻さとは別の次元で
（あ、懐かしいな）
と感じている自分がいます。
千鳥ケ淵の石垣や、九段会館の古い建物、長い長い九段坂をマラソンさせられている九段高校の生徒たち、それを見守る大山巌の銅像…
そんな、二十年近い昔に飽きるほど眺めた風景が、次々に思い出されるのです。
でも、実際に靖国神社の境内に足を踏み入れたことは、覚えている限りではただ１度、バイト仲間とお花見に行ってみただけ。
お参りもしないで、桜だけ見て帰ったような気がします。
当時の私は、靖国神社の成り立ちや歴史についてはほとんど知識がなく、ただ漠然と、自分には無縁の場所だし、「素人が近づいちゃいけない」ところ、と思っていたのでしょう。
今年の夏、話題になったちくま新書の 「靖国問題」 を読みました。
「靖国問題とはどのような問題であるのか、どのような筋道で考えて行けばよいのかを論理的に明らかにする」ということを主題に掲げた本で、読んでおいてよかった、と思わせてくれた一冊でした。
それにしても、靖国神社というのは本当に、様々な考え方を持つ人々の想いや思惑を激突させる場所としてあるのだなぁ、と、今日の報道などを見ていて実感します。
中国と韓国との関係だけが問題のすべてではないんだ、ということは、もっとちゃんと取り上げられないといけないと思うのですが。
ところで、九段周辺に思い出の多い私が、もう一冊とっても面白く読んだのが、坪内祐三「 靖国 」。新潮文庫から出ています。
江戸末期から、明治維新を経て昭和にいたるまで、豊富な写真や図版とともに、九段坂界隈がどんな空間だったのか、全然知らなかった史実が次々に登場します。
明治時代、靖国神社の例大祭で最大の人気イベントは、なんと敷地内で行われた「競馬」だったんですよ。ご存知でした？
この本の目次には、
＊第二章 大村益次郎はなぜその場所を選んだのか
＊第三章 嘉仁親王は靖国神社がお好き
＊第十章 力道山の奉納プロレス
…などという文字が並んでいます。興味をそそられた方、おすすめですよ。
「あっ、ポケットに手を入れました、お賽銭を投げたようです！」
…なんて、冗談としか思えないような実況中継のもと、首相の参拝はあっという間に終わり、黒塗りの車で去っていかれました。
実は私、大学生の頃ずっと、九段にある教育系の出版社でアルバイトをしていました。
事務手伝いの雑用係みたいなものでしたが、多いときには週に３日か４日、九段下の駅から坂を上ったところにある仕事場に出勤していて、靖国神社の前をいつも通り過ぎていたのです。
そんなこともあって、ＴＶで靖国神社が映ると、報じられている問題の深刻さとは別の次元で
（あ、懐かしいな）
と感じている自分がいます。
千鳥ケ淵の石垣や、九段会館の古い建物、長い長い九段坂をマラソンさせられている九段高校の生徒たち、それを見守る大山巌の銅像…
そんな、二十年近い昔に飽きるほど眺めた風景が、次々に思い出されるのです。
でも、実際に靖国神社の境内に足を踏み入れたことは、覚えている限りではただ１度、バイト仲間とお花見に行ってみただけ。
お参りもしないで、桜だけ見て帰ったような気がします。
当時の私は、靖国神社の成り立ちや歴史についてはほとんど知識がなく、ただ漠然と、自分には無縁の場所だし、「素人が近づいちゃいけない」ところ、と思っていたのでしょう。
今年の夏、話題になったちくま新書の 「靖国問題」 を読みました。
「靖国問題とはどのような問題であるのか、どのような筋道で考えて行けばよいのかを論理的に明らかにする」ということを主題に掲げた本で、読んでおいてよかった、と思わせてくれた一冊でした。
それにしても、靖国神社というのは本当に、様々な考え方を持つ人々の想いや思惑を激突させる場所としてあるのだなぁ、と、今日の報道などを見ていて実感します。
中国と韓国との関係だけが問題のすべてではないんだ、ということは、もっとちゃんと取り上げられないといけないと思うのですが。
ところで、九段周辺に思い出の多い私が、もう一冊とっても面白く読んだのが、坪内祐三「 靖国 」。新潮文庫から出ています。
江戸末期から、明治維新を経て昭和にいたるまで、豊富な写真や図版とともに、九段坂界隈がどんな空間だったのか、全然知らなかった史実が次々に登場します。
明治時代、靖国神社の例大祭で最大の人気イベントは、なんと敷地内で行われた「競馬」だったんですよ。ご存知でした？
この本の目次には、
＊第二章 大村益次郎はなぜその場所を選んだのか
＊第三章 嘉仁親王は靖国神社がお好き
＊第十章 力道山の奉納プロレス
…などという文字が並んでいます。興味をそそられた方、おすすめですよ。
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ごあいさつとお知らせ 2012.01.20 コメント(1)
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お世話になりました 2012.01.09
Re:靖国神社の想い出(10/18)
桃饅頭
さん
確かにこのところ外交問題の面にばかり焦点が絞られている気がしますね。
日本人として、靖国神社についてもっと知っておかねば恥ずかしいと思いつつ、
今のところ通り一遍の知識しかありません。
ちゃんと勉強しなければ…(^_^;) (2005.10.18 13:30:37)
日本人として、靖国神社についてもっと知っておかねば恥ずかしいと思いつつ、
今のところ通り一遍の知識しかありません。
ちゃんと勉強しなければ…(^_^;) (2005.10.18 13:30:37)
もしや・・・
SEAL OF CAIN
さん
Re:靖国神社の想い出(10/18)
mayao5
さん
Re:靖国神社の想い出(10/18)
紫0204
さん
主人の職場がすぐ近くなので、
昨日も
「今日は賑やかになりそうだな・・・」
と出かけていきました（笑）
私も靖国神社の本は何冊か読みましたが、なかなか単純には解決しない場所だろうなーというのが感想です。坪内祐三さんの「靖国」は今欲しい１冊なんですよね。その場所としての靖国をやっぱり読んでみたいですから。
私も桜を見に行った時に靖国神社にもあの大きな鳥居をくぐって行きましたが、菊の御紋が異様な雰囲気をかもし出している感じで（単純な菊の御紋には見えないんですよね）、ちょっと抵抗ありました。
そして手を合わせることにも抵抗がありました。
日本だけでなく隣国にとっても重要な場所なのは確かだと思うので、自分なりにどう見るかじっくり考えたいところです。 (2005.10.18 19:19:07)
昨日も
「今日は賑やかになりそうだな・・・」
と出かけていきました（笑）
私も靖国神社の本は何冊か読みましたが、なかなか単純には解決しない場所だろうなーというのが感想です。坪内祐三さんの「靖国」は今欲しい１冊なんですよね。その場所としての靖国をやっぱり読んでみたいですから。
私も桜を見に行った時に靖国神社にもあの大きな鳥居をくぐって行きましたが、菊の御紋が異様な雰囲気をかもし出している感じで（単純な菊の御紋には見えないんですよね）、ちょっと抵抗ありました。
そして手を合わせることにも抵抗がありました。
日本だけでなく隣国にとっても重要な場所なのは確かだと思うので、自分なりにどう見るかじっくり考えたいところです。 (2005.10.18 19:19:07)
Re:靖国神社の想い出(10/18)
のんちゃん１２１８
さん
靖国に対する思いの本はとりあえず、１冊よみましたので、新潮社の「場所」としての靖国を一度読んでみます。良い本を紹介していただきました。なかなか、一冊読んだだけでは、もう１歩踏み込めなかったものですから。
(2005.10.18 20:35:59)
靖国神社
まろ0301
さん
商売柄、靖国関係の本は、数冊読みました。
その中でも、坪内さんの本は異色でした。
あと、『靖国神社』大江志乃夫 岩波新書
『靖国の戦後史』田中伸尚 岩波新書
紹介しておられる『靖国問題』は、正統派でしょうか。
死者は静かに眠らせねばならない、という気持ちははっきり私にはありますし、場所としての、風景としての靖国は、様々な記憶を呼び覚ます地でもありますよね。
ただ、そう出来ていない。なぜそうなのかという事は重たいテーマです。 (2005.10.18 21:26:05)
その中でも、坪内さんの本は異色でした。
あと、『靖国神社』大江志乃夫 岩波新書
『靖国の戦後史』田中伸尚 岩波新書
紹介しておられる『靖国問題』は、正統派でしょうか。
死者は静かに眠らせねばならない、という気持ちははっきり私にはありますし、場所としての、風景としての靖国は、様々な記憶を呼び覚ます地でもありますよね。
ただ、そう出来ていない。なぜそうなのかという事は重たいテーマです。 (2005.10.18 21:26:05)
Re:靖国神社の想い出(10/18)
quutaro
さん
私もこっちに来た両親を連れて行った事がります。
主人が記念館をみたいとのことで。
主人は小泉総理は、靖国に行く所は評価できると言っていますが
私はあまり興味もなくたくさんの白い鳩に餌をあげた事が思い出されて、（＾＾） (2005.10.19 10:41:34)
主人が記念館をみたいとのことで。
主人は小泉総理は、靖国に行く所は評価できると言っていますが
私はあまり興味もなくたくさんの白い鳩に餌をあげた事が思い出されて、（＾＾） (2005.10.19 10:41:34)
問題のモンダイ
サリィ斉藤
さん
桃饅頭さん
＞確かにこのところ外交問題の面にばかり焦点が絞られている気がしますね。
日本の中にも、政教分離や、ご自分の信仰との関連で、靖国神社というものに疑問符を突きつけている人はたくさんいるのですよね。家族の魂が勝手に祀られているのはイヤです、と言っても、応えてもらえないのが実状なんですね。
＞ちゃんと勉強しなければ…(^_^;)
私も本を読んだだけなのですけどね（笑）時間を割いただけの知識は得られたので、よかったなと思っています。 (2005.10.19 15:22:12)
＞確かにこのところ外交問題の面にばかり焦点が絞られている気がしますね。
日本の中にも、政教分離や、ご自分の信仰との関連で、靖国神社というものに疑問符を突きつけている人はたくさんいるのですよね。家族の魂が勝手に祀られているのはイヤです、と言っても、応えてもらえないのが実状なんですね。
＞ちゃんと勉強しなければ…(^_^;)
私も本を読んだだけなのですけどね（笑）時間を割いただけの知識は得られたので、よかったなと思っています。 (2005.10.19 15:22:12)
Re:もしや・・・(10/18)
サリィ斉藤
さん
SEAL OF CAINさん
＞父は長年ずっと、教育系の出版社に勤めていたので、もしかしたら同じ所かも、と思いました。
そうだったのですか、お勤め先も九段方面だったのでしょうか？
私がバイトしていたところは、教科書は作っていたかなぁ…辞書は出したことがあって、一冊もらって重くて迷惑だった記憶が（笑） (2005.10.19 15:24:16)
＞父は長年ずっと、教育系の出版社に勤めていたので、もしかしたら同じ所かも、と思いました。
そうだったのですか、お勤め先も九段方面だったのでしょうか？
私がバイトしていたところは、教科書は作っていたかなぁ…辞書は出したことがあって、一冊もらって重くて迷惑だった記憶が（笑） (2005.10.19 15:24:16)
靖国本
サリィ斉藤
さん
mayao5さん
今、書店に行くと「靖国神社」を取り扱った本っていろいろ出ているんですね。どうしても、こういう話にはイデオロギーが関わってくるので「右寄り」「左寄り」の偏りもあるようですが…
知れば知るほど、どちらの言い分も平行線だろうなぁと思ってしまうんですが、「靖国問題」は初心者にもわかりやすかったですよ。 (2005.10.19 15:28:08)
今、書店に行くと「靖国神社」を取り扱った本っていろいろ出ているんですね。どうしても、こういう話にはイデオロギーが関わってくるので「右寄り」「左寄り」の偏りもあるようですが…
知れば知るほど、どちらの言い分も平行線だろうなぁと思ってしまうんですが、「靖国問題」は初心者にもわかりやすかったですよ。 (2005.10.19 15:28:08)
自分の意見を持つ
サリィ斉藤
さん
紫0204さん
＞主人の職場がすぐ近くなので、
＞昨日も
＞「今日は賑やかになりそうだな・・・」
＞と出かけていきました（笑）
それはそれは（笑）何かというと街宣車とか来ますしね…でも、私はあの街はとても好きでした、緑が多くて静かで。
＞坪内祐三さんの「靖国」は今欲しい１冊なんですよね。その場所としての靖国をやっぱり読んでみたいですから。
建築史や文学史・絵画史など、いろいろな知識がたっぷり盛り込まれておもしろかったですよ！
「あなたはどう思うの？」と聞かれたときに、よく知らないけど何となく…としか答えられないよりは、やっぱり自分の意見を持てるようにしたいと思いますね。なかなか難しいけど… (2005.10.19 15:31:14)
＞主人の職場がすぐ近くなので、
＞昨日も
＞「今日は賑やかになりそうだな・・・」
＞と出かけていきました（笑）
それはそれは（笑）何かというと街宣車とか来ますしね…でも、私はあの街はとても好きでした、緑が多くて静かで。
＞坪内祐三さんの「靖国」は今欲しい１冊なんですよね。その場所としての靖国をやっぱり読んでみたいですから。
建築史や文学史・絵画史など、いろいろな知識がたっぷり盛り込まれておもしろかったですよ！
「あなたはどう思うの？」と聞かれたときに、よく知らないけど何となく…としか答えられないよりは、やっぱり自分の意見を持てるようにしたいと思いますね。なかなか難しいけど… (2005.10.19 15:31:14)
違う刺激がありました
サリィ斉藤
さん
のんちゃん１２１８さん
私も、靖国「問題」を扱った本を読んだ後は、長年に渡って解決しない、“考えの衝突”についての話だったので、正直疲れを感じました。
そこで「靖国」を手にとったら、異なる視点から、たくさんの知らなかった歴史が見えてきて、他のどんな本でもこういう話は知ることが出来なかったので、いい意味で頭をリフレッシュすることが出来ました。
お読みになったら、いつか感想をお聞かせくださいね。 (2005.10.19 15:34:54)
私も、靖国「問題」を扱った本を読んだ後は、長年に渡って解決しない、“考えの衝突”についての話だったので、正直疲れを感じました。
そこで「靖国」を手にとったら、異なる視点から、たくさんの知らなかった歴史が見えてきて、他のどんな本でもこういう話は知ることが出来なかったので、いい意味で頭をリフレッシュすることが出来ました。
お読みになったら、いつか感想をお聞かせくださいね。 (2005.10.19 15:34:54)
Re:靖国神社(10/18)
サリィ斉藤
さん
まろ0301さん
岩波の「靖国の戦後史」は読みました。靖国神社について書かれた本って、同じ資料をひいていることが多いんですね。それぞれ勉強になりました。
私は以前から、「そんなにお参りがしたかったら、大げさにしなくても、休みの日に普通の人に混じって一人で行ってきたらいいじゃないの」と思っていたのですが、一昨日の参拝スタイルはそれに若干近づいていましたね。
でも、その後に巻き起こったことを見ると、私は自分の考えが「甘かった」と思わざるをえませんでした… (2005.10.19 15:41:03)
岩波の「靖国の戦後史」は読みました。靖国神社について書かれた本って、同じ資料をひいていることが多いんですね。それぞれ勉強になりました。
私は以前から、「そんなにお参りがしたかったら、大げさにしなくても、休みの日に普通の人に混じって一人で行ってきたらいいじゃないの」と思っていたのですが、一昨日の参拝スタイルはそれに若干近づいていましたね。
でも、その後に巻き起こったことを見ると、私は自分の考えが「甘かった」と思わざるをえませんでした… (2005.10.19 15:41:03)
神社のハト
サリィ斉藤
さん
quutaroさん
＞主人が記念館をみたいとのことで。
遊就館ですよね？
私も、貴重な資料が見られるという話なので興味はあるのですが…わが家の夫も、戦闘機見に行ってみたいなぁなんて言っていたことがあります。
＞私はあまり興味もなくたくさんの白い鳩に餌をあげた事が思い出されて、（＾＾）
私も、公園や神社で「鳩のエサ」が売っていると、ついあげたくなってしまいます（笑） (2005.10.19 15:45:22)
＞主人が記念館をみたいとのことで。
遊就館ですよね？
私も、貴重な資料が見られるという話なので興味はあるのですが…わが家の夫も、戦闘機見に行ってみたいなぁなんて言っていたことがあります。
＞私はあまり興味もなくたくさんの白い鳩に餌をあげた事が思い出されて、（＾＾）
私も、公園や神社で「鳩のエサ」が売っていると、ついあげたくなってしまいます（笑） (2005.10.19 15:45:22)
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