ディサイション・パワード 第5話「戦闘」


ヨウはそれを追った。
するとジミュートはディスを反転させ、ヨウのディスに照準を合わせた。
「ハハハハハ、俺が逃げるとでも思ったか?ヨウ!!」
ジミュートはセイバーで射撃した。
至近距離で撃たれ、避ける術がなくなったヨウ。
ヨウはディスを両手を前に出し、エネルギーをそこに集中させた。
「フィールド全開!!」
ディスの前に展開されたバリアによって射撃されたエネルギーが打ち消された。
「なにぃ?!」
一瞬の隙を付いてヨウはジミュートの懐に入り、セイバーを振った。
それはジミュートのディスのセイバーが腕に当たった。
その腕はセイバーが搭載されている方で、ジミュートは戦闘能力の大半を奪われた。
「クソッ!ヨウッ!!」
撤退を余儀なくされ、退いていくジミュート。
ヨウはそれを追わなかった。
そして、美衣たちが戦闘を行っている方へ向かった。

リリスは美衣のディスを見て、あの時のディスだとすぐに気付いた。
「それに乗っているのはあの時の子ね」
セイバーで攻撃しながらリリスが話しかける。
「あの時って・・・あなたもあの時いたの?」
美衣が訊いた。
「そうね。これで分かったわ。探しても見つからなかったはずね」
リリスはこのディスが見つからなかった理由が解り、排除をしようとした。
「やめろ、リリス!!」
2人の間にヨウが入ってきた。
「君たちの、親父たちのやり方は間違ってるんだ!」
リリスを説得しようとするヨウ。
それを聞いてリリスが云った。
「ヨウ・・・何故そんな事を」
悲しげな声で云われ、ヨウは一瞬躊躇ったが説得を続けた。
「みんなと一緒に来い!君たちは一生あの籠の中から出ない気なのか?」
ヨウはさらに続ける。
「親父たちの考えている事を知っているのか・・・?」
「知らないわ。私たちは命令されればその通りに動く。それが絶対でしょ?仕方のないことでしょ?」
その答えを聞き、ヨウは政府のやろうとしている事の結末を打ち明けた。
「政府の思惑通り事が進めば地球上にいる生物は全て死滅してしまうんだぞ!」
リリスと美衣は驚愕した。
「それ、どういう事・・・?」
美衣が訊く。
しかし、ヨウは答えなかった。
「それを知ってもまだそれの手助けをしようとするのか?」
リリスの気持ちが揺らいだ。
その時、リリスに耐えれないほどの頭痛が襲った。
「キャッ・・・痛い、痛い・・・」
「リリス!!」
ヨウがリリスのディスを保護しようした。
そこに、ヨーランと焔と戦闘をしていたスラーが入ってきた。
「リリス。抗体になりきれなかったみたいだねぇ」
そして、セイバーの先端をリリスのディスに向けた。
「スラー!」
そして、リリスに向けてそれは撃たれた。
成す術なく直撃し、リリスはディス諸共海へと落ちていった。
「スラー、お前!!」
ヨウはスラーのディスにセイバーを向けた。
そして、躊躇う事無く撃った。
「お前には負けないよ、ヨウ!」
スラーは回避し、攻撃に移ろうとした。
が、次の瞬間、焔の放った一撃でスラーのディスは大破した。
「大丈夫か!2人とも」
「ホムラ!!」
美衣が助かったという風な声をあげた。
スラーのディスは高度を保てなくなり、海面に叩きつけられた。
「スラー・・・」
ヨウは海面に浮かぶディスを見た。
そして、次の瞬間そのディスは爆発した。
そこにヨーランもやって来た。
「逃げられちまった」
悔しそうにヨーランが云った。
そして、ヨウはリリスのディスの方へ向かった。
リリスは、幸い操縦座から振り落とされる事なく、奇跡的に生きていた。
「大丈夫か!」
ヨウが救助する。
「ヨウ・・・」
リリスは気絶した。

ヨウを含めた4機のディスは拠点へと戻った。
ヨウはここでリリスの治療をしてもらう為、仕方なく来ていた。
「分かっただろ?俺と居てはさっきみたいな事が」
ヨウが云い終わる前に美衣が云った。
「だからあなたを1人に出来ないんじゃない」
ヨウは顔を上げた。
「そうだぞ。お前1人じゃやれる事も限られるだろ」
ヨーランもヨウに云った。
そこに、見張り役の反乱軍兵が必死に走って来た。
「た、大変だ!政府の戦艦が沖に!!」
4人は驚き、ディスの置いてある所へ急ごうとした。
すると、そこに通信が入ってきた。
『こちら政府軍艦『コレクション』。聴こえるか?』
政府軍と云う言葉にみなが警戒した。
しかし、次の言葉に唖然した。
『我々は君たちと同じく政府を更正させたいという信念を持った者たちの集まりだ。共に戦いたい』
ヨーランたちは顔を見合わせた。
その時、ヨウが通信機を取り、艦長であろう人物に話しかけた。
「聴こえる。艦長の名前を聞かせてもらいたい」
戦艦の方では通信が通じ一安心といったところだろう。
「私が艦長の『タスク・ナガハラ』だ。」
その名前を聞き、ヨウは驚いた様子で云った。
「永原上官!俺です、睦月 ヨウです」
艦長も驚いた様子で云った。
「ヨウか?君もここに来ていたのか」
反乱軍の兵士たちには何の事だか話が掴めなかった。
そこに焔がヨウに訊いた。
「誰だ?」
「俺の上官だった人だ。信用できる。上陸許可は下りないか?」
ヨウの事は疑っていないが、政府の戦艦でしかも上官という者が本当に反乱軍に入ろうなどとするのかと疑念に思った。
「まぁ、話をしてみんと分からんな。だが上陸はさせん」
ヨーランが云った。
「何でだ!?」
ヨウが声を張り上げていった。
それにヨーランが答えた。
「逆に俺たちが会いに行く。勿論お前も連れてな」
ヨウも納得し、そういう事で両者が同意した。

ディサイション・パワード 第6話「参入」

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