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カテゴリ: 映画の話
郵便受けに、クセのある文字で宛名書きされた分厚い封筒が入っていて、一目見て

とわかりました。

夫と私の大学の後輩である彼は、数ヶ月前に突然、大きな心臓の手術をしなければいけないことがわかり、しばらくの間入院生活を送っていたのです。
封筒をあけたら、私たちが送ったお見舞いへのお礼と、無事に退院して仕事にも復帰したという報告の手紙。
そして、リボンシールの貼られた包みが出てきました。


060803dvd1.jpg

【開けてみたら、中身はDVDでした。】
060803dvd2.jpg


お見舞い返しとして彼が選んでくれた映画が、私の大好きな大好きな作品、「彼女を見ればわかること」でした。

舞台は、ロサンゼルス郊外のある街。
そこで暮す女性たちの日々を描いた物語が、5つのドラマのオムニバス形式になっています。


彼女たちが暮す日常の一場面一場面が、おだやかな音楽をバックに丹念に、でも淡々と描かれていきます。

彼女を見ればわかること


この映画には、サンダンス映画祭(ロバート・レッドフォード主催の)を通してNHKが出資しているため、これまでにいやというほど(笑)NHKで繰り返し放送されているのですが、何度繰り返して観ても飽きないし、毎回同じように映画に引き込まれてしまいます。

脚本、音楽、カメラワーク、主演女優たちの演技、すべての要素が完璧に調和している、奇跡のような完成度の高さに驚かされます。

画面の中で彼女たちが感じている孤独の痛みや、あきらめやつまづきが、まるで自分のもののようにリアルに伝わってきて、それが決して辛くない。
映画の幕切れが、未来へのささやかな光を感じさせて、心なごむ余韻に浸ることが出来るのが好き。

透徹な文章で描かれた、美しい短編小説集を手にとって読むような。
そんな充足感が、観終わったあとでいつも私の心を満たすのです。

「Things You Can Tell Just by Looking at Her」…このタイトル(原題)からして、 いいなぁ、うまいなぁ…って思うのですよね。
監督のロドリゴ・ガルシアの新作「美しい人」も、もうすぐ映画館で見られそうなので、楽しみでなりません。

こんなに好きな作品なのに、DVDは持っていなかったので、贈り主の選択眼に敬服。
早速、お礼のカードを書いてから、映画を楽しみました。


大切な友達のうれしいニュースを、映画の爽やかな後味とあわせて、今日はずっとかみ締めています。





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最終更新日  2006.09.05 15:04:19
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