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こころのこけし権田幸喜こけしコレクション
』(発行:クリタ社、発売:中日新聞社、
2016
年
4
月
27
日、
ISBN978-4-8062-0707-8
)を手に入れた。
大型本でオールカラーの豪華本で 3000 円は安い。 3000 本のコレクションから精選した 215 ページである。巻末には高橋武俊 43 ㎝、阿部常吉 54 ㎝が原寸大で紹介されている。レイアウトも洒落ているし、読むというより見て楽しむ本である。(工人の紹介は横書きで行間が詰まっているために見づらい。)
また、あとがきに「東日本大震災を機に、東北のこけし作りを応援していこう」という気持ちが本書出版のきっかけとなったと記されている。その趣旨やよしである。
掲載されたものは主に戦後(現代)のもので、いわゆる戦前の古作はない。それはそれでいいのだが、私には権田氏のこけし収集についての哲学が感じられなかった。哲学といえば大袈裟かもしれないが、それはポリシー(方針)といってもいい。ただ漫然と集まったなかからお気に入りのものを並べているように思えるのだ。
例えば土湯でいえば戦前の佐久間由吉はなくてもいい。しかし芳衛・芳雄があって俊雄がない。鯖湖では渡辺喜平・幸典・稲毛豊・高橋忠蔵・佳隆・通があっても渡辺義徳・高橋順子・美恵子はない。
津軽系では本間直子はあっても、笹森淳一・今晃・阿保金光はない。さらに戦後の主要工人といえる佐藤文吉は 36 才が 1 本のみ、佐藤文助は 0 というように精粗が甚だしい。
特に入手難ともおもえないのだが、なぜだろうか。
また、これは凄いという目玉のこけしもなかった。
権田氏はなにを基準に掲載しているのだろうか。私にはそれが見えてこなかった。コレクションというからには、ある一定の範囲であっても一応の完結がないと人には見せられないのではないだろうか。
現代の工人というのなら、高井佐寿『 東北のこけし 』(光芸出版、 ISBN978-4769401339 )はほぼ完璧に網羅されていて、これは私の左右の書となっている。
つまりは、『こころのこけし』は功成り名を遂げた方の、ご自身のためのものとして出版したと考えれば納得できる。続編も出版されるとのことであるが現在のところ未見である。続編は以上の点を考慮していただければありがたい。(ちなみに権田氏は 1938 年生れというから私と同年である。)ちょっと残念な書であった。
著者略歴 ( 「 BOOK 著者紹介情報」より )
【権田幸喜】(ごんだ こうき)
こけし収集家。有限会社リマック代表。昭和
13
年
(1938
年
)
愛知県知多郡大野町
(
現・常滑市
)
生まれ。昭和
32
年
(1957
年
)
愛知県立横須賀高等学校卒業後、同
32
年
4
月、東京都内にある東京服装学園第一デザイン科に進学。同学園卒業後、東京服装学園講師となる。同学園講師時期、テレビ番組で岡本太郎氏とファッションについて対談するほか、新聞広告等のモデルにも採用される。のち服飾業の会社を立ち上げるも、昭和
49
年
(1974
年
)
服飾業界から撤退。その後、保健代理店業に入り、平成
5
年に現在の保険代理店会社
(
有限会社リマック
)
を法人として設立
(
本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです
)
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