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なんちゃって妄想ワールド(War section)9
「クッ、流石にキリがないわね。どうする・・・」
アイは敵の多さに参っていた。
「僕たちが行ってきます。何も変わらないかもしれないけど、やらなきゃ」
シュウが云った。
そして、ショーイとシュウは敵軍の中に突っ込んでいった。
「ちょ、君たち!」
アイは叫んだが、その声もむなしく狂気に包まれた戦場の轟音にかき消された。
「特務隊の出撃に時間が・・・。私が時間を稼いでこよう」
モノトーンが艦長に云い、ブリッジを出た。
「フッ、人という生き物の最期を見届けさせてもらうか」
独り言の様にモノトーンは意味深な言葉を発した。
ロトは先陣を切って敵と交戦していた。
何人もの敵兵がロト目掛けて襲ってくる。
しかし、ロトの砕玉によって返り討ちにされ、ナノシステムの効力で吹き飛んだ。
「弱い!弱い弱い弱い弱いぃぃぃぃ!!もっと俺を楽しませてくれなきゃいけないだろ?ヒャヒャヒャッ!!」
自分の強さとは力量が違いすぎる兵士では物足りず、さらに強い敵を求めてロトは彷徨い続けた。
「薬の多様は厳禁」と云われていたが、ロトはその忠告を無視し、奪い取った全ての薬を服用していた。
その副作用によって、徐々に体は蝕まれていった。
「くっそー。邪魔すんなよっ!!」
トオルは必死に敵兵と交戦していた。
「流石に時間はかかるか。ここを陥落させるには」
「まぁ、もうすぐ増援が来る。それで終わるさ」
ビーの言葉にジンが答える。
その時、ビーは何かを見つけた。
以前見た事あるハンマーを使う兵士。
そいつは次々と同胞をなぎ倒していく。
ビーはその兵士に何かを感じ、
「あいつ、野放しにできない」
と云って、ロトの方に向かっていった。
「お、おい。ビー!!」
トオルはビーのあとを追った。
モノトーンは戦場に踏み入り、その光景を目の当たりにした。
「ハハハ、もうすぐ終わる。全てがな・・・」
また独り言を云い、戦乱渦巻く狂気の中に入っていった。
「ん?この感じ・・・あいつか」
敵兵を倒しながらモノトーンは何かを感じた。
そして、その感じがする方へと走っていった。
アイは、ユウとエイトと共に基地防衛に努めていた。
その時、アイは何か不吉な感覚を感じた。
「何・・・この感じ。2人とも、ここを頼むわ」
そう云い残し、その場を駆けた。
「あ、ちょっと。隊長!あー、もう。何でみんな自分勝手な」
ユウは愚痴をこぼした。
アイはひたすら嫌な感覚のする方へと走った。
そして、1人の男と対面した。
以前1度見た事ある仮面の男。
モノトーンだった。
「貴様っ!」
そう云うとアイは銃を放った。
モノトーンはそれに気づき、ぎりぎりで避けた。
「フッ、やはり君だったか。中倉愛!!」
フルネームで自分の名前を呼んでくる敵兵。
何故自分の名前を知っているんだ、この男は。
何も言わず、歯を喰いしばり銃を撃った。
「真実が知りたければ付いて来るがいい」
そう云うとモノトーンはこちらに銃を撃ちながら走り始めた。
「何?」
アイはその男の後姿を追った。
ビーとトオルはロトに襲撃をした。
「おぉっ?強そうな奴見つけたぜ!!」
ロトは難なく回避し、砕玉で反撃した。
「何っ!?」
ビーは瞬時に回避し、体勢を立て直した。
そこに、
「ビー!!大丈夫か!?」
とカズマとスゥが援軍に来た。
「カズマ?!お前・・・」
ビーはまさかこの戦場の中で彼に会うとなど思ってもいなかった。
「こいつ、厄介なんだ。援護頼む」
トオルはカズマたちに云った。
「何だ?増えたぁ??ハハハハハ」
ロトは強い敵兵の数が増えた事を喜んでいた。
カズマたちは必死にロトを攻撃したが、何故か弾が当たらない。
「何なんだ、こいつっ!!」
自然と苛立ちを感じる。
確かに狙いは定めている。
しかし、思いもしない動きで軽々と攻撃を回避する敵兵。
「熱くなっては・・・負けるわ・・・」
記憶の戻ったスゥが冷静に云う。
次々とやってくる敵兵を撃ち抜きながら、ふと目をやった先に、彼女は何かを見た。
「シュ・・・ウ・・・?」
視線の先にシュウの姿があった。
その瞬間、スゥは激しい頭痛に襲われ、その場に倒れた。
「スゥッ!!」
カズマはスゥに呼びかけた。
しかし、依然苦しむ続けるスゥ。
だが手を止める訳には行かない。
「早く・・・消えろぉぉぉぉ」
カズマはロトに向けて銃を連射した。
「ロト。無事だったか」
とシュウとショーイが到着した。
「あいつは・・・」
トオルは孤島で見た2人の敵兵を思い出す。
これは運命の悪戯なのか。
それとも神が与えたチャンスなのか。
トオルはその2人の兵士に銃口を向けた。
「死ねぇぇぇ!!」
トオルは銃を放った。
「なっ!?」
ショーイは回避し、撃ち返した。
トオルに銃弾は当たらず、次の攻撃をした。
その時、トオルの元へジンが辿り着いた。
「あっちは片付いた。さぁ、早く終わらせるぞ!!」
そして、初めにジュネーブ基地で出会った少年たちは再び再会した。
アイは男のあとを追って、建物の中に入っていた。
壁の陰に隠れながら撃ってくる敵に応戦する。
すると、敵兵は叫び始めた。
「もうすぐ終わる。この狂気と欲望で渦巻く戦乱の日々が!!」
どこかで訊いた事のある声。しかしアイは思い出せずにいた。
「こいつっ!!」
アイは銃を放った。
敵兵は、さらに奥へと進み、アイはあとを追った。
奥にあった部屋は何かの研究所みたいだった。
「何、ここ・・・」
アイは点いたままになっていたパソコンの画面を見た。
そこには、連合が極秘に開発していた最新兵器。
史上最強の核のデータと設計図があった。
「これは・・・」
自分が今まで信じてきた場所。
その上の人間たちは戦争に勝つためとこんなものを造っていた。
「これが全てさ、中倉。貴様の信じていたものは正義などではない!!」
敵兵はアイに云った。
さらに、
「その核のデータ。何処から入手したか、誰がここへ運んできたかわかるか?」
唐突な質問だった。
アイはそれに答える余裕も無かった。
さらに、
「お前たちさ。戦艦ポセイドン。あの艦がその核燃料そのものだ。データもそれに積まれていた。ジュネーブはそれの開発を…」
「云うなっ!!」
モノトーンが全て云い終わっていないのにアイはそれを遮った。
そして、アイは全てを悟った。
利用されていた・・・。
アイは悔しかった。
「私たちはそれの奪還、または撃破を命じられていた。しようと思えばいつでも出来たさ。しかし、させなかった。貴様らは私の手によって生かされていた!!」
意味の分からない言葉を発するモノトーン。
「そろそろ連合の指令共は核を撃つ」
アイは驚愕した。
自分たちが命を賭け本国まで運搬してきた艦。
しかし今、そのせいで地球上に核という決して手にしてはいけなかった力が落とされようとしている。
アイは自分を責め続けた。
しかし、何故彼にとっての敵軍が自分たちの本国へ攻撃しようとしているのに止めようとしない。
アイはふと不思議に思った。
そこにモノトーンが、
「そろそろか。特務隊の実力を見させてもらおうかね」
と云った。
アイはすでに自分を視界に入れていない敵兵に気づき、やっと我に返る事が出来た。
「クソッ!!」
アイが撃った銃弾は回避し損ねたモノトーンの仮面に当たり、仮面が空中を舞った。
アイはその仮面の中から現れた顔を見てさらに驚愕した。
「そ・・・そんなはずは・・・」
そこにあったのは顔面に深々と傷を負ったクラスメイトの姿だった。
「結城・・・君・・・?」
モノトーン・アリエル。
その指揮官の正体は、以前アイも参加していたゲーム内で死んだはずの結城啓悟だった。
流石に大人びた顔をしていたが、昔の面影が残っていた。
「ツッ、久しぶりだな。中倉愛」
モノトーンはアイに問いた。
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