与え続けること と 工夫すること

与え続けること と 工夫すること

2008.02.29
XML
カテゴリ: 本、雑誌から。




2,3年前に話題になったような気がするが、タイトルが思い出せない。


その本をたち読みして、前書きだけを読んだ気がする。



西欧世界では戦争に国が負けると国の長は亡命するのが常らしい。

国を捨てるのだ。自分の命を守るために。

日本が戦争に負けたとき、「わたしはどうなってもいいが、国民を助けてほしい」
と、アメリカに対して申し出た、昭和天皇は、一目置かれた。


こんなようなことが書いてあった。

わたしは、このときから、「昭和天皇とはどういうお方だ」と思い始めた。







そしてその代わりにこんな本に出会った。


「昭和天皇、敗戦からの戦い」保坂正康  毎日新聞社


ぱらぱらとめくると、ここが目にとまる。


帝王学で身につけた言葉への配慮   
昭和天皇の実像
1人名から社会的な事象までほとんどのことを記憶していること
2昭和史の史実そのものをよく分析していること
3信頼できる臣下のものには率直に心情を語っていること
この3点を貫く一本の芯があるように思う。それは
昭和天皇は自ら発する言葉が私たちと異なっているということである。
昭和天皇から言葉がひとたび口を発したならば、それ自身で意味をもち社会的な広がり

つまり東宮御学問所で受けた帝王学とは、君主は言葉をなによりも大切にしなければ
ならないとの徳目ではなかったか、とわたしは思うのだ。
 この点についてもう少し付け加えるなら、たとえば昭和天皇は「責任」という語を
決して使わない。なぜか。
それは責任という観念がないからか、そうではない。

昭和50年十月に初のアメリカ訪問を終えて帰国した折に、記者会見に臨んでいる。
そのときに、ホワイトハウスの晩餐会での発言に絡めて、
「陛下はいわゆる戦争責任について、どのようにお考えになっておられますか」
との質問を受けた。そのとき天皇は次のように答えている。
「そういう言葉のアヤについては、私はそういう言う文学方面はあまり研究していないので、
よくわかりませんから、そういう問題についてはお答えできかねます」
こうした一問一答をみると、スムーズにやりとりが進んだかに見える。しかし実際には
天皇は「ええ」といってしばらくは考え込んでいて、それからゆっくりと答えて、
また考えていたのである。そのことが意味しているのは「戦争責任という曖昧な語に
どのように答えていいのかが分からなかったとも言えるし、それが「文学上のアヤ」との
表現にもなったのだろう。
 ただこうした表現が国内できわめて評判が悪かったのは事実である。天皇は、ひとたび
「責任」という語をもちいたならば、それに伴う行動や皇祖皇宗に対してどのような態度を
取るかを明確にしなければならないと考えていた節があった。したがって、それは私たちのいう「責任」とは異なっている重みをもったのである。そのことを説明するのに、「言葉のアヤ」という表現を用いたのではなかったか、と私は思う。
 断っておかなければならないが、天皇は戦争に関して責任を感じていなかったのではない。
道徳的、心理的にはその感情をもっているからこそ、昭和21年3月から始めた全国巡幸で
次のような歌をいくつも詠んだのではないかと思う。

   わざわひをわすれてわれを出むかふる
      民の心をうれしとぞ思ふ

 こうした一連の御製には、国民への侘びがこめられているとも考えられる。
 昭和天皇の日常の発言を確かめていくと、用いる語と決して用いない語とがある。






ああ、「責任」という言葉。


わたしの中で今、ぐるぐる回っていた言葉だ。


その「責任」という言葉と「天皇陛下」の使わない言葉「責任」。


たまたま開いた、ページだったのに。タイムリーでびっくりした。




担任は「○○くんはわたしのクラスですから、責任があります。」という。


この言葉を担任の口からきいたとき、


「責任」ってどういう意味ですか、先生」とお尋ねしたかった。


3月31日までの期限付き責任。 わたしにはよく理解できない。


「学校には責任がある」みたいなことをいう校長。なんの「責任」?


ああ、このレベルの「責任」と本の中にでてくる言葉でいえない「責任」


「責任」という言葉に不信感をもっていたわたしだったが、


なにかこう、気持ちがすーっとした。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2008.02.29 17:14:04 コメント(4) | コメントを書く
[本、雑誌から。] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

Calendar

Profile

麻りあ

麻りあ

Archives

2026.10
2026.09
2026.08
2026.07
2026.06

© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: