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読めない署名 - オール署名リストへの試み
戦前のこけし(古品)を探していると署名の読めないものが、作者(工人)不詳として出品されることが多い。確かに署名のない戦前のものは作者不詳でもいいが、一見して読めるものでも読めないという方もいる。もちろん小生にも読めないものが多く、なにか参考になる資料がないかと探しているが、相応しいものはまだ見つかっていない。
このたび青葉こけし会の『こけしの名札~伝統こけし工人署名集』( 2017.6.1 )を入手したが、読める署名ばかりで、がっかりした。それは署名にも著作権があるとして、許諾を得たものしか掲載していないということもある。これでは物故工人はもちろんのこと全工人の署名は網羅できない。
結局なければ作るしかないと思っている。読めるのにほとんど読めないとされる工人の筆頭は平賀謙次郎でこれは形で覚えるしかない。また佐藤誠の「誠」もまったく読めなかったが、いくつか同様のこけしがあって、形状からやっと佐藤誠と判断することが出来た。
一度分ると読めるようになるから不思議だ。村木せつ子もまったく読めなかったが鈴木康郎さんにご教示いただいた。また、また名前だけ、苗字だけの署名で読めないとなっているものもある。また、佐藤正吉→大原正吉、高橋福寿→遊佐のように養子になって改姓したため、読めても判らない場合もある。高橋忠蔵、渡辺忠蔵も「忠蔵」としか署名しないこともあってしばしば混同されている。佐藤一夫は同姓同名が二人(円夫を含めると三人)である。つまり署名リストは必至と思える。
ヤフオクでは読めない署名は穴場で、出品者が工人名を書いていないため比較的安く入手することが出来る。もっとも、自分だけしか分らないだろうと思っていると、結局競り合いになって、やっぱり分かっている方は分っているということにもなる。
佐久間常雄が「佐常」と省略(屋号でもある)する場合や、佐藤文吉が「佐文」と洒落ることもあって署名もなかなか面白い。
盛美津雄や今晃のように時代や住所によって署名を変える工人もいる。佐藤文吉のように、がっちりと楷書で書く工人であってもときに崩し字があって読めないこともある。
順次、工人署名リストを作る予定で、図入りの一覧表にしようと考えたが、ブログの制約もあって今回は<忠蔵>の例だけにした。
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