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2011年11月12日
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 穏やかで幸せな生活を送る初老の夫婦とその家庭を訪れる人々の明暗を描いた映画「家族の庭」を見てきました。
 封切り2週目土曜日、全国で唯一の上映館銀座テアトルシネマの午前10時10分の上映は5割くらいの入り。

 心理カウンセラーのジェリー(ルース・シーン)と、地質学者のトム(ジム・ブロードベント)は、ともに仕事をしながら、家庭では料理やワインを楽しみ、休日には家庭菜園で野菜作りにいそしむ、仲むつまじい初老の夫婦。ジェリーの20年来の同僚メアリー(レスリー・マンヴィル)は男性関係で失敗しては落ち込んでジェリーを訪ね、トムとジェリーは温かく迎えてきた。友人が集まったパーティーでは、トムの友人で肥満した独り者のケン(ピーター・ワイト)がメアリーにモーションをかけるが、メアリーは一回りは年下のジェリーの息子のジョー(オリヴァー・モルトマン)に猛アタックをかける。ジョーはメアリーを適当にあしらい、その後知り合った恋人ケイティ(カリーナ・フェルナンデス)を連れてトムとジェリーの家を訪れるが、その日にもメアリーはやってきた。トムの兄ロニーの妻リンダが亡くなり、2年も音沙汰がないまま突然やってきてロニーを罵る息子のカール(マーティン・サヴェッジ)の様子を見てトムはロニーをしばらく家に逗留させるが、トムとジェリーが家庭菜園に行き、ジョーがケイティを連れてくる日にまたメアリーがやってきて・・・というお話。

 トムとジェリーの夫婦は、打ち込める仕事を持ち、しかしワーカホリックではなく家庭生活も楽しみ、鷹揚でユーモアに富み、寄り添い慈しむ様子がほのぼのとして、こういうふうに老いていきたいなぁとしみじみ思わせるモデルになっています。
 他方において、メアリーは典型的な困ったちゃん。20代で結婚して失敗し、30代で幸せな結婚をしたもののやはり離婚にいたり(500ポンド払わせられたっていっていますが)、64歳の既婚者と不倫しては捨てられ、貯金をはたいて車を買って一時は満足していたけど盗難や事故で廃車、病院に20年も勤めているのに同僚の医師タニヤの赤ちゃんの前で煙草を吸い始めてみんなが避難してしまう(このあたりはケンと同じ)、一回りは年下の男それも同僚の息子に言い寄る(あぁここでもセカンド・ヴァージン症候群?)といった具合。
 エンディングは、ジェリーを完全なパーソナリティと描きたくなかったためでしょうけど、これだと幸せになりたければいつまでも友人の好意に甘えずに自分で努力しなさいといっているみたい。それはそれで私もよくわかりますけど、ただ同時にそれほど努力しなくてもうまくいく人も、努力してもうまくいかない人もいることも事実。メアリーにしても、本人が心機一転して努力すればうまく行くとは限らないし、本人がどんなに努力しても襲ってくる不幸もあります(まぁその不幸を弱めて乗り越えていく、その対応に人柄や努力がまた現れてくるわけですが)。このエンディングは、ちょっと救われない思いが残りました。
 原題は“Another Year”で、春、夏、秋、冬と、それらしい心象風景を伴う場面展開ですが、また来る春につなげずに冬で終わらせたところが特徴的でもありエンディングの寂しさにつながっている感じがします。
 ストーリー展開は地味目で、全体に静かに進んでいき、トムとジェリーの生き方に穏やかに共感するという映画ですから、素直に共感できる観客にはしみじみと広がる感動とかいえるでしょうけど、そう思えない観客には起伏に乏しい退屈な映画と感じられるでしょう。エンドロールに入った瞬間にバタバタと立ち上がって帰る客が目に付きました。

 冒頭、タニヤとジュリーの質問にろくに答えず、不眠だから睡眠薬をくれという患者がわりと長時間登場します。最初は、この患者が何か重要な役割を果たすのかと思いましたが、その後登場しませんでした。エンディングからすると、メアリーの末路を暗示しているのかもしれませんが。


 「トムとジェリー」という主役の名前は、やっぱりそのアニメをリアルタイムで見た世代をターゲットにしているのでしょうか。イギリス映画だからそれは意識していないか・・・。息子のジョーは30歳だからトムとジェリーは50代半ばから後半といったところでしょうか。でも、ビートルズの話題も出てくるし・・・





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最終更新日  2011年11月12日 22時19分39秒
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