アネモネアニの旅日記。

日記 北の大地グルマン


限界まで来た体は滑ることを拒否し、自然と遅目の朝食となる。やはり全国的な冬型の大荒れ天気予報を無視して晴れ渡る羊蹄山を眺めながら洞爺湖方面へ出発。温泉を探すものの有り過ぎてピンとこない。それで何気に地図に載っていた真狩温泉を目指すことに。そこで昨夜鮨職人の渡辺さんが薦めていた「マッカリーナ」とが結びつくだらけた頭脳。ルルブで探すと電話番号だけが載っている。最近様々な女性誌や旅行誌で取り上げられていてその覚えやすい名前だけは知っていたが、何だ洞爺への途中じゃん!しかも温泉が近いらしいと言うことで、すぐさま電話。(そう言えば今回訪れたゲレンデは全て山頂含め携帯が使えた。そう言う時代なのですね。)予約をし、ドレスコードを確認(だってねー。野郎二人のスキー旅だもの。)現在地よりわずか10分の所に有ることに驚きつつレストランへ向かう。真狩の町の中にも道路標識のなかにレストラン名が載っていて、その知名度に驚く。半分はまさか目指す温泉とマッカリーナが近くにあったりして!とおもいつつ近づくと、まさに表と裏の関係。伸ばし放題のひげを剃りにまずは温泉へ。500円で羊蹄山を目の前に入ることの出来るすばらしく清潔な日帰り温泉です。とってもお薦め。(後で聞いたタクシードライバーのお話では、一帯で一番お薦めの温泉だそうだ。)自分たちの勘に大満足。
マッカリーナはレストラン棟とホテル棟(4室のみ)に分れている。木をふんだんに使った落ち着ける建物の中で、深い雪の中の雑木林とその奥に羊蹄山を眺めながらの至福のひととき。オープンキッチンでは職人さん達が真剣に料理を仕上げていく。サービスは男性3名で、チームワークよろしく支えている。師匠のお許しを得てシャンパンとワインへと自然に進む。料理はコースのみで3・5・7千円の3種類。夜を考えて3千円のコースを頂く。前菜で運ばれてきた20種類以上の野菜と鳥・魚を立体的に盛り付けた皿はこれまで見たどんな料理よりも見た目が美しく、崩すのが惜しくなる。一つ一つの味もすばらしく晴れのぽかぽか天気と共に幸せで包んでくれる。メインの豚肉のシードル煮込みもとろけるような舌触りとジャガイモのつけ合わせが絶妙で・・・・言葉になりません。
ハーブティーまで頂いて約2時間のランチタイム。師匠には珍しい経験だった様子。冬季は週4日のみの営業で、これもあわせて偶然が重なって味わうことの出来た暖かな時間でした。(恥ずかしながら、マッカリーナの記事を何度か読んではいたものの真狩村の場所がピンとこないで自分の現実の中に存在していませんでした。体力があればニセコで滑っていたはずだし・・・。有りがたい偶然)
洞爺湖には3時過ぎに到着し、湖を見下ろす温泉街の客室で一休み。夕食までに腹をすかせないと。裏メニューのミシュラン公認三ツ星レストラン「ミッシェルブラスジャポン」の予約時間を早め、タクシーを頼んで一眠りをする。冬の洞爺湖は幾重もの青が痛く重なり寒さと怖さで迫ってくる。うーmm。この食事の為だけに持ってきた服に着替え、革靴を履きタクシーでザ、ウインザー洞爺へ。わずか15分ほどで到着。車代は片道4500円くらい。帰りの迎えも頼んで館内へ。さすがバブル期に600億円以上をかけただけ有ってゴージャスな作り。ショップなどを散策するものの時間が有るので2階のメインバー「ポロクラブ」に食前酒を頂きに入る。白髪の混じったマスターから、フレンチの概念を変えるフレンチです。とのコメント。胃に余裕があったら帰りに寄ってくださいとの言葉を聞きながら気分良く最上階へ。館内には他にあの摘草料理の「美山荘」や美山荘プロデュースの「天川」などがあり、食事だけでもかなり楽しめそう。きびきびしたスタッフに迎えられ最初にラウンジへ通される。フランスの本店でも出されているリキュールを2度目の食前酒に頂きながら、卵・カリカリパン・生ハム・無花果などのアミューズブーシュが運ばれてくる。食前酒のメニューだけで結構な種類。美味しく頂いていると次は料理のメニューが。コースは18・25千円の2種類。グルガイユーというスペシャリテを頂きたかったので迷わず25のコースを。その後はエノテカピンキオーリ並みの分厚いワインリストが。読み応え有りすぎで良くわかんない。体の疲れと程よいアルコールで既に気持ちよい状態で頭はふにゃふにゃ。でも舌は生きてるぜ!のすがた。ラウンジとレストランの間にはワインセラーがあり、帰りに中を見せてもらったりして。
サービスを統括するフランス人の女性マネージャー(綺麗なお姉さん)の案内で外の景色が楽しめるはずの席へ。(既に暗いのと、猛吹雪でガラスに映る自分たちだけが暗闇に浮かぶ)やはり辛口のシャンパンを頂きながらお楽しみのグルガイユー!30種類の野菜と8種類のソースの融合を楽しんでね!と言い残し3人のサービスは引いていく。大満足。これから先の描写は言葉足りずで出来ません。2皿目のキッシュのようなものや、メインのブレス産鳩のグリルなど続く。鳩は火の入れ方が絶妙で・・・やはり言葉にならない。美味いんだ。あとはどうなったか夢の中。たっぷり3時間が過ぎてました。そこに現実に引き戻すニュースが飛び込んできた。「お呼びのタクシーが坂を登れずお迎えに来られない」他の方法を探すのでゆっくりしてくださいとのこと。その間、冬季休業する本店の話などを楽しく聞きながら食事を終える。食後の飲み物はラウンジで頂くことにしてワインセラーを見学しながらラウンジへ。お菓子を頂きゆっくりしているところへ、ホテルの従業員の送迎バスで麓まで送り、その後従業員の車でホテルまで送らせていただくと言う有難い申し出を断るわけも無く甘えることにする。その間のフロントとの連携にも安心感を与えるプロのサービスを感じつつバスへ。外は本当に嵐だった。2~3回は従業員も下山出来ない日があるとか。ホテルから滑り降りることの出来るスキー場は来シーズンよりの営業との事。結局レストランだけで4時間滞在。夢の一時。ワインも美味かったし。(銘柄なんかは難しくて聞くんだけど忘れてしまった。)正月は入っていたそうだけど、さすがに御用始の前夜では客はおらず二組のみ。それだけにいろんな話が聞けて良かった。嵐で帰られなければそのまま泊まっても良いなーと思ったけど、ご好意は受けるべし!と思いつつの下山でした。ホテルスタッフは、元ハウステンボスのやり手支配人についてきた人間で九州出身者が多いとか。サービスに文句無し。探せばあるんですねこんな店が!と思わせる3店でした。就寝。


朝風呂、普通のバイキング料理での朝食、一路函館へ、やはり天気良し。天気は夜だけ崩れる日があったけど走行中はらくチンドライブでしたな。国縫まで高速を使い、途中森駅で師匠の思い出のいかめしを買い函館へ3時間ちょっと。帰りはなんと特等室。シティホテルと一緒じゃん!と驚きながら、船内でイカ刺し定食とビールでほろ酔いし部屋のベットで熟睡。本州上陸後は高速を仙台めがけて失踪!なんか本州のほうが雪道っぽくて、滑りそうで、時々雪煙もあり走りにくい。4時間15分で青森より帰還。いやー楽しかった。

いやー旅も長けりゃ文書も長い!最後まで読む方がいるのだろうか?総旅行費用は一人当たり@130000円でした。豪華ディナー合わせてだからまずまずでしょ。すっかり北の大地を満喫した6日間でした。みなさんはどんなお正月でしたか?


最近購入したテンピュ-ルの枕、微妙な圧のかかり具合がお薦めです。人生の3分の1を任せる相棒の誕生です。
あっ「湯どの庵」が載ってる「dancyu」買わなくっちゃ!今年は泊まりに行くぞー。




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