PR
コメント新着
どうか転載のご協力をお願いいたします。
小学校の授業補助のボランティア(2010年度(2011年3月まで週2回勤務)が、小学校のあまりのずさんなうさぎ飼育に学校側に改善をお願いしました。
年間を通しての何回ものお願いにも関わらず、何の対策もしない学校。
2010年3月1日、児童から「先生、今日も子うさぎが死んでました。子うさぎは内蔵も飛び出ていました。」と沈んだ声で報告を受けました。
朝、子うさぎの状況の報告を受けた飼育の先生は、自分で確認せずに「片付けるよう」指示したそうです。
これを機に、ボランティアはPTAに事情を話し、PTAが学校に話し合いを求めましたが、学校側(校長・教頭・主任)が話し合いを断固拒否しました。
生き物の生き死を見ることを否定しているわけではありません。
ただ、この学校の飼育状況は、愛情を掛けて世話をした命が寿命をまっとうして行く上で見る生死とはまったく別物でした。
子どもたちの声、希望も色々聞いていますが、「先生に言っても仕方ないから…」との声もあります。
それでも、ウサギの環境を改善しようと頑張っている子どもたちが毎年います。
思いやり・人を気遣う心・自分より弱い立場のものをいたわり、守る気持ち・・・
これを学ぶための教育現場で起こっていることです。
先生がた、あなた自身、もしくはあなたのお子さんがこの学校のうさぎを愛する飼育委員の生徒だったら、
そして、あなたがこの学校のうさぎだったら…相手の立場になって考えてみてくれませんか?
先生でない私がたまたま学校に勤務して見ることができた事実だからこそ、できれば多くの人に伝えたいと思ってます。皆さんの周りでも同じ様なことが起こってないか、注意を払って頂けたらと思います。
[2010年 小学校のうさぎ飼育記録]
http://blog.livedoor.jp/schoolrabbit/
(上記ブログにウサギの写真掲載)
【2010年春を過ぎた頃】
ふと、覗いたうさぎ小屋の劣悪な環境とずさんな飼育に驚く。
糞まみれの土の上で暮らし、フードや水はボウルや植木鉢のトレーで与えられていたため、うさぎが手を掛けて飲もうとするとひっくり返り、水が飲めない状態で長時間放置されていることも。
フードや水が土まみれなものも。雌雄を分けていないため、子供たちの目の前で子うさぎが生まれては死に、埋葬させる…これが繰り返されている。
学校側に、「これ以上うさぎが必要なのか?」と尋ねる。
「いらない・必要ない・これ以上は困る」と言う答え。
それならば、なぜ無駄に命を増やさないよう、無駄に死なせないよう対策を取ってくれないのか?
飼われている動物には野生と違うルールがある。
去勢・もしくは雌雄仕分けた飼育が必要なはず。
主任の先生に仕分けの許可の確認が取れたところで、飼育委員の子供たちに手伝ってもらってオス・メスの仕分けをした。
主任の先生は「一度やったけど、仕分けるの難しいんだよ。」と。
オスのうさぎを見分けるのは生徒にも私にも容易い事だった。
ほとんどのうさぎの耳は毛が生えていない。原因は耳ダニ。
長期間放置された耳ダニの死骸が耳にこびりついたまま、その上にまたダニが繁殖を繰り返していたことが原因。
死んだ耳ダニの死骸で耳の中が真っ黒で、重みで耳が垂れているうさぎもいる。
【雌雄仕分け作業 6月2日】
【獣医さんの小学校訪問 6月24日】
学校に掛け合い、私の主導のもと、獣医さんを呼び、飼育委員の子供の前で治療・飼育の講習をして頂く。
獣医さんも驚くほどのうさぎの環境の悪さ。
数日前、獣医さんの処置の日まで命がもたないうさぎが一匹いた。
耳ダニの細菌が三半規管に侵入したことで平衡感覚を失い、ぐるりぐるりとのた打ち回り、充血した目のうさぎ。そのうさぎをうさぎ小屋に置きっぱなし。
下校の子供たちが心配そうに眺め、うさぎの安否を尋ねながら帰って行った。
【6月15日 子供たちからこのうさぎが死んだと聞く】
【6月25日 うさぎ飼育のための冊子を2冊作り学校に置く】
【7月14日 獣医さん小学校訪問2度目 (耳ダニ駆除・成虫と卵の駆除のため2回目必要)】
【夏】
週2日の勤務だが、この一年私がうさぎ小屋を覗くと、水もフードもない日がかなりあった。
暑い夏、水のない状況はどれほど辛い状況か?うさぎに水を与えると一斉に集まりグビグビと音を立てて飲んだ。
【冬】
うさぎ小屋を覗くと、一面に腐り始めた菜っ葉が敷き詰められていた。
糞尿は敷き詰められた菜っ葉の上にされており、フードも水も与えられてないため、うさぎは菜っ葉のかろうじて食せる部分を食べている状況。
一人、片付けたが、腐った菜っ葉、糞、土でゴミ袋が2袋。
あまりのことに飼育担当の先生に以下のことをお尋ねする。
「何のためのうさぎ飼育ですが?」
「うさぎ飼育は情操教育のため。低学年の生活科のため飼われ始めた。」とのお答え。
「うさぎの管理・命への責任の所在はどこですか?」と聞いたところ、ロッカーの棚の上の埃の積もった資料を指差し、学校には誰が置いていったのか分からない資料がたくさんあります。重要か重要でないかも分からないから勝手に処分できません。うさぎもそのようなものです。」という答え。
「生き物の生死を見ることも情操教育の一環ですよ。」とも仰った。
「私は今年担当しただけだから…」というお答えも…。
【3月1日】
一緒に給食を食べていた6年生から、朝のうさぎ当番の時に起こったことに関して沈んだ声で報告を受ける。
子供たちが朝のお世話にうさぎ小屋へ入ると子うさぎが死んでいたそうだ。
飼育委員の先生に報告したところ、子供たちだけで埋葬するように指示をもらったとのこと。
そのうさぎの死体は荒らされており、内臓が飛び出ていたという。
うさぎの死体を子供だけで埋葬させたことに驚く。
【3月4日 3月1日の件をきっかけに教育委員会・指導主事の方にうさぎ飼育の状況を報告】
【3月8日 うさうさ掲示板(飼育の冊子やうさぎ飼育やうさぎと遊ぶ時のルール)を英語教室の前に貼る】
【3月9日】
小屋の破れ穴を報告し、塞いでくれるようお願いしたところ、男性の先生が数人で直してくださる。一匹眼病(涙が止まらない)のうさぎがいると教頭先生に報告。
ボランティア業務最終日のため、もう一度うさぎ環境の見直しと去勢もしくは完全な雌雄隔離の飼育を学校側にお願いする。
校長先生から「4月からは新しい校長先生ですからそのあたりの兼ね合いも…」とのお答え。
状況を伝え、お願いするのは今回だけではないのに、毎回答えははっきりしないものばかり。
うさぎ小屋を掃除していた際に、学校に隣接する学童の先生とお話しする機会に恵まれる。
最近、子供たちが、学童にランドセルを置いたあと『うさぎと遊んでくる』と出て行くので、様子を見に来てくれる。
「お友達と遊ぶ時には乱暴なことをしてしまう子が、うさぎにはビックリするほど優しく、何時間でも抱いて撫でているのを見て感動した。」「うさぎと遊ぶ前には小屋の掃除を進んでやるので驚きました。」と仰ってくださる。
お掃除はうさぎと遊びたい人のためのルール。『うさぎさんと遊びたければ、うさぎさんのお家をうさぎさんが住み良いようにキレイにお世話できる人でなければダメだよ。』と約束したから。
このルールを子供たちが互いに口頭で伝え、『遊ぶ前にお掃除』を自主的に守っている。
【3月中旬】
獣医さんから「去勢の予約がキャンセルされてますよ。」と聞く。
学校(教頭先生)から業務連絡の電話を頂いた際にこの件を確認すると、「うさぎ小屋も整備しなきゃいけないと色々考えて去勢はキャンセルしました。」とのこと。
理由になっていない!
眼病のうさぎの手当てもされていない。
【2月後半~3月 子供たちにうさぎと遊ばせる時間を設ける】
私がうさぎ小屋の掃除をしているところに低学年の子供たちが来て、「うさぎと遊びたい!!」と言う。
【4月8日】
うさぎ飼育の協力をお願いするため、学童を訪問。
放課後、子供たちがうさぎと遊ぶことを学校側が許可してくれるのであれば、子供たちに遊ばせてあげたい…と学童の先生たちはとても協力的な態度を見せてくださった。
本当にありがたい。
【現在(3月)】
雄のうさぎは2匹。いじめられっ子といじめっ子に別れているため一つ小屋の中にフリーで飼えない。
以前はフリーだったが、四六時中いじめられっ子が追いかけられ、噛みつかれていた為、今はいじめられっ子を小屋の中の小さなケージに入れている。
私がうさぎ小屋を覗くときはほぼいつも、この小さなケージの地面は糞で埋め尽くされており、水・フードがない状況は頻繁。
この追いかけっこの状況やケージに入ったままのうさぎを見た子供たちからは何度となく「こういうのはどうにも(解決)ならないのかな?」と聞かれた。
お世話になった、動物病院(耳ダニ駆除の獣医さん)には、たまに生徒がトイレを借りに来るそうだ。
一人の男の子が「また、学校のうさぎが死んじゃった。」と寂しそうに言っていたそうだ。
飼育委員の男の子に「うさぎを何回も埋めてあげたことあるの?」と聞いたら、「数え切れないよ。。」と。
4年生の女の子に「あなたは優しいから来年飼育委員さんになって欲しいなぁ。」と言ったら、「この小学校のうさぎって、なんだかよく死んでる気がするから、そういうの見るのやだなぁ。」という答え。
私は週に2回(火・水曜)の勤務なので、全てを見ているわけではないし、学校にいる全ての先生にうさぎの事情を話せたわけでもない。
でも、この状況をおかしい…と思っている子供たちが多数いる。それが今の飼育状況だ。
飼育委員の子供たちはじめ、子供たちは一生懸命に世話をしているが、ルールも大人の手本もなく、いきなり生き物の親にはなれない。
飼育委員の先生だけでなく、校長先生、教頭先生、主任の先生には「生き物を飼う」という事を改めて考え直して欲しいと思い、うさぎの環境の改善をお願いしてきたが、はっきりとしたお答えも、改善しようとする意欲も見ることができなかった。
この一年、私が掃除をしていても様子を見にも来てくれなかった。
「誰かが飼い始めたから(うさぎが)いるだけってところもある…。」
そういうお言葉も校長先生から聞いた。
離任式(今年4月)で飼育委員担当の先生が私に「今年は(飼育委員)違うんですよ。
ね、(委員会は)一年なんですよ。」って笑顔でおっしゃったのですが、関わった先生たちは「やり過ごせば、見過ごせば、一年たてば、どーにかなる。リセットされる。」という意識もあるように感じました。
「ペットと家畜では飼い方も違うんですよね。」とのお言葉もありました。
牛・馬・羊などを飼うことを生活の生業にしている人たちに聞かせたい言葉です。
清潔な飼育環境を整え、病気の子はいち早く隔離し、対処しますよね。
命に関して誰より真摯に対応して「家畜」を世話しています。
先生がた、被災地の酪農家の方の涙を見たことはありませんか?
うさぎ・インコの状態がかわいそう…というのがベースにあるのは当然ですが、「間違ってますよ」「子供たちのためになってませんよ」と指摘されているにも関わらず、「もっともです」と口では答えながら、一年間、動かずに放棄・見ないふり…この姿勢はうさぎ飼育に対してだけなのでしょうか?
この先生たちの姿勢を見た子供たちが大人になった社会で、
どうやって捨て猫・捨て犬を減らせるというのでしょうか。
どうやって命の大切さを学べるというのでしょうか?
先生がた、20年・30年後、若者の助けが必要となった老いたあなたに、
この状況を見て育った子供たちは手を差し伸べてくれるのでしょうか?