2004.12.16
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カテゴリ: 健康情報
『誤った栄養教育』

かつての日本の食生活は、日本の風土の中で生まれてきた独自の物でした。食生活に国籍があり、地方があり、季節があり、家庭の味がありました。

しかし現在ではその全てが失われつつあり、更に「五無の食生活」といえるかもしれません。無国籍・無地方・無季節・無家庭、そして無安全です。

その背景には、昭和30年代から始まった「栄養改善普及運動(食生活近代化論)」が有りました。当時、国民一般に影響を与えた言葉が「ご飯は残しても良いからおかずを食べないさい」「蛋白質が足りないよ」というものでした。これらは、「欧米食が理想だ。日本食は駄目なんだ」という、日本食・伝統食の崩壊運動だったと言えます。別の言葉で言えば、「食文化」の否定運動でした。

「穀類や芋類等のでんぷん質の食品ばかり食べている国は貧しい。それに対して、先進国は肉や牛乳などの動物性食品が豊富。日本も早く欧米並みに追いつこう」という欧米崇拝の理論が「食生活の近代化」だと言われていました。

確かに日本や東南アジアの国々と欧米とを比較すると、主食にも大きな違いが見られます。日本にとってご飯は主食ですが、欧米人にとってパンは決して主食ではありません。その違いは、主に気候風土の違いからきます。日本や東南アジアは温暖で降雨量が多い為植物が育ちやすく、その為穀類や芋類、野菜などで満腹にする事が出来たのです。

それに比べ、ドイツやイギリスなどの欧米の国々は寒くて降雨量も少ないため、冷涼で湿度の低い条件でも栽培可能な麦類を作ってきました。ところが麦は畑作です。同じ物を続けて栽培すると連作障害が起き、収穫量も落ちてきます。

欧米人達が、肉や食肉加工食品・乳製品・野菜などに少しのパンという食生活をしてきたのは、パンをお腹一杯食べる事が出来なかったからです。決して豊かだった訳ではありません。欧米には欧米の、日本には日本の風土があり、農業があり、食生活があります。食生活は「何を食べるか」ではなく「何が摂れるか」。Foodは風土で決めるのです。





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最終更新日  2004.12.16 08:36:23
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Re:【粗食の薦め その3】(12/16)  
石川たいじ  さん
その通りです。私も日本食を見直しています。 (2004.12.16 16:12:30)

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