ふわもふな日々

2017.03.02
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テーマ: ペットロス(137)
カテゴリ:
早いもので、ラムちゃんが天使になってから


私はこれまで色々な人との別れ、ペットとの別れを経験していて
その時その時の状況で、立ち直るのにすごく時間がかかったり
わりとあっさりと諦めがついたりしています。

ラムちゃんは、私がこれまで飼ったペットの中では
もっとも親密な関係だったので
(わが家にはあと2にゃんいるのですが
どちらも旦那と息子にべったり。

ラムちゃんは、いつも私がいる台所を縄張りとし、
家族の中では私の膝にしか乗りませんでした)
ラムちゃんがいなくなったらさぞかし辛いだろうなぁと思っていました。
悲しい気持ちがなくなったとは言えないけれど、
実際には、想像していたよりもはるかに
現在の私は、精神的には安定しているような気がします。

亡くなった直後は、
お葬式の手配しなくちゃ
とか、
送り出す時に、棺の中に何を入れておこう
なんて、すごく現実的なことで頭がいっぱいで

あんまり実感が湧かなかったのですが、
全てが終わってからは、じわじわと悲しくなってきて
一週間くらいは、台所にあるいつもラムちゃんが座っていた椅子に腰かけて
めそめそ泣いていました。

ペットロスから立ち直る方法は、色々あるみたいです。

やり方によっては効果があったり、逆効果だったりだと思います。

ラムちゃんのこととは全く関係のないことですが、
私の父親は、もう20年以上前に亡くなりました。
その時のことが、どうも私の死生観に
大きく影響しているような気がします。

当時私はもう結婚して長女も生まれ、こちらで暮らしていたので
父の死に目には会えませんでした。
と言うか、九州の実家でも、死に目に立ち会った人はいません。
父は、眠ったまま呼吸と心臓の鼓動が停まっている状態だったそうです。
布団に乱れは全くなく、両手はいつものように胸の上に軽く置かれていたと聞きました。
突然死、ですね。
お酒は好きでよく飲んでいましたが、田舎の自営業なので
過労による突然死ではなく、考えられる原因は糖尿病の持病でしょうか。
とにかく、2.3日前に電話で話したときには、
多少しんどいとは言っていましたが、
還暦のお祝いをみんなでしようと言う話で盛り上がっていました。
父はまだ、59歳でした。

突然死にせよ、事故にせよ、ちょっと前まで元気だった人が
ある日突然亡くなってしまうのは、とてもつらいものです。
こんなことなら、もっと〇〇しておけばよかった。
私が〇〇していれば、こんな事態は避けられたのではないか。
回りにいるだれもが、きっと心の中でそう思って自分を責めてしまうのではないでしょうか。

私は、小さいころからよくみんなに
「お父さんからとても可愛がられている」
と言われていたし、自分自身でもそれは感じていました。
だからなおさら、父が亡くなったとき、私は自分を責めました。
どこの家にも色んな家庭の事情があると思いますが、
わが家にも多少なりともそのようなことがあり、
私にしかできなかったことがあったのに、とか、
私が父を死なせたようなものだ、と
若干30歳だった私は、この罪を一生背負って行こうと
固く心に決め、なるべく騒がしいところは避けて、
暗い方へ暗い方へと自分を持って行ったように思います。

人が亡くなると、その家には新しい命が授かりやすいとはよく聞きますが
私も、父の49日の法要が終わった直後、
長男を妊娠していることがわかりました。
気持ちは父に対する罪悪感でいっぱいなのに、
回りはみんな、おめでとうおめでとう、良かったね、楽しみだねと言う。
私は自分がどう振る舞っていいのか全く分からず、
長女を妊娠した時とは全く違って、
精神的にひどく不安定な妊娠期間を過ごしました。

長男が産まれてから、さすがにこれからは気分を切り替えて、
ちゃんと育児をしないといけないとは思ったものの、
私はどうしても、父への罪悪感を拭い取ることができませんでした。
この子を抱いて、心から「幸せ」を感じていいのだろうか。
そんなことが私に許されるのだろうか、と。

そんな時、娘の幼稚園で知り合ったママ友が、軽いノリで
「川崎にすっごい霊能者さんがいるんだって。
ねぇ、今度子どもたちが幼稚園に行ってる時
一緒に行ってみない?
3000円くらいでいいらしいよ!」
と、誘ってくれました。

女性は占いとかスピリチャル的なことが大好きですが、
この時は私も、
「霊能者って、なんだかなぁ…。」
とは思ったものの、
「まぁ面白そうだから行ってみるか、ママ友の付き合いもあるし」
くらいの感じでOKしました。

友達が予約を取ってくれた日、その時間に私たちは
小さなアパートの一部屋にいました。
きれいに片づけられた部屋には、大きな神棚が飾ってあり、
私たちを迎えてくれたいわゆる「霊能者」さんは、
思っていたよりずっと若い、30代後半くらいのスリムなジーンズ姿の女性でした。

さて、彼女は私を見て開口一番、
「あらまぁ、あなたのお父さん大変だ。
あなたのせいであっちに行けないで困ってるよ。
なんであんたはそんなにお父さんが困るようなことしてるわけ?
ええ?もうすぐ一年?!」

私は、まず絶句。それから、
だって、そんな、私は私で責任を感じて…。
お父さんにあんなにひどいことをして、自分だけ楽しくやっていくなんて…。

言い訳をする私に、彼女はガンガンお説教。
「あなたの場合、そういう風に自分で自分を追いつめて、
妄想を膨らませて、結局自分を悲劇のヒロインに仕立て上げて
現実から逃げているだけ」
そして、亡くなった人には行くべき場所があり、
そこに邪魔が入って(私のような^_^;)なかなかたどり着けないと
いつまでも宙ぶらりんで、とっても大変な思いをするのだと
こんこんと諭されたのでありました。

帰り道、私を気遣うママ友に申し訳ないと思いながら、
私はもう涙すら出ず、ずーーっと無口だったように思います。

霊能者さんの言葉は、自分でも気づいていない自分の心の状態を
そのまんまズバスバ言い当てていたような気がしました。
とりあえず、父に落ち着いてもらうためには
私も自分の生活を普通にやっていかなければいけないんだな、と猛反し、
そのことをきっかけに、やっと少しずつ、元のおバカな私に戻れたような気がします。

こんなことがあったので、私はひとつの命が終わって
その人が自分の体から離れると、ちゃんと行くべき場所があって、
肉体とともに物質世界を生きている私たちは、どんなに寂しくても悲しくても、
その他もろもろの事情があっても、彼らの旅立ちの邪魔をしてはいけない、
そんな風に考えるようになっていました。

ラムちゃんの時も、悲しくてすぐに現実を受け入れられなかったのは確かだけど
それと同時に、あんなに長いこと病気と闘って、
やっと重い体を脱ぎ捨てて楽になったラムちゃんが、
行くべき素敵なところでゆっくりくつろぐことを邪魔してはいけない。
その思いの方が強かったと思います。

父の時と違って、ラムちゃんとは一緒に病気と闘うことができた。
ラムちゃんは、私にも一緒に戦わせてくれた。
それは、ラムちゃんの私に対する優しさであり、プレゼントであったような気がして、
そう思うとラムちゃんに感謝の気持ちでいっぱいになります。

今でも正直、一日に何回か、ふっとさびしい気持ちになります。

私は本を読むのが大好きなので、もっぱらペットロスの本を読んで
気持ちを紛らわすようにしていますが、
これらの本は、ペットを失った人の気持ちを慰めるだけでなく、
あるときは哲学的で、またあるときは普遍的、スピリチャル的なところもあり、
なかなか考えさせられることが多いです。

最期に私が読んでみて良かった本をご紹介しておきますね。
私の経験とこれらの本が、私と同じようにペットを失った人の心に
何か光になるようなことがあれば嬉しいです。










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Last updated  2017.03.02 16:20:29
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