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2025年11月26日
イラスト詩「今日も僕の気持ちは」
テーマ:
★つ・ぶ・や・き★(566315)
カテゴリ:
カテゴリ未分類
一時四十二分。
寝ろ。
眠れない。
世界は死んだように静まり返っている。
六畳間の空気は澱み、湿度は不快なほど高い。
トゥールルルッテッテ、
テレテルルウ。
、、、
ふわっ。
夜風が、ほんの数ミリだけ開けた窓の隙間から入り込み、
カーテンの裾を頼りなく揺らして。
ああ、君がくれる熱で
何度でも形を変えて。
、、、、
液晶画面。
スタンドライトの白いLEDは、
無機質で清潔すぎる光を投げかけている。
その光は、キーボードの隙間に溜まった微細な埃や、
僕の左手の人差し指にある小さなささくれ、
そしてEnterキーの表面が摩耗して生まれた、
脂ぎったテカリまでをも、
冷酷なほどの鮮明さで暴き出す。
トゥールルルッテッテ、
テレテルルウ。
、、、
ふわっ。
画面の中、メッセージアプリの入力欄。
そこで明滅する縦棒のカーソル。
それは、〇.八秒間隔で現れては消える、
電子の心臓。
机の引き出しの右奥、
数学の参考書の下に隠した封筒の存在。
中に入っているのは、
『レイトショー・ペアチケット』
イメージ一面に散らばった、
尖った欠片をつなぎ合わせ、ズレを埋めてゆく。
、、、、、、、、
映画のタイトルは、彼女が先週の昼休み、
購買のパンの袋を開けながら、
「これ、映像綺麗らしいよ」と呟いたアニメーション映画。
紙の端が少し折れたそのチケットは、
僕にとってただの紙切れではない。
それは関係性の変化を誘発する起爆剤。
二人の時間を確定させる契約書。
迷うことはな、い。
悩むことなんか、そもそも、な、い。
送信ボタン。まがうかたなき。
画面右端、紙飛行機のアイコン。
でもそれは爆破スイッチだ。
押せば現在という安穏とした硝子細工は、
粉々に砕け散るリスキーなゲームの幕開け。
上等じゃないか。
空元気だろ。
やる時はやる男なんだ。
じゃあ押せよ。
その破片が、美しい宝石になるのか、
それとも僕の咽喉を切り裂く凶器になるのか、
誰にもわからない。
僕は、指先に力を込める。
トゥールルルッテッテ、
テレテルルウ。
、、、
ふわっ。
君の気配の代替物のような、風。
まだ想像してる。
『ねえ、来週の連休さ、もし空いてたら―――』
ショート。
待て。落ち着け。
違う。それだと軽すぎる。
まるでコンビニに行くついでみたいだ。
BackSpaceキーを連打する。
文字が食われて消えていく。
『あのさ、ずっと言いたかったことがあるんだ。
君が他の奴と話してると―――』
殴りたい、自分を。
そしていっそ、屋上からバンジージャンプしたい。
隣の犬が、何やってんだアイツはってみたいな顔で見ているイメージをする。
馬鹿か。
そうじゃない、そうじゃない。
重いんだ。湿度が高すぎる、もっと自然に、もっと普通に。
文章には、僕の独占欲という粘液がこびりついている。
何だったら束縛するエネルギー、面倒臭さが、
梱包待機状態。
クロネコヤマトしますか?
いや、駄目だろ、そんなん。
こんなものを深夜に送りつけられたら、
彼女はスマホを持ったまま、眉間に皺を寄せ・・・・・・。
トゥールルルッテッテ、
テレテルルウ。
、、、
ふわっ。
いけない、心臓が止まりかけてた。
精神と時の部屋。
あの世へのエキスプレス。
その表情を想像するだけで、胃の腑に冷たい鉛。
彼女の困惑した顔。苦笑い。
そして、既読がついたまま永遠に来ない返信。
僕は思う。
何を言ってもいいよって言ってくれるのは、
何を言ってもいい範囲のキャッチボールだからだ。
暴投を繰り返しても大丈夫か、
いきなり全力投球しても大丈夫か、
そういうことを約束しているわけじゃない。
か、ら。
削除。 すべて削除。
やめて、やめて、やめよう。
Enterキーを押さずに消された言葉達は、
何処へ行くのだろう。
壊れてしまえば、
それは世界でたった一つだけのものになる。
取り返しようがないから、
どんなに消してもそれはたった一つで、
それは僕自身ということになる。
、、、、、、、、、、
美しいのかも知れない、ふと思った。
未送信フォルダに、
言えなかった言葉の死骸で満杯になっている光景は。
透明な硝子瓶の底に、砂金のようにキラキラと、
しかし重たく沈殿していく好きの欠片達。
一方通行の愛でも。
トゥールルルッテッテ、
テレテルルウ。
、、、
ふわっ。
スマホの画面には、
僕の指紋が迷路のように残っていた。
『好きです。世界中の誰よりも。
明日、少し話せませんか』
これが本音だ。
蒸留しきった、純度百パーセントのエゴ。
これ以外にない。
成功するか失敗するか、
間違いようがない問い掛け。
曖昧な回数を重ねても、
本音に近付くことは出来ない。
親指が送信アイコンの上空、数ミリで停止。
この数ミリが、永遠よりも遠い。
心臓が肋骨を内側から殴りつける音が、
耳の奥で轟音。
これを押せば、僕はただのクラスメイトでいられなくなる。
その特権を失う恐怖。
明日、おはようと言い合える、
あの淡くて安全な日常が消滅する恐怖。
トゥールルルッテッテ、
テレテルルウ。
、、、
ふわっ。
言えない言葉の冷却装置。
僕はまた、すべてを消した。
白紙に戻った入力欄。
そこには、僕の敗北だけが白く輝いている。
結局、僕が打ち込んだのは、
きわめて実務的で、安全で、消毒された言葉。
『明日、2限の古典のノート貸してくれない?』
なんてつまらない文章。
ここには、情熱も、葛藤も、血の一滴も流れていない。
ただの業務連絡。
これなら、誰も傷つかない。
僕も、彼女も。
安全地帯からの、臆病な通信。
送信ボタンを押す。 今度は指が軽かった。
何の抵抗もなく、赤いアイコンが沈み、
ふわりと吹き出しが画面に吸い込まれた。
何処で間違えたんだろう、
積み上げた思い出ががらがらと崩れてゆくように、
もやもやした気持ちにさせるだけの始末に負えない、
エンドロールが流れる。
、、
既読。
その文字がつくまでの数秒間、僕は息を止めていた。
ブブッ。 机の上でスマホが短く震える。
その振動が、骨を伝って響く。
『いいよー! 忘れないように鞄に入れとくね』
即答だった。 その、あまりにあっけない肯定。
語尾の「ー」や「!」の軽やかさが、今の僕には眩しすぎて、
同時に鋭利な刃物のように胸を刺す。
焦燥感さえいま思えば、
宝石みたいだ。
ハッピーエンドを信じて疑わない気持ちにまだ足りない、
いつまでだって追い付けない、
削除しても、
削除、
どんなに推敲しても、
削除、
どんなに装った言葉も、
削除。
、、、
温かい。
ノートを貸してくれるという事実が、
僕達の間に貸し借りという小さな糸を繋いでくれたことが、
温かい。
けれど、目頭が熱くなるのは何故だ。
これは、安堵の涙か、
それとも自分の情けなさに対する生理的な反応か。
僕の本当の言葉、好きという二文字は、
今日も電子の海には出られなかった。
壜の底、一番深い場所へ。
重力に従って、静かに沈んでいく。
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最終更新日 2025年11月27日 00時00分05秒
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