そらの上から

そらの上から

のあ誕生!!


尿意を感じてトイレへと向かう。
用を足した後、立ち上がるとお漏らしした感覚が。
慌ててトイレに戻るけど、どうも尿ではないらしい。
「これが破水!?」
まだ、布団で眠っていた旦那を起こし、話してみる。
もちろん出産経験のない旦那に分かる訳もなく
病院に電話してみる事に。
「入院準備をして、ナプキンをあてて、すぐに来てください。」と言われた。

予定日当日に入院か~。律儀な子だなぁ。なんてのんきに考えていた。
病院に着いて診察した結果、間違いなく破水らしい。
陣痛がもうすぐ始まるだろうから様子を見ましょう。との事。

しかし、時間ばかり過ぎて陣痛の始まる気配は一向にない。
破水もちょろちょろだし、赤ちゃんも元気だから
もう少し様子を見てみましょう。という事になった。

翌日も、そのまた翌日も何も起きる事なく過ぎていく。

さすがに4日目の朝、このままでは赤ちゃんが心配なので
陣痛を誘発してみましょう。と点滴をする事に。
午前中も変化無し。昼食の後、午後から再び始めるも変化無し。
夕方、夕飯の時刻になってようやく陣痛らしきものが…。

しかし、なかなか本格的には始まらない。
そのうち陣痛と言うか妙な痛み(感覚)を感じて看護士さんに伝える。
お腹にはモニターを着けていたんだけど
先生が見てみると
「陣痛が起きている時に赤ちゃんの心拍が下がっている。
へその緒が巻き付いているみたいだなぁ。」との事。

そこで緊急だけど、帝王切開することになった。
手術の承諾書に旦那がサインする。
緊張する。やっぱり怖い。だけど赤ちゃんの無事を優先しなくては。

手術室に入るとまさに「まな板の上の鯛」状態。
消毒や麻酔の注射やいろんな処置をされるままに受けている私。
全身麻酔だったのでいつの間にか意識がなかった。

次に気付いたのは病室に戻った時。
意識はぼんやりとあるんだけど、体が動かない。
口を動かす事もままならないので話す事も出来ない。
だけど、旦那の話している事は聞こえる。
女の子の赤ちゃんだったらしい。3548グラムもある大きな赤ちゃん。
元気に泣いたらしい。巻き付いていると言われたへその緒は
なんと首に二重に巻いた上にたすきがけしていたらしい。
お腹の中でよく暴れていると思ったら、そんな事になっていたのか。

赤ちゃんの様子はビデオに撮っているから、目が覚めたら見るといいよ。
ゆっくり眠ってね。お疲れ様。
旦那の言葉を聞いて安心した。早く赤ちゃんに会いたいなぁ。
そう思いながらゆっくり眠った。

目が覚めたら、少し手足が動く。病室に泊まっていた母を起こし
ビデオを見せてもらう。
しわくちゃの赤ちゃん。元気に泣いている。
どっちに似てるんだ?サルみたい。でも可愛いなぁ。
いろんな思いがよぎる。
何よりも元気に産まれてくれて良かった。
早くこの手に抱いてあげたいなぁ。そう思った。

2003年2月20日午後11時ちょうどに産まれた
私達の宝物。のあ。すくすくと育っていって欲しいなぁ。

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