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2008.09.29
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カテゴリ: 川柳
 既に3年を経た〈スパガーラ川柳〉の選者としてはじめて当地に伺いました。
 時代の要請である〈健康指向〉の当施設の存在は、到着すると同時に広大な駐車場を埋め尽くす車の数によって、大きく支持されていることを感じました。一度入館すれば、バリエーション豊かな温泉施設群、食事、ゲーム、読書、リラクゼーション設備などによって終日いても飽きずに満足できるでしょう。
 この日は、心の健康を促進する意味でも、川柳という十七音の手軽な短文芸を楽しむことにより、体の健康と合わせて、精神のカタルシスが得られるよう、そのさわりの部分をご紹介しました。

「スパガーラ 道場.jpg
一風呂浴びて館内着でリラックスしての川柳講座もオツ

 講座は、1.川柳の歴史と形式
      2.いい句を得るための川柳の発想
      3.知っていると上手くなる作句技法と推敲のポイント
      4.実作「あつい」選評

 という構成の2時間。やや、よくばった内容で消化不良もおこしそうでしたが、みなさん、熱心に聞き入り、さらに、川柳という文化に興味をお持ちいただけたことと感じました。
 「あつい」と課題を平仮名にしていたのは、「熱い」「暑い」「厚い」「篤い」など、少しでも発想の羽を広く広げられるようにしたものですが、短時間であったにもかかわらず、まとまりのある作品をものすことができました。

課題「あつい」   尾藤一泉選評

七十の手習い熱い色さがす    律 江
作者の年をとっても失わない学ぶことへの意欲がベースに。作者の心を「色」という抽象的なものに重ね、「熱い色」というイメージに、まだ広がることを忘れない作者の世界が結晶。

自民党 不満不平で沸騰す  敏 夫
課題の「あつい」から、今日の社会に目を向けた作品。不平不満は作者のものでもあり、また社会の代弁。単に「熱い」と言わずに「沸騰す」でイメージとして描いたところが功。

総選挙秋から夏へUターン  昭 二
これも男性らしい風刺の目。来る総選挙に「熱さ」を見出した〈目〉は、社会派。これも「秋から夏へ」というイメージにより、季節を逆行する政治という世界を象徴的に描く。¥

まだ熱い昔の恋に恋してる  貴 義
心の内面に目を向けると、まだ熱い昔からの炎が。年をとったとしてもニンゲンの中には消せない炎があることを、自ら発見、自嘲の驚きとともに本質を取り出してみせます。

騒音に空見上げれば小牧山  重 光
暑苦しい騒音にふと見上げれば、小牧の自然が悠々と目に移り、その鬱陶しさを忘れます。幼い時から生きてきた故郷への愛着と自然の力を感じます。「爆音に」とすれば、空港に近いこの地域の具体的イメージがさらに伝わります。

親の愛厚い氷もとけてゆく  尊 博
親の愛の「熱さ」で「厚い」氷もとけたという縁語仕立て。言葉遊びの要素も強いのですが、短時間に愛の本質を十七音に盛ることには成功。決して言葉遊びは否定だけされるものではありません。

講義受け熱い心をチト隠す  國 利
今日の講座での即吟。「作者の心を十七音に盛りましょう」と迫る講師の言葉を受けて、句に感情を盛るということに、ちょっと照れている作者の気分がよく現れています。

 この講座で、川柳の楽しさを少しでも深めていただければ幸いです。






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最終更新日  2008.09.29 20:32:47
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