乱筆乱文縦横無尽

2010年04月22日
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カテゴリ: 読書日記

旅行に行こうかとも考えましたが、ここのところ天候が不安定ですし、旅先で雨に降られたくないので見送ることにしました。この先の予定を見ても、まだまだ休みは取れそうなので、あせる必要はなし。次回の旅行は6月初旬で検討中です。行き先は未定ですが、昨年体調不良で台無しになってしまった熊本、もしくは長崎を考えています。





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今日は4月6日に読み終えた『 ガーゴイル 』を紹介します。副題は「転生する炎の愛」。珍しくハードカバーの著作で、一年ほど前に書評で見かけて購入していたものです。買ってから一年半を経て、このたび読み終えました。



ガーゴイル (東江一紀訳) 徳間書店 2008年 ★★★★☆


本書は、私にしてはかなり珍しいラブストーリーです。とはいっても単純な話ではありません。物語の設定を簡単にまとめておくと、主人公の白人男性は 元ポルノ映画の監督で、ラリったまま車を運転して谷底に落下し、全身大火傷 を負ってしまいました。何とか一命を取り留めましたが、常に自殺を意図しています。一方、この男性に近づいたのは、 統合失調症の疑いのある彫刻家の女性で、年齢は自称700歳以上 。前世は言語の天才で、13世紀に聖書のドイツ語訳に取り組んだ修道女。またあるときはアイスランド、あるときは中世日本、またあるときは中世イタリアで暮らしていたとのこと。何とも物凄いカップルですしかも女性に言わせると、 二人は前世から結びついていた関係


これだけ書くと、なぜこの本に興味を持ったのかが自分でも分かりませんしかし、全身火傷にともなうリハビリなどの極限的な状況がなかなかリアルに描かれていることもあり、案外すんなりと設定を受け容れている自分がいました。そして、女性の話は時空のあちこちへと飛びますが、不思議と違和感がありません。作中の男性も、最初はその話に納得できずにいましたが、徐々に女性のことを信用するようになっていきました。


そうしたトンデモ的設定ながら、あくまでもこの物語のテーマは 愛 です。それを強く感じたのが、二人がともに暮らし始め、男性が火傷に侵された身体をさらけ出す瞬間です。男性は火傷によって男性器を失っており、そのことを非常な恥辱、そして人間としての欠陥と受け止めています。その身体を女性が洗おうとするとき、男性は抵抗のそぶりを見せます。これに対して、「 ないことは知っているのよ 」「 わたしに嫌われると思っているんでしょ 」「 心変わりされるとか 」と女性は話します。男性が「 そうだ 」と答えると、女性は「 あなたには、わかってない 」と告げました(p.235)。とにかく壮絶なやり取りなわけですが、ここで思わぬ落涙何とも深遠なものを感じてしまったわけです。


ラストまで飽きさせない展開といい、なかなか面白い作品だとは思いますが、読書メーターを見てもあまり読まれていないようです。理由の一つは値段(2,100円)かもしれません。文庫化の際には一読を勧めたい作品です。


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Last updated  2010年04月23日 03時34分27秒 コメントを書く
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おこめ@ Re:中島京子 『ハブテトル ハブテトラン』(05/11) 突然のコメント失礼します。 人違いであれ…
逆立ち天子6189 @ Re:斉藤光政 『偽書「東日流外三郡誌」事件』(07/05) 東日流三郡誌を真書とした古田氏は残念で…
悪女6814 @ Re:ジノリのプレート(ロイヤルブルー)(05/22) おはようございますヽ(*´∀`)ノふぉろーし…
尼尊太郎@ Re:金容雲 『日本語の正体』(11/09) こちらを見てください。 韓国の学界でも…
Sonic @ こんばんは コメントありがとうございます。 本書…

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