ふたり暮らしの手帖

ふたり暮らしの手帖

PR

プロフィール

サリィ斉藤

サリィ斉藤

バックナンバー

2025.11
2025.10
2025.09
2025.08
2025.07
2025.06
2025.05
2025.04
2005.11.22
XML
カテゴリ: 映画の話
先月行って来た 美輪明宏さんのリサイタル

春の雪~清顕と聡子の追想物語~(メーキングDVD)


白状すると、私は三島由紀夫の文体というのにどうにもアレルギーがあるというか、小説に限ってはまったく楽しめないのです。

「黒蜥蜴」をはじめ、戯曲になると、一つひとつのセリフが言葉の宝石のようで大好きなのですが…
この映画の原作、遺作となった「豊饒の海」四部作も、第一作の「春の雪」を読むのがやっとで、長い間投げ出したままでした。

映画化の話を聞いたとき、
(行定勲と三島由紀夫?)(妻夫木くんと竹内結子??)
…と、原作を深く読み込んだわけでもないのに、何一つピンと来るものがなく、美輪サマの一言がなければわざわざ観にいく気はまったく起きなかったと思うのですが…

結論からいうと、二時間半の上映時間がちっとも長く感じられない、密度の濃い世界が展開されていて、どっぷりと映画の中に入り込んでしまいました。


好みが分かれるタイプの映画でしょうね。私はとても楽しめました。
原作の設定やテーマを大きくそぎ落として、主人公二人の「道ならぬ恋」に絞込んでいるのを「浅い」と捉える向きもあるかもしれません。
が、風格ある映像の美しさが、観る側を十分に酔わせる力を持っていたと思います。
さすがは「花様年華」や「夏至」の撮影監督、李屏賓だけのことはあります。

竹内結子って、いい女優さんなんだなぁ…と、目からウロコも落ちました。
彼女の着物や洋装の「大正ファッション」。特に、ベビーパールのレース状のネックレスを重ねづけしたアクセサリ使いが、本当に可愛かった。
エンドロールには、ちゃんと「MIKIMOTO」の名がクレジットされておりました。

病み上がりの身体で、久しぶりの映画鑑賞でしたが、美しいものに身を浸す時間は、何より心身のリハビリに役立つことを実感しました。

【美輪明宏×瀬戸内寂聴。三島と交際のあった二人は、この対談の中で存分に思い出を語り合っています】
ぴんぽんぱんふたり話 ぴんぽんぱんふたり話

久しぶりの日記になりました。休止にあたって、温かいコメントをたくさんいただいたこと、とってもうれしかったです。
この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2005.11.22 19:23:44 コメント(12) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: